おそらく日本で一番売れているオーディオインターフェース、STEINBERG UR22mkII。
価格帯からは想像できないくらい堅実な音で、僕はミックスの最終チェック用として、あえてメイン機から繋ぎ替えて使っています。
メインはUNIVERSAL AUDIO APOLLO 8 QUADですが、それでもUR22mkIIを通すと、なぜか見えてくる粗があるんですよね。
対抗機のFocusrite Scarlettも含めて、この価格帯の機種は想像以上に優秀で、実際にリスニング環境にも組み込んで使っています。
この記事では、そんなUR22mkIIの音の特徴や使い勝手についてレビューしていきます。
*過去記事を加筆修正しました。
目次
ヘッドフォンアンプがめっちゃ良い
まずはヘッドフォンアンプから。
今まで使ってきたオーディオインターフェースの中ではRMEというメーカーのものが、断トツでモニターしやすい音でした。
現在では前述しましたがUNIVERSAL AUDIO APOLLO 8をメインで使っています。
そしてこちらもとても音が見やすいです。
そんな高級マシンたちと比べて、1万円台のどう考えても入門用機材であるUR22mk2の音はどうでしょう?
STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22mkII サウンドハウス
実は、恐ろしいことにミックスするのに十分なヘッドフォンアンプを装備してるんですよ。
大げさじゃなく、これでちゃんとDTM出来ちゃいます。
ヘッドフォンアンプの音の感じは?
解像度も十分で、チューニングはかなり堅実。それでいて、聴いていて楽しい音を鳴らしてくれるのがUR22mkIIの特徴です。
RMEのような透明でフラットな“完全モニター系”とは違い、UR22mkIIは少しパンチがあり、音が前に出てくるタイプ。
特にドラムのローやタムの鳴り、ボーカル帯域の出方が気持ちよく、リスニング用途でもしっかり楽しめます。
その上で、DTM用途でも十分判断できるバランスを保っているのが強み。
音の傾向としてはやや元気寄りですが、実用性はしっかり確保されている機材です。
再生音をFocusrite Scarlettと比べると?
対抗馬であるFOCUSRITE Scarlettと比べると、音の作り方はかなり違います。
UR22mkIIはミッドがしっかり詰まったバランス重視の音で、全体のまとまりや奥行き感に優れたタイプ。
一方Scarlettは解像度やレンジ感がやや広く、ハイの伸びも良くて、音が前に出てくる印象があります。
そのぶんScarlettの方が少し個性やクセを感じやすく、UR22mkIIはよりフラット寄りで扱いやすい音という位置づけです。
方向性は違いますが、どちらも完成度は高く、好みで選べるレベルだと思います。
FOCUSRITE ( フォーカスライト ) / Scarlett Solo) サウンドハウス
とは言え、どちらもDTMでモニターする分には十分すぎるほどの音を出してくれています。
それぞれの癖に慣れてしまえばどちらも素晴らしいです。
録音の音もかなり良い!
UR22mkIIは実際DTMの録音にも使っています!
芯のある良い音で取れるので、サクッとデモを作りたいときはUR22MK2付属のマイクプリのみで済ませてしまうことも多々あり。
どんな音でしょうか?
UR22MK2の録音の音
録り音はクセが強いタイプではなく、クリアでミッドがしっかり詰まった実用的な音。
YAMAHA設計のD-PREマイクプリアンプの影響もあってか、全体的に質実剛健で、特にボーカルはしっかり前に出てきます。
この価格帯とは思えない完成度で、しっかり作り込まれている印象です。
また、旧UR22からMK2で音周りもアップデートされているため、これから選ぶならMK2一択。
よほど理由がない限り、必ずMK2であることを確認して購入するのがおすすめです。
Scarlettとの録り音の違い
結論から言うと、録り音に関してはUR22mkIIとScarlettで大きな差はありません。
実際にShure SM58で声を録り比べてみましたが、再生音ほどのキャラクター差は出ず、かなり近い結果になりました。
強いて言えば、UR22mkIIの方がややミッドが濃く、Scarlettは少し上品な印象。
ただし違いはかなり僅かで、どちらも十分クオリティの高い録り音です。
Focusriteの伝統ある音に対して、Steinberg/Yamahaも同等レベルで仕上げてきている印象で、この価格帯としてはかなり完成度の高い2機種だと感じました。
というとで、UR22mkIIは入門用として不足がないどころか十分すぎるくらいの性能を持っています。操作性は全体的によくできていますが、いくつか注意点もあります。
まずファンタム電源は1ch・2ch同時にかかる仕様なので、コンデンサーマイクとダイナミックマイクをチャンネルごとに分けて使うことはできません。
どちらもコンデンサー、もしくはどちらもダイナミック、という使い方になります。
ただしこの点はScarlettも同様なので、価格帯を考えれば十分許容範囲です。
もうひとつはDI入力。ギターやベースのライン録音は2ch側のみ対応で、Hi-Zをオンにすることで切り替える仕様になっています。
そのため、2本同時にDI録音したい場合は注意が必要です。
この用途ならScarlett 2i2の方が扱いやすいですね。
このあたりは使用用途によって判断するポイントになります。
その他UR22MK2のいいところ
音の部分以外でもUR22mkIIは優れているポイントがいくつかあります。
その点について。
作りが超頑丈!
見た目はかなり渋めですが、外装は驚くほどしっかりしています。
重量もずっしりしていて、安っぽさは一切なし。プラスチック系の軽い作りとは明らかに違います。
ちょっとやそっとの衝撃では壊れなさそうな安心感があり、持ち運び用途にも向いています。
ただデザイン面に関しては、正直Scarlettの方が上ですね。
鮮やかな赤がたまりません。
MIDI端子で外部機器と同期が可能
デフォルトでMIDI端子がついているのも大きなポイントです。
外部機器との同期がそのままできるので、リズムマシンなどを使う場合でもスムーズに組み込めます。
USB→MIDIケーブルでも代用は可能ですが、機材を増やさずに済むのはやっぱり楽です。
このあたりはUR22mkIIの明確な強みで、Scarlettにはないアドバンテージと言えます。
iPhoneやiPadにも繋げる
UR22mkIIは、5vの電源供給用の端子がついているので、USBに繋がなくても起動すること可能です。
そのため、バスパワー供給ができない(できるのはPCのみ)iPhoneやiPadでも動かすことができます!
PCがなくても本格的なDTMができる!というなんとも現代的な使用方法にも対応しているんですね。
ちなみに5Vのアダプターはスマホの充電器と同じ規格。
ケーブルさえ用意できれば使用できます。
USBケーブルを変えるとさらにバランスがよくなる!
付属のUSBケーブルでも十分ですが、気になる人はケーブルを変えてみるのもアリです。
僕はUnibrainのUSBケーブルを使っていますが、体感としては音のまとまりが良くなって、少し厚みが出る印象があります。
「ハイがキツい」「なんとなくスカスカに感じる」といった場合は、試してみる価値はあるかもしれません。
もちろん感じ方には個人差がありますが、UR22mkIIだけでなくScarlettでも同じように変化を感じやすいポイントです。
UR22MK2 vs Scarlett
UR22MK2が大人気ロングセラー商品である理由、しっかりお伝えできたかな?と思います。
というわけで、UR22MK2のライバルScarlettとの対比をまとめて終わりたいと思います。
| 機種 | 出力音質 | 録音音質 | デザイン | 付属ソフト | MIDI | 頑丈さ | ポータビリティ |
| UR22MK2 | バランス良し。解像度も良し。ミッドがぎゅっとしている。奥行きがある。 | 同等 | 普通 | Cubase簡易版◎おすすめ | あり | ◎ | 向いてる |
| Focusrite | ハイ上がり、ハイファイな傾向。解像度も高い。音が前に張り付くようなサウンド。 | 同等 | かなりカッコいい |
Protools、Ableton Live簡易版 △微妙
ただおまけのプラグインがすごい豪華!◎◎!
これだけで値段の価値あり
| なし | ○ | 普通 |
と、お互い一歩も引かない完成度です。
あえて好みで選ぶなら、トータルではFocusrite Scarlettがわずかに上という印象。
特に付属プラグインのクオリティが高く、これだけでも導入する価値があるレベルです。
ただ、しっかりモニターして音を判断したいならUR22mkIIの方が向いています。
また、CubaseでDTMを始めるならUR22mkIIはかなり相性が良く、付属のCubase AIも含めてスムーズに使えるのは大きなメリットです。
最終的には、「付属環境込みで選ぶか」「モニター用途で選ぶか」で決めるのが分かりやすいと思います。
*現在は後継機のUR22Cも登場しており、これから選ぶのであればそちらも含めて検討するのがおすすめです。
UR22Cのレビュー記事はこちら👇
DTM DRIVER!
STEINBERG UR22Cレビュー|UR22mkIIとの違いと比較音源で見えた特徴 | DTM DRIVER!
STEINBERG UR22Cの実機レビュー。UR22mkIIとの違い、32bit録音やUSB3.0対応、DSPエフェクト、比較音源で見えた音の傾向まで整理しています。
まとめ
現在、入門用のオーディオインターフェースはどれもクオリティが高く、価格もかなり手頃になっています。
正直、どれを選んでも大きな失敗はしない時代です。
ポチップ
その中でもUR22mkIIは、音・機能ともにバランスが良く、定番として選ばれ続けている理由がしっかりある1台だと感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました。