APOGEE Duet 3を実際に使ってまず感じたのは、やっぱりApogeeらしい、ソリッドで解像度の高い音が戻ってきたということでした。
僕は初代Duet、Duet 2も使ってきました。個人的にはファットな方向へ変わったDuet 2より、初代のパキッとした高解像度な音の方が好きでした。
その流れでDuet 3を聴くと、かなり初代寄り。しかもMOTU M2、Universal Audio Apollo X、RME、Antelopeと比べても、解像度や分離感はかなり強いです。
Neumann M149で録音した比較音源でも、再生時と同じく、くっきりハイファイでソリッドな方向が出ました。
一方で、音がかなりパキッとしているので、聴き疲れする人はいると思います。また、DSP機能については音質ほど強い魅力には感じていません。
初代、2とも使っていたので、久しぶりのAPOGEEサウンドにはかなり期待していました。
*2021年の記事をベースに、2026年時点で構成と一部仕様情報を整理しました。
目次
APOGEE Duet 3の音質レビュー|ソリッド・高解像度・分離感を実機評価
音の比較はヘッドフォンで行っています。
Duet 3から音を出してみると、そこには正にベールが剥がされまくったピリッとした音世界が!
最初の一音から、かなり強い印象でした。
思った通りの方向のAPOGEEの音です!
個人的に苦手だったDuet 2方向ではなく、初代のような非常にソリッドで解像度が高い方向。
しかも初代を使っていた頃より、音の輪郭や分離がより現代的になったように感じます。
この方向が好きな人には、かなり刺さる音だと思います。やっぱりAPOGEEらしいです。
Duet 3と初代Duet・Duet 2の音質差|初代寄りに戻った印象
-初代DUET-
僕は初代Duetも買いました。
当時感じたのは、とにかく解像度が高いこと。
それまでこんな音を出す製品自体ほとんど触ったことがなかったので、当時はかなり衝撃を受けました。
その後Duet 2も使いましたが、サウンドの方向性がソリッドからファットな方向へ変わり、個人的にはあまりしっくりきませんでした。
Duet 3は、そのDuet 2よりも初代で感じたパキッとした方向へ戻った印象です。
Duet 3の弱点|高解像度なぶん聴き疲れする可能性
Duet 3は、はっきり言ってかなり良いです。
ただ、解像度が高すぎてちょっと聴き疲れするかもしれません(笑)
UA Apollo XやMOTU M2の方が、僕には聴き疲れしにくい音色に感じます。
どれが上というより、ここは音の方向性の違いです。
Duet 3とMOTU M2・Apollo Xの音質比較
Duet 3と、手元にあったMOTU M2、Universal Audio Apollo Xを交互に聴き比べました。
3機種ともDTMで十分使える音ですが、並べるとチューニングの違いはかなり分かります。
Duet 3とMOTU M2の音質差|輪郭・解像度・太さを比較
MOTU M2も非常に音楽的な鳴りで、改めてコスパの高い製品だと思いました。
しかし、解像度や音の輪郭の表現はApogeeの方がかなり上に感じました。
そもそも両者の音作りはかなり違います。
M2は太く、滑らかで、心地良い音。Apogeeを聞かなければ十分解像度も高いです。
Duet 3はそこからさらに輪郭が立ち、パキッと見える感じです。
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Duet 3とApollo Xの音質差|ソリッドさ・低域・広がりを比較
一方、UA Apollo Xと聴き比べると、Duet 3は、
- 現代的
- ソリッド
- 分離感、解像度が高い
- ステレオの広がりも若干広く感じる
- 中低音が若干引っ込んだバランスに聞こえる
という音。
逆にApollo Xは、
- ロックで骨太
- ローのふくよかさが気持ちいい
- オールドスクール感がある
- オーガニック
という印象です。
Apollo Xの音が少し籠もって感じる人には、Duet 3の方がかなりしっくりくると思います。
個人的にはApollo Xのチューニングも好きです。ここも優劣ではなく、かなりキャラクターが違います。
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Duet 3とRME・Antelopeの音質差|解像度・透明感・色気を比較
RMEやAntelopeについては、この時は同時に並べた比較ではなく、それまで実際に使ってきた記憶から比べました。
- もしかしたらDuet 3はRMEより解像度が高く聞こえるかもしれません
- RMEの方がフラットで透明感があります
- Antelopeも解像度高めの音ですが、Duet 3の方がさらに高く感じました
- Antelopeの音の方が色気を感じます
- Duet 3はとにかくパキッと、くっきりした音です
という感じです。
あくまで僕が実機を使って感じた傾向ですが、Duet 3は音質的にはUAにもRMEにもAntelopeにも負けていないと思いました。
ただし、優劣ではなく、傾向として捉えていただければと思います!
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Duet 3の録音音質|Neumann M149でApollo・RME・Antelopeと比較
再生音だけでなく、ADやマイクプリの質感も確認するためにマイク録音しました。
マイクはNEUMANN M149。
以前録音した他のAIFと同じギター、同じマイク、同じフレーズで比較音源を作っています。
マイクプリは各AIF内蔵のものを使用。
Logic Proでアコギを2トラック録って、パンで左右に振りました。
リズムは付属ループ。プラグインは一切かけていません。録ったままの音です。
比較対象は、
- UA Apollo X
- RME Babyface Pro FS
- Antelope Zen Go
- Antelope Discrete 8 Synergy Core
です。
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Duet 3の録り音|ソリッドで高解像度な傾向
並べて聴いてみると、リスニングで聴いた時の印象とどの機種もかなり近いです。
Apogee Duet 3はマイク録音の音もくっきりハイファイ。解像度高めで、音色も硬め、ソリッドな印象です。
RMEやAntelope Discrete 8 Synergy Coreもクリアな音色ですが、方向性はそれぞれ少し違います。
UAやAntelopeはここから内蔵処理などで録音時の音色を変えることもできるので、この比較はあくまで各AIFのデフォルトサウンドとして聴いてください。
Duet 3は音質で選ぶ価値がある?高解像度・分離感で判断
僕個人の感想でいうと、Duet 3はかなり魅力的です。
2021年の購入時は10万円近辺の価格帯でしたが、それより高価なRMEやUA、Antelope Synergy Coreと比べても、決して見劣りしないサウンドだと思いました。
むしろ解像度や分離感に関しては、Duet 3だからこそ光るものがあります。
それぞれキャラクターがかなり違うので、一番しっくりくる音がDuet 3なら、価格だけで上位機へ行く必要はないと思います。
ポチップ
Apogee Control 2の使い方|Duet 3の入出力・モニター・DSPを操作
Duet 3にはApogee Control 2という専用ソフトがあります。
Apogee公式サイトからインストールできます。
こちらがソフトの画面。
RMEのTotalMixのように、入出力やモニター、DSPなどDuet 3の細かい設定をまとめて操作します。
僕は最初にパッと触っただけでは使い方が分かりませんでした、、、。
僕の場合、最初はマニュアルを見ないと細かい操作までは分かりませんでした。
Duet 3のDSP機能|ECS Channel Stripで録音時に処理
Duet 3は本体にハードウェアDSPを搭載しています。
2021年にレビューした時も、使えるDSPエフェクトはSymphony ECS Channel Stripのみでした。
2026年現在も、Apogee公式情報ではDuet 3本体のDSPで動くのはECS Channel Stripのみです。入力信号へEQ・コンプレッション・サチュレーションをかけられ、その処理はDAWへ送る録音信号にも反映されます。一方、サードパーティー製プラグインを本体DSPで動かしたり、ミックス用のDSPプラグイン環境として使ったりはできません。
つまり、ApolloのようなDSPプラグイン環境を期待して選ぶ製品ではないです。
Duet 3は、僕の場合はDSPよりも、コンバーターやマイクプリを含めた基本の音そのものに魅力を感じます。
Duet 3の操作・USB接続・ブレークアウトケーブル
本体の操作は中央の大きなノブが中心です。
押すとクリック感があり、回した時の感触も気持ちいいです。
本体下部側面にはヘッドフォン端子がひとつ。ミニフォンジャックでの接続です。
上部側面にはブレークアウトケーブル端子とUSB-C端子が2つあります。
2つ目のUSB-C端子は外部給電用です。データ用のUSB端子を増やすためのポートではありません。
Duet 3はMacで接続後すぐ認識した
2021年に僕のMacへ繋いだ時は、特にドライバを入れなくても認識されました!
曲を再生すると音も問題なく出ました。
Duet 3のブレークアウトケーブル|実際に使うと悪くなかった
Duet 3は初代と同じように、本体へブレークアウトケーブルを繋いで入出力を取り出します。
購入前は少し気になる部分でしたが、実際に使うとブレークアウトケーブルも意外と悪くないな、という感想でした。
付属USBケーブルは本体側がUSB-C。
PC側はUSB-Aで接続でき、カバーを外せばUSB-Cでも繋げられるようになっています。
APOGEE Duet 3のサイズ・デザイン・付属品
やっぱりAPOGEEはデザインがスタイリッシュです。
本体はかなりかっこいい。しかも小さいです。
本体はかなり薄く、小さいですが、割とずっしりしています。
本体表面は強化ガラスで覆われています。
この装飾のおかげでかなり高級感があります。
側面やノブの銀色部分もプラっぽさがなく、金属的な質感です。
見た目はかなり好みで、当時使っていたデスクトップAIFの中でも特にかっこいいと思いました。
APOGEE Duet 3の開封レビュー|本体・ポーチ・付属ケーブル
ここからは、2021年にDuet 3が届いた時の開封記録です。
箱です。
裏側。
オープン!
保証書や簡単なマニュアルなどが入っていました。
箱の中にはポーチケースが。
本体とブレークアウトケーブル、USBケーブルをまとめて持ち運べる構成です。
APOGEE Duetシリーズの歴史|初代・Duet 2・Duet 3
APOGEEはアメリカの音響機器メーカーです。
僕が記憶している2000年代〜2010年代頭あたりのレコーディング、マスタリングスタジオでは、APOGEE ROSETTAがコンバーターとして特によく使われていたイメージです。
完全プロ仕様の製品を作ってきたメーカーで、僕にとってはレジェンド的存在です。
2007年にはコンシューマー向けに初代APOGEE Duetが登場。Mac専用でしたが、そのサウンドは当時かなり衝撃的でした。
その後Duet 2へ進み、さらにデスクトップ向け上位機のSymphony Desktopも登場しました。
APOGEE Symphony Desktop サウンドハウス
そしてDuet 3が登場。
APOGEE Duet 3 サウンドハウス
初代、2、3と使ってきた僕にとって、Duet 3でまたソリッドな方向のAPOGEEサウンドを聴けたのはかなり嬉しかったです。
まとめ|Duet 3はソリッド・高解像度なAPOGEEサウンドが魅力
APOGEE Duet 3を使って一番印象に残ったのは、やはり音です。
初代Duetで感じたようなソリッドさ、輪郭、分離感があり、Duet 2のファットな方向より僕にはしっくりきました。
MOTU M2やApollo Xと同時に比べてもキャラクターは明確で、M149の録音でもその傾向はかなり近く出ています。
一方で、ApolloのようなDSP環境を求める製品ではありません。2026年現在も本体DSPはECS Channel Stripが中心で、僕ならDuet 3は機能の多さより基本の音で選びます。
とにかくパキッと、くっきり。そこがハマるなら、Duet 3はかなり魅力的なオーディオインターフェースです。
最後までお読みいただきありがとうございました!