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倍音を足すと楽曲が美味しくなる?ハード機材FATSO Jrで実験してみた

DAWでまとめた2MIXを、一度ハード機材に通して味付けする

DTMでもこだわり始めると、こういうことしてみたくなります(´⊙౪⊙)۶

近頃はプラグインも素晴らしい出来のものばかり!

しかしマニアな人はまだハード機材を使ってます。ハード機材には色々な利点があるので。

ただ、個人的にイマイチよくわかっていなかったことがありました。

ハード機材が生み出す「倍音」と言うトピック。

最近実験して前よりもわかった気がするので、覚書きを含めた記事です(´◔౪◔)◞ 

音で色々感じられるようにファイルも作ってみました。

目次

倍音を生み出すことに特化した魔法の機材FATSO Jr

倍音を生み出すことに特化したハード機材があります。

EMPIRICAL LABS FATSO Jr。

現在ではバージョンアップして、 EMPIRICAL LABS EL7X Fatso という名前で販売されています。

この機材で今回倍音の実験をしてみます。

 EMPIRICAL LABS EL7X Fatso

EMPIRICAL LABS EL7X Fatso サウンドハウス

そういえば、数年前にUADプラグインのFATSO Jrについて記事にしていましたね。

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この頃は全く使い方がわからず、適当に使っていましたが、質感がとても好きでした。

最近実機を使ったことで、やっとUADの使い方もわかったという、、、よくあります。

EMPIRICAL LABSといえばDISTRESSORが超有名です。

 EMPIRICAL LABS ( インペリカルラボ ) / EL8X  サウンドハウス

EMPIRICAL LABS ( インペリカルラボ ) / EL8X サウンドハウス

スタジオの定番コンプレッサー。

一方、FATSOはコンプレッサー(ステレオ)の機能もありつつ倍音をコントロールできるマシンとなっています。

EMPIRICAL LABSの機材は、アナログ音声回路をデジタルで制御していますが、

DAWのプラグインやLexiconリバーブのようなデジタル機材ではありません。

音声に関わる部分は歴としたアナログ機材です。

で、倍音ってなんだ?

で、倍音ってなんなんだ?って話ですが。

厳密な内容はこちらでご確認ください、、、(`・ω・´)

[sanko href=”https://info.shimamura.co.jp/digital/knowledge/2014/09/34946″ title=”倍音(ばいおん)とは?【今さら聞けない用語シリーズ】” site=”Digiland”]

とても詳しく説明して下さっています。

すごくざっくり書くと「ハモり」ってことだと思います。

すごく薄ーいハモり(歌でいうとコーラスパート)

で、DTMer的に欲しいのは、音楽的にあると気持ち良くなる倍音(ハモり)

  • 2次倍音(オクターブのハモリ)
  • 3次倍音(オクターブのうえ五度のハモリ)

    この二つが加わってくると、ともて美味しい音になる模様。

    古いアナログ機材は気持ちの良い倍音をたくさん生む

    例えば真空管アンプでは、2次と3次の倍音が。

    アナログテープでは、3次の倍音が多く含まれているようです。

    真空管もアナログテープも、イメージとしては良い音してそうですよね?

    またNEVEでも度々話題になる「トランス」も倍音を生み出す部品と言われています。

    古いアナログ機材は倍音だらけ。

    ハーモニックディストーションも生まれる

    また倍音とは別ですが、古い機材では高域に歪みが現れやすいのも特徴です。

    この歪みは「ハーモニックディストーション」と呼ばれてます。

    高調波の歪み、ってことみたいです。

    アナログテープに音を突っ込んだ時の丸みのある音は、ハーモニックディストーションが起きてるからだそう。

    歪な性能だからこそ、倍音をたくさん生む?

    なぜ古いアナログ機材ほど倍音をたくさん生むのでしょう?

    推察部品の性能が完璧でないから!

    現代ではオペアンプ(IC)で音を増幅するのが最も効率が良い方法です。

    しかも音の歪み(ハーモニックディストーション)も少ないので、性能的には真空管よりもずっと良い。

    なのに、未だに真空管やゲルマニウムトランジスタ(古い)を好む人が多い。

    歪さ(整頓されすぎていない)から生まれる、倍音が関係しているのかな?と(`・ω・´)

    音響性能が良い=音楽的

    とは必ずしも限らないのが、録音の奥深さです。

    むしろちょっと汚れてて欲しい、というのが人の感じる欲求なのかも?しれません。

    倍音が加わると音が太くなり暖かさを感じるようになる

    倍音は「ハモリ」のようなもの。

    そう考えると、倍音が加わると音が太くなるという事もイメージしやすいです。

    そして同時に、暖かさを感じる、と言った表現も使われるようになります。

    アナログテープやトランスを通すと倍音も増えますが、

    音を突っ込むと高域が飽和していくのでそれも暖かさを感じる理由なのでしょう。

    EMPIRICAL LABS FATSO Jrで倍音を加えてみる

    ということで、任意の倍音が加わると音楽的な変化が起きると。

    それを研究し尽くしたマシンがFATSO Jr

    stコンプレッサーでもあるんですが、そこを抜きにするとこんな倍音付加機能があります。

    • 真空管っぽい倍音を足す
    • アナログテープのような倍音を足す
    • トランスを通して倍音を足す

      これらを一つ、もしくは同時に実行可能。

      実際に音源を通してどう変化するのか?ファイルを作ってみたので並べて聞いてみましょう!

      各ファイルはDAWのPAEKメーターを見て音量を揃えています

      音圧は若干変わってくると思いますので、あしからず。

      元のファイルはLOGIC Xのループサンプルを組み合わせて作ったものになります。

      元のファイル

      真空管の倍音を薄く加えたファイル

      真空管の倍音を薄く加えた+トランスを通したファイル

      真空管の倍音を深く加えたファイル

      真空管の倍音を深く加えた+トランスを通したファイル

      アナログテープの倍音を加えたファイル

      アナログテープの倍音を加えた+トランスを通したファイル

      感想

      んー!!

      倍音を加える量が深くなると、音量も上がってきますね(´⊙౪⊙)۶

      ピークメーター上は全てほぼ一緒なんですが、音圧感が増してきます。

      倍音を加えるとやっぱり音の輪郭がはっきりして、低音も迫力が増えていくように聴こえます。

      そして何よりリッチですね(;´༎ຶД༎ຶ`) 音がリッチ。

      特にアナログテープの倍音感はかなり好きです。キックがたまらない。

      FATSO Jrで操作した事

      FATSO Jrにはコンプもあるので、またじっくり別記事にもしたなと思っているのですが(需要の低さは無視、、)

      倍音をどう操作したのかも記録に残しておきます。

      慣れたらすごく簡単。簡単なのに、得られる効果が絶大なのがプロ機材の魅力(´⊙౪⊙)۶!

      真空管の倍音を足す

      真空管風の倍音を足すだけの場合は、単純にインプットを突っ込んでいくだけ!

      コンプレッサーはオフです。

      0 VU」のLEDが点いたら、倍音が付加され始めます。

      この状態で1%の歪率。歪率が上がるのと同時に倍音も増えていきます。

      そのファイルがこちらでした。

      真空管の倍音を薄く加えたファイル

       

      さらにインプットをぶっ込んでいくと、

       

      Pinned」が点滅し始めます。

      この状態で歪率は5%

      そのファイルがこちら。

      真空管の倍音を深く加えたファイル

       

      歪率は最大で20%まで行けるらしいですが、すごく汚いことになります(笑)

      アナログテープの倍音を足す

      アナログテープの倍音を足すのもすごく簡単。

      Warmthボタンを押して7段階で加える量を決めていきます。

      で、ある程度いくと上のLEDメーターが光出します。

      ここが大体3〜5くらいが始めにかける目安。

      このWarmthボタンですが、深くしていくと20kHzあたりの高周波からゲインリダクションをしていく仕様です。

      これによってアナログテープに突っ込んだ時の飽和感や、音色の暖かさを再現してるよう。

      アナログテープの倍音を加えたファイル

       

      ハイが痛いソースへの単独使用も推奨しているので、昔のディエッサーのようにも使えるのかな?

      FAIRCHILD 602って昔持っていた機材を思いましました、、、。

      確かに少し質感が似ているかも。

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      トランスの倍音を足す

      トランスの倍音を足すのもとても簡単。

      全部簡単!

      TRANNY」が点灯すればOK!

      これだけでトランスの質感が加わります。

      トランスは実際に本体内部に現物が組み込まれているようです。

      これをオンにすると、音色がはっきりしますね!

      真空管の倍音を深く加えた+トランスを通したファイル

      ここからまた始まる倍音探しの旅

      アウトボードが生み出す美味しい「倍音」の数々。

      FATSO Jrは一台でこれだけ(さらにコンプもある)のことができてしまい驚愕です。

      まれに見る神機材☜(◉ɷ◉ )!

       EMPIRICAL LABS EL7X Fatso

      EMPIRICAL LABS EL7X Fatso サウンドハウス

      プラグインでもハマっていましたが、実機を使ってもっとハマりました。

      そして改めて感じたのが、ハード機材ってやっぱ良いなあと。

      ただ、他の手持ち機材も良い音色がするので、、どれもこれも愛おしい

      そして、次の獲物がどんどんどんどん欲しくなる。

      ほんとですね。

      色々と手にとって触ってみないとわからないことばかりですから、、。

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      プラグインとは違うのか?

      「実機とプラグインって違うものなのか?」という点も気になりますよね。

      僕も気になります

      FATSO Jrはちょうど実機とプラグインがあるので、また後日比較してみたいです。

      特にFATSO Jrが扱う機能は「倍音」という、エミュレーションでどこまで再現できるの?

      という部分を扱っているので、UADの実力も改めて気になるところ。

      -UAD FATSO jr-

      また、アナログテープレコーダーのプラグインも山ほどリリースされていますよね。

      僕はあまり使わないので手持ちにない(なんかあったかな)ですが、テープシュミとも比べてみたいです。

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      まとめ

      言葉では知っていたけど、理解しづらかった倍音。

      体感しながら論理を紐解いていくと前より「なるほど」となれそうです。

      EMPIRICAL LABS Fatsoは2MIXにさす以外にも、トラック単体での使用もいい感じっぽいので、これから使い倒すのが楽しみで仕方ありません!

       EMPIRICAL LABS EL7X Fatso

      EMPIRICAL LABS EL7X Fatso サウンドハウス

      そういえば、RUPERT NEVE DESIGNS Portico II Master Buss Processorにも似たような「倍音付加」っぽいボタンあったな、、、。

      とか。

      「なんとなくこれ良いね!」と使っていた機能も、前より理解が進みそうです(◉ɷ◉ )

       RUPERT NEVE DESIGNS Portico II Master Buss Processor (black)  サウンドハウス

      RUPERT NEVE DESIGNS Portico II Master Buss Processor (black) サウンドハウス

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      最後までお読みいただきありがとうございました!

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