RUPERT NEVE DESIGNS Portico II Master Buss Processorのレビューです。
マスタリング用のコンプレッサーとして導入しましたが、実際に使ってまず感じたのは、通すだけではほとんど色が付かない素直な出音でした。
コンプレッサーに加えてBlend、SILK、SFEなど機能はかなり豊富ですが、必要なところだけ少しずつ調整できるのが使いやすいです。
Portico IIで軽くダイナミクスと質感を整え、その後Ozoneで最終的な音圧を作る使い方をしています。
目次
Portico II MBPは通すだけではほとんど色が付かない
まず音色ですが、通すだけで音が変わるのかな?と思っていましたが、ほとんど色は付かない素直な出音です。
出音はとても素直というか、ミックス音源をそのまま出してくれる印象です。
ポチップ
通すだけで音が変わりすぎてマスタリングでは使いにくいという意見も見かけましたが、全く問題になりませんでした。
NTP179-160と比べてもPortico IIの方が素直だった
手持ちのNTP179-160というマスタリング用コンプレッサーとも比べました。
NTP179-160も透明系のコンプですが、比べるとRNDの方が音色は素直です。
NTP179-160の方が少し音色に癖があります。
ただ、その違いもとっても微々たるもので、両方とも通すだけで劇的に音色が変わるようなことはありません。
こういうところはマスタリング用コンプレッサーらしいと感じます。
Portico II MBPで実際に使いやすかった機能
基本的なコンプレッサー部分は、スレッショルド、アタック、リリース、レシオでダイナミクスを調整し、Gainでメイクアップゲインを調整します。
マスタリング用コンプらしく、つまみはクリック式なので設定をメモしておけばリコールしやすいです。
Blendでパラレルコンプができる
Blendつまみで、元の2ミックスとコンプした2ミックスを混ぜる割合を変えられます。
パラレルコンプとして使える機能です。
プラグインではよくある機能ですが、ハードでもこれができるのはとても助かります。
コンプした音だけに決め打ちせず、元のミックスと混ぜながら細かく質感を調整できるのが便利です。
125Hzサイドチェインで低域への反応を抑えられる
特に欲しかったのが、低域へのリダクション反応を抑えられる機能です。
前述のNTP179-160にはこれがありません。
低域は音のエネルギーが大きいので、キックやベースにコンプが引っかかりすぎると、ミックスの状態を保ったまま音圧を整えるのが難しくなります。
キックやベースに必要以上に反応してほしくない時に非常に便利です。
SILKは滑らかというよりドライブ感が強かった
RUPERT NEVE DESIGNSのSILK機能も、この機種で初めてしっかり体感しました。
名前から柔らかで絹のような滑らかさを想像していましたが、思ったよりもシルクではなかったです。
滑らかさというよりも、結構がっつりとしたドライブ感がプラスされる感じに思います。
曲にもよりますが、青のモードが好きです。
赤いモードは結構男らしいサウンドに変化します。
Textureつまみで、このドライブ感も調整できます。
通すだけの出音は素直で、積極的に色を付けたい場合はSILKとTextureを使う。そんな使い分けができるところも気に入っています。
SFEでステレオ感と奥行きを調整できる
SFEはStereo Field Editorの略で、ステレオの広がりや奥行きを調整する機能です。
Widthではステレオの広がりを調整でき、Depthではセンター成分の前後感やミックスの奥行きを調整できます。
実際に使うと、びっくりするくらいステレオが広がります。
つまみを大きく回すと不自然になるほど効くので、ほんのりかけるくらいでも十分ワイド感が出ます。
Depthの方も少し動かすとグッと音源に腰が出て、とても良いです。
この部分だけでも単体で売っていいくらいミックスの調整に役立つと感じました。
Portico II MBPとOzoneを役割分担して使う
Portico II Master Buss Processorにはリミッターも搭載されていますが、コンプ部分を中心に使っています。
レシオも低めにして、ほんのりリダクションさせる程度です。
出音自体は素直ですが、コンプレッションには無段階な感じというか、すごく落ち着く絶妙な粘り気が加わります。
そこにSILKとSFEも合わせて質感を整えます。
その出音をPCへ戻し、Ozoneで参考音源をリファレンスしながら最終的な音圧を上げていく、という役割分担が使いやすいです。
Tonal Balanceも併用してマスタリングしています。
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ハードのマスタリングコンプを買って正解だったか
Portico II Master Buss Processorを買って正解だったか。
大正解でした。
正直、コスパは悪いと思います。
ただ、それを超える満足感があります。
特にハード機材に価値を感じるのは、つまみをどれくらい回せば音がどれくらい変化するのか、その具合を把握しやすいところです。
なぜだかやっぱり、ハードの方がこの具合が把握しやすいのです。
Portico IIは機能が多いですが、実際につまみを触りながら音を追っていくと、どこをどのくらい動かすか判断しやすい機材でした。
RUPERT NEVE DESIGNSのマイクプリも使っています👇
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まとめ
RUPERT NEVE DESIGNS Portico II Master Buss Processorは、通すだけではほとんど色が付かず、ミックスを素直に出してくれるマスタリングコンプ!
ポチップ
コンプレッションには絶妙な粘り気があり、Blend、サイドチェイン、SILK、SFEまで使えばかなり細かく質感を調整できます。
Portico IIで軽くダイナミクスと質感を整え、Ozoneで最終的な音圧を作る使い方が気に入っています。
コスパだけで見れば高価な機材ですが、操作感や音の変化を判断しやすいことまで含めて、買って正解だった一台です。
一方で、実際に使って感じた不満点もあります。
Portico II Master Buss Processorの不満点はこちら👇
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