宅録でもレコスタでも“万能マイク”の定番として語られるAKG C414シリーズ。
その中でも最もフラット指向と言われるのがC414 XLSです。

本記事では、実際の制作現場で所有して使い込んだ視点から「宅録ボーカル」「アコギ録音」を中心に、U87 / C451Bとの比較・聴き比べを交えてレビュー。
派手すぎない質感なのに、なぜ“現場で失敗しない一本”として信頼されるのか。
C414 XLSがなぜ万能と言われるのか、一次情報ベースで検証していきます。
結論:宅録中心で1本目選ぶならC414XLSが一番失敗しない(アコギとVo両方で外さない)!
理由 : “フラット寄りなのに上品な質感” が組み合わさることで、宅録で加工もしやすくMIXでも破綻しづらいから。
→自宅でボーカル+アコギ両方録る予定の人には最もリターンが大きい1本です。
*過去記事を加筆修正しました
目次
C414のタイプの違いについて
レビューの前に、C414のラインナップについて。


AKG ( アーカーゲー ) / C414 XLS サウンドハウス 
今回僕が導入したのはこちら。C414 XLS。
そっくりなやつに、


AKG ( アーカーゲー ) / C414 XLII サウンドハウス 
XLⅡがあります。価格も機能も大体同じ。
違いはダイアフラムのようで、XLⅡの方が高域が伸びるようです。
C414 XLSの方がフラットな特性。
僕のイメージではXLⅡの方がC414っぽい感じがしていたので、あえてXLSを選びました(笑)
癖がない方から触ってみたい。見た目はキンキラキンの方が好きですけど。
そして、形がそっくりなエントリークラスの製品もあります。


AKG ( アーカーゲー ) / C314 サウンドハウス 
ダイヤフラムはXLSと一緒。指向性が単一/超単一/無/双指向性の4つに限定されたC314。


AKG ( アーカーゲー ) / C214 サウンドハウス 
ダイヤフラムはXLⅡと一緒。こちらは単一指向性のみ。
この二本はC414と比べて半額ほどなので、かなりお買い得です。
サウンドクオリティが上位機種と同等なのか?は、いずれ検証したいところ!
とりあえずこれだけC414系統には種類があります。
迷います。全部試したくなります( ・ὢ・ )
あわせて読みたい
AKG C314レビュー|ナチュラル系AKGの中堅機。C414XLSとの違いと実用性を検証
AKG C314は「C414XLSと同じカプセル系譜」でありつつ、必要機能に絞った現行AKGラインナップの中堅ポジション。 純粋な“ナチュラル系AKG”を手頃な価格帯で得たい人に人...
開封!
箱に入ってるのかと思いきや、段ボールからケースがそのまま出てきました。
サウンドハウスで購入。

ケースはかなりコンパクトです。押し入れがケースだらけなので助かります。

包装を解除!AKGのロゴ大好きです。

オープン!

反対側がファイルケースのようになっています、、、初めてみる構造。

ファイルケースを開けるとポップガードとマニュアル等が出てきました。

マイクの測定結果とサイン。さすがAKG。しっかりしてます。

というかこんな立派なポップガード付き!
単体で売っているやつと変わらないクオリティです。

ウインドスクリーンとマイクホルダー。

マイクホルダーにはスタンド変換ネジが装着済み。嬉しいです!

そしてマイク本体。
完全にビニールで密封されています。

こんにちはー!
この形はレコスタでよくみてきた馴染みのある形。いざ手元に来ると感慨深いです。

平べったくて、省スペース。

指向性は全部で9段階。マークは5つしかありませんが、間があります。

こんな感じで、中間の設定を入れると指向性は9つ。
操作はファンタムを送った後にデジタルボタンで切り替える仕組み。

背面です。PADとローカットスイッチもファンタム電源投入後に設定する仕様。

マイクのサイズはこんな感じです。
U87と比べるとかなりコンパクト。
一体どんな音を出してくれるのかワクワクします、、、(`・ω・´)
録音してみる
ということで、動作チェック含め録音してみました!

Voマイクにも最適!なマイクですが、僕は歌がダメなのでアコギを録音。
アコギにもとても良いと評判です。
比較対象として、NEUMANN U87とAKG C451Bでも同じフレーズをREC。

2トラック録音して左右にパンを振りました。
DAWはLOGIC X。ドラムだけループ素材を使っています。

オーディオインターフェースはANTELOPE AUDIO Discrete 8 Synergy Core。

マイクプリアンプはWARM AUDIO WA-73EQを使用。
録音ファイルにはプラグインは一切入れていません。
EQ、コンプ、リバーブはなしで、フェーダーのみで音量調整しています。
あわせて読みたい
WARM AUDIO WA-73EQの実機使用レビュー!音源あり【NEVE 1073タイプ】
WARM AUDIO WA-73EQを導入したのでレビューです(´◔౪◔)◞ WARM AUDIOの気合の入ったNEVEコピー。しかもお手頃価格。 当サイトでも過去に別記事で取り上げさせていただいて...
あわせて読みたい
ANTELOPE AUDIO Discrete 8 Synergy Core導入レビュー!比較音源あり【Discrete4】
ANTELOPE AUDIO Discrete 8 Synergy Coreを導入してしまいました(;´༎ຶД༎ຶ`) コロナの自粛に耐えられず、、、機材を買ってストレス解消に走りました! 巷ではUniversal ...
それでは聴き比べをしてみましょう!
AKG C414 XLS
AKG C451B
NEUMMAN U87
感想
C414XLSはかなり素直な出音で、とても良い感じ(´⊙౪⊙)۶!!
質感としてはすごく上質に思います。
マイクプリとの相性もあってか、とても暖かな音色にも感じます。
扱いやすそう!
AKG C451Bは比較するとかなり癖があります(笑)
高域のパリッとした部分、特にストロークの時アタックが線で見えやすい音作りですね。
とはいえ低音もしっかり拾っている所が面白いマイクです。
以前も思いましたが、ジャカジャカ弾くアコギや金物楽器と相性が良さそう。
Neumann U87は出力が大きく、他2機種よりも若干マイキングを離しました、、、。
そのせいか音源も少し位相が違って聴こえてしまってます、申し訳ございまセン(-ω- )
ただ、音質としてはさすがとしかいえません。
ガッチリと美味しい部分をホールドしてくれます。
中低域の厚みが一番リッチな感じ。やっぱりノイマン!な音がします。
あわせて読みたい
AKG C451Bの使用レビュー!アコギ録音にたまらない相性を発揮してくれます【高域定番マイク】
AKG C451Bのレビューです(´⊙౪⊙)۶! アコギや金物打楽器の定番と言われているコンデンサーマイク。 ペンシル型でとっても扱いやすいサイズです。 今回アコギを生録してど...
あわせて読みたい
NEUMANN U87ai 実機レビュー|宅録でもプロレベルの音源が作れる“基準マイク”
U87aiは「宅録でプロ品質の音源を作る」ための最強基準点になるマイクです。 単に高いだけの象徴機材ではなく、録り音そのものを最短で完成形に近づける役割を担う存在...
声でもチェックしましたが、、、
残念ながらこちらにファイルアップはできませんが(僕の技術的に)
声での録音チェックもしてみました。

NEUMANN U87と比較してみましたが、質としては全く引けを取らないマイクだなと!
Voマイクとしても非常に優秀と感じました。
あとは質感の好みや、ヴォーカリストの声質によって合う合わないが若干出てくるのかなと。
ただ、C414 XLSは癖が少ないのでかなりオールマイティに使えるのは間違いなさそう。

背面で細かくPADを入れられるので、大音量のソースにも使いやすいです。
エレキギターにも良さげ。
あわせて読みたい
AKG C414XLSをボーカルに使った感想!Nuemann U87aiとの使い分け方など
AKG C414XLSをボーカル録音に使った感想です(´◔౪◔)◞ とにかくナチュラルでオーガニックなマイクです。 AKG特有の癖みたいなものをなぜか感じません(笑) 個人的には手...
一本あると安心できるマイク
と言った感じで、非常に安定感のあるマイクだなと思いました!


AKG ( アーカーゲー ) / C414 XLS サウンドハウス 
上品な音質も好印象ですが、何にでも使えそうな音が一番の強み。
ありきたりな言葉ですが「プロっぽい音」です(笑)
NEUMANN U87よりも大幅にリーズナブルなのも嬉しいポイント。


NEUMANN ( ノイマン ) / U87Ai サウンドハウス
コスパの点でも優れています!
U87だとステレオセットで揃えるのは現実的じゃありませんが、、、


AKG ( アーカーゲー ) / C414 XLS STEREO SET サウンドハウス 
C414ならかなり現実的。2本買ってもU87の約半分ほどのお値段、、、。
とにかく、今回良い買い物でした(*´ω`)o
AKG C414 XLS コンデンサーマイクロホン
Q1:AKG C414 XLSは宅録でボーカルとアコギどちらが向いてますか?
A:両方いけます。特に宅録環境では“フラット寄りだけど上品な質感”が扱いやすく、録り音を後でEQ加工しても破綻しにくいので、1本目のコンデンサーマイクとして最も失敗しづらいモデルです。
Q2:C414 XLSとC414 XLIIの違いは何ですか?
A:C414 XLIIの方が高域の伸びが派手で、C414らしい存在感が出ます。対してC414 XLSはよりフラット志向で、素材のニュアンスを“そのまま品良く残す”方向性です。
Q3:宅録ではXLIIよりXLSの方が良いですか?
A:宅録で汎用性を狙うならXLSが強いです。派手な高域がない分、様々な声質/楽器でも破綻しづらいです。
Q4:U87と比較した場合の違いは?
A:U87の方が中低域の押し出し/リッチ感が強いですが、C414 XLSはより録り音が自然でありながら美しい響きも持っています。宅録ユーザーの初手としてはC414の方がお財布的にもおすすめ。
Q5:C414はプラグインで代用できますか?
A:質感の方向性は寄せられますが、マイク前段の録り音がそもそも変わります。後段処理の余裕・破綻耐性という意味で、実機とプラグインは別物と考えた方がいいでしょう。
まとめ
AKG製品の音の傾向がようやく掴めてきた気がします、、、(´⊙౪⊙)۶!
録音現場を長らく支え続けている歴史ある音。
個人的にこれまで積極的に触れてこなかったので勉強になります( ・ὢ・ )
キンキラのC414 XLⅡも気になります。
気になって眠れません。
最後までお読みいただきありがとうございました!
あわせて読みたい
AKG C314レビュー|ナチュラル系AKGの中堅機。C414XLSとの違いと実用性を検証
AKG C314は「C414XLSと同じカプセル系譜」でありつつ、必要機能に絞った現行AKGラインナップの中堅ポジション。 純粋な“ナチュラル系AKG”を手頃な価格帯で得たい人に人...
あわせて読みたい
audio technica AT4040 実機レビュー|3万円台で“クリアな録り音”を買える。DTMで定番のコスパ最強マイク
宅録DTMで “次の一本” として候補に最も上がるコンデンサーマイク…それが audio technica AT4040。 AT2020で一度「オーテクの方向性」を体感した人ほど、この4040の 解...