WARM AUDIO WA-73EQの実機レビューです。
以前から使ってみたかったNeve系のマイクプリ&EQで、実際に購入してライン入力を中心にかなり細かく音を試しました。
使ってまず感じたのは、通すだけでも音が肉厚になること。
さらにゲインを上げると、太さとサチュレート感が増して、音がタイトになっていきます。
粘る感じもしっかりあります。
今回は通常入力からゲインを上げた時の変化、TONE、ハイパスフィルター、3バンドEQまで実音源を残しています。
*2020年の記事をベースに、2026年の知見を加え加筆修正しました。
目次
WARM AUDIO WA-73EQの音質レビュー|通すだけで肉厚になる
今回の検証では、PCからWA-73EQへラインで音源を送りました。
ラインを使ったのは、ゲインの突っ込み具合やEQによる音色変化を確認しやすかったからです。
オケはLogic Xのサンプルループを組み合わせたもの。
オーディオインターフェースはANTELOPE AUDIO Discrete 8 Synergy Coreです。
音源はモノラルで録っています。
マイク録音でWA-73EQを使った記事はこちら👇
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WA-73EQを通す前の元音源
WA-73EQを通常のライン入力で通した音源
まずはゲインを大きく上げず、通常のライン入力として通しています。
この状態でも、元の音源と比べると全体が肉厚になります。
良い!!
WARM AUDIO/ WA73-EQ マイクプリアンプ/EQ サウンドハウス
WA-73EQはゲインを上げると太くタイトになり粘りが増える
次はゲインを上げ、OUTPUTを絞りながら音を突っ込んでいきます。
WA-73EQのゲインを上げてドライブ
ゲインを上げて、最終的な音量はOUTPUT側で調整しています。
WA-73EQのゲインをさらに上げてドライブ
さらにゲインを上げます。
これ以上いくと歪み始めるくらいまで入れています。
ゲインを上げていくと、さらにサチュレート感が増えて、音が太くタイトになっていきます。
OLD Neveよりはクリアな感じがしますが、太さはエグいくらい出てきます。
粘る感じも◎。
WA-73EQのTONEを入れると輪郭が少し丸く感じた
WA-73EQにはTONEボタンがあります。
ここではTONEをONにして、同じように通常入力からゲインを上げた状態まで比べました。
WA-73EQ TONE ON|通常入力
WA-73EQ TONE ON|ゲインを上げてドライブ
WA-73EQ TONE ON|さらにゲインを上げてドライブ
TONEを入れると、僕には少しまろやかになるように感じます。
輪郭が丸くなり、柔らかい方向へ動く印象です。
角が立っているソースを少し馴染ませたい時にも使えそうです。
WA-73EQのハイパスフィルター・3バンドEQを実音源で比較
WA-73EQにはハイパスフィルターと3バンドEQが付いています。
ここも実際に動かしながら音を録りました。
WA-73EQのハイパスフィルター|50Hz・80Hz・160Hz・300Hz
4拍ごとにOFFから切り替えています。
OFF→50Hz→80Hz→160Hz→300Hz
2小節目からは300Hzで固定です。
WA-73EQのEQなし
WA-73EQ EQ設定1|60Hzと12kHzをブースト
60Hzと12kHzを少しブーストしています。
WA-73EQ EQ設定2|60Hz・700Hz・16kHzをブースト
60Hz、700Hz、16kHzを少しブーストしています。
WA-73EQ EQ設定3|つまみを動かしながら録音
最後はつまみを動かしながら録音したファイルです。
PULTECタイプのパッシブEQほどではありませんが、EQも滑らかに効きます。
かなり幅広く音を作れそうです。
WA-73EQはラインアンプとしても音の変化が大きい
今回の検証ではマイク入力ではなく、ラインアンプとしてWA-73EQをかなり細かく試しました。
それでも、通すだけで肉厚になり、ゲインを上げればさらに太さと粘りが増えていきます。
EQも含めて、一台でかなり音を動かせます。
特にゲインとOUTPUTを別々に動かせるので、音を突っ込んだ状態を作りながら最終レベルを調整できるのが面白いです。
WA-73EQとOld Neveの音質の違い|今回はWA-73EQがクリアに感じた
今回ラインで試した範囲では、OLD NeveよりWA-73EQの方がクリアに感じました。
ただ、太さはしっかりあります。
本物のOLD NeveとWA-73EQを実際に比較した記事はこちらです👇
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WA-73シリーズには、EQの有無やチャンネル数が違うモデルがあります。
今回僕が使ったのは、1chのマイクプリにEQを搭載したWA-73EQです。
WARM AUDIO/ WA73-EQ マイクプリアンプ/EQ サウンドハウス
WA-73は1chでEQなし。
WARM AUDIO WA-73 サウンドハウス 
WA-273は2ch、EQなしのモデルです。
WARM AUDIO WA-273 サウンドハウス 
WA-273EQは2chにEQまで入ったタイプです。
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA273-EQ サウンドハウス
僕ならEQ付きのものを選びます。
理由は単純で、今回実際に使ってみてEQがかなり良かったからです。
ステレオで使うなら2chモデルも選択肢になりますが、1chか2chかは使い方で決まります。
本家NeveとWA-73EQを比較した記事はこちら👇
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WA-73EQの機能と入出力|マイクプリ・LINE・DI・EQ・HPF
WA-73EQはマイクプリ、ラインアンプ、DIに加えて3バンドEQとハイパスフィルターを搭載しています。
見た目はかなりNeve 1073系を意識したデザインです。
OUTPUTつまみがあり、ゲインを上げた状態から最終的なレベルを調整できます。
EQは3バンド。
つまみは程よく重さがあり、操作した時の質感も良いです。
ハイパスフィルターは50Hz、80Hz、160Hz、300Hz。
マイクプリアンプは最大80dBまでゲインを稼げます。
この赤いつまみがNeveですね〜。マルコーニ風。
TONEは入力インピーダンスを切り替える機能です。
POLは位相反転。DI入力にも対応しています。
ロゴから湯気が消えてよかったです。
背面はこんな感じです。
INSERTもあるので、外部機器を信号経路へ挟むことができます。
グランドリフトスイッチも付いています。
僕が当時サウンドハウスで購入した個体は100V仕様でした。
WA-73EQの内部構造|Carnhillトランスとディスクリート回路
WA-73EQは購入後に中も開けて確認しました。
機材マニアの胸が躍ります。
ドヒャー!詰まってますね〜!
WA-73EQにはCarnhill製の特注トランスが使われています。
Carnhillは、OLD Neveでも重要な存在だったMarinair系トランスにつながるメーカーです。
こちらはインプットトランス。
購入前にも公開されていた内部写真を見ながら、この機種の構造を確認していました。
購入前にWA-73EQの中身を見て考察した記事はこちらです👇
WARM AUDIO WA-73EQの構造を見た発売時の記事
アンプ最終出力段の2N3055パワートランジスタ。
こちらがEQ回路です。
こちらはアンプのゲインを稼ぐ部分。いわゆる1stステージで、先ほどの出力段が2ndステージです。
内部を見ると、タンタルコンデンサーやスチロールコンデンサーなども使われています。
EQやハイパスフィルターにはインダクターコイルも入っています。
電源にはトロイダルトランス。
整流と定電圧回路まで含めて、かなりクラシックな構成です。
Neve系トランスについて詳しくはこちら👇
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WA-73EQはNeve系自作経験から見てもかなり作り込まれている
僕自身、以前Neve系の回路をPCB基板から組んで自作したことがあります。
本物のNeveモジュールをラッキングした経験もあります。
そういう目でWA-73EQの中を見ると、かなり手間をかけて作られていると感じます。
機材を自作する場合、基板だけでなくパーツの調達、ケース加工、配線まで全部必要です。
WA-73EQはその辺りまで一台の製品として綺麗にまとまっています。
もちろんDIYにはDIYの面白さがありますが、完成品としてこの中身を見ると、よく作ってあるなと思います。
WA-73EQの開封・付属品
ここからは購入時の写真です。
まず箱。
箱自体は結構でかいです。
箱を開けます。
付属品はWARM AUDIOのカタログ、説明書、電源ケーブル。
ステッカーも付いてきました。
まとめ|WA-73EQは通すだけでも肉厚になるNeve 1073系マイクプリ
WA-73EQを実際に使って一番印象に残ったのは、通すだけでも音が肉厚になることです。
そこからゲインを上げていくと、サチュレート感が増して、太くタイトになっていきます。
粘る感じもしっかりあります。
TONEを入れた時は僕には輪郭が少し丸く、柔らかく感じました。
EQも滑らかに効き、実際に使ってみるとかなり面白いです。
通すだけでも太さが出て、そこからゲインやTONE、EQでもかなり音を動かせます。
僕はやっぱりEQ付きのWA-73EQを選びます。
最後までお読みいただきありがとうございました!