ここまで、Digitakt、Octatrack、そしてAnalog fourとElektronのマシンについて当サイトで数回記事にしてきましたが、
今回は同社のアナログリズムマシン、Analog Rytmについて書いてみたいと思います。
操作性としては、恐らくElektronの全シリーズ中、最も容易な部類に入り、説明書を特に読まなくても直感的にパチパチとパターンを打ち込んで、すぐにドンドン音を鳴らすことができるマシンではないかと思います。
Octatrackは超絶?難解という声も多いですし、Digitaktも操作は簡単な方かと思いますが一応サンプラーですので、ある程度その概念や本質的な操作方法を身につけないと面白さに到達するまでに時間がかかってしまいますし、下手したら途中で飽きてオークションに流してしまう事にもなりかねない危険も孕んでます。
が、Analog Rytmはその点何も考えず、ボタン(パッド)を押せばすぐ音が鳴るので、楽しくなるまでが早いです。
そして、なんと言っても出音がサイコー〜☚(꒪ټ꒪☚)
使用歴1年半ほどですが、レビューしてみたいと思います(((༼•̫͡•༽)))
この記事の目次
12個のパッドに音を振り分けて極上のアナログサウンドを鳴らすハイエンドなリズムマシン
Elektronのマシン全般に言えますが、このリズムマシンも価格は決して安くありません。
おもちゃ感覚で遊ぶには手を出し辛い価格帯ですが、その分本気のサウンドに確実に出会えちゃいます。
どこが低価格のマシンと大きく、具体的に違うのかと言えば、とりあえずエレクトロンの音は文句なしでかっこいい。
そして独特の情緒があります。
ELEKTRON ( エレクトロン ) / Analog Rytm サウンドハウス
”キックにパンチがある”
”低音がしっかり効いている”
”マシン独自のグルーブがある”
これらリズムマシンで重要なトピックは勿論最低限備えていますが、音が、、、、何なんでしょう、好きな人間にはたまらない質感をしているんですよね(;´༎ຶٹ༎ຶ`)
パンチも存在感もあるんですが、それプラス、なんともいえない”柔らかさ”があるんです。
パンチと柔らかさ。
ある種矛盾するような感覚ですが、この二つが違和感なく同居しているサウンドが、他のマシンとは一線を画す、Analog Rytm独自の強烈な個性なのではないかと思います。
正にElektronでないと出せない雰囲気!
逆に、
とにかくバッキバキに、硬く重い岩のような音で、フロアピーポーをぶん殴るように踊らせてぇーーー!!!
という嗜好の方には別のメーカーの機材の方が向いているような気がします。
音は硬めではないですね。
EQでも質感を多少いじれますが、バッキバキ方面には向いてないかも。
あくまで良きアナログ感、程よい丸みと甘さがより気持ち良くなる方向に仕上げていくのが、合っています。
それでも十分存在感ありますけどね!
そして、一般的な住宅だと音量がなかなか出せないので解りづらいかと思いますが、しっかり鳴らすとローの出方がめっちゃかっこいいです。
ヘッドフォンだけだと、ちゃんと捉えられないかもしれません。
特にキックはさらっと一聴すると、音が柔らかめなので「えぇ、、、なんかしょぼくね、、?」と、感じてしまう可能性がありますが(僕も始めそうでした、、、)、爆音が出せる場所、例えばバンドが使うようなリハーサルスタジオなどに持ち込んでスピーカーを鳴らしてみると、そんな懸念も一発で立ち消えるかと思います!
スピーカーのウーファーがブルンブルン揺れまからね!
クラブでパフォーマンスをする場合は特に重要な部分だと思うのですが、体で感じるロー感、これは特にパラメーターをいじらなくても、初めのプリセット状態からバッチリ出てます。
絶妙にキックの音がチューニングされているなあと、感動しちゃいました。
音の厚みも素晴らしいです。
Analog fourやOctatrackとの相性が抜群!
見た目が似ている三兄弟。
AFとOctaとの相性も抜群に良いです。
特に音の作りが同じ方向を向いているので、各々が混じり合いやすくてグッド。
一度、monomachine(現在では廃盤のElektronのデジタルシンセ)とARを組み合わせて使ってみたのですが、音の質感があまりにも違いすぎて、、、、お互いを馴染ませるのにかなり工夫が必要だなと感じました。
それに比べ、Analog Fourとの組み合わせは神ですね、、、、(;´༎ຶٹ༎ຶ`)
大したトラックでなくても、壮大で深い空間が簡単に作れてしまいます。
Analog Fourのリバーブとディレイ、は単体でも欲しいぐらい出来が良くて反則の域ですが、Analog RYTMのエフェクト類もなかなか個性的で気持ち良いです。
ミックスアウトのコンプレッサーをどう使うかが、音作りの鍵
Analog Rytmにもリバーブやディレイなどのエフェクターが各トラックに個別で搭載されているのですが、トラックがミックスされた最終アウトの部分にだけコンプレッサーをかけることができます。
コンプレッサーとは、音の大小のばらつきを整えて、最終的な音圧をぐいっとあげるエフェクター。
このコンプレッサー、Octatrackにも搭載されているのですが、Octaとは違いゲインリダクションのメーター(どれくらいコンプがかかっているのかがわかるメーター)も付いていますので、コンプされてる具合が確認しやすいのも良きポイント。
アタックやリリース、レシオも勿論細かく設定できるので、ここで音のまとまりをしっかり調整することで、最終ミックスでよりパンチのあるサウンドに仕上げることが可能になっています。
コンプのコツは、設定をアタック遅め、リリース早めから初めて、キックのアタック音(ダンダン!のダッ!という部分)がしっかり立つように設定してあげると気持ちいいトラックに仕上がるはず。
僕個人としてはあまりコンプをかけないほうが好みなので、薄ーくかけて音をまとめて、Octatrackに流し込んでそっちでまたミックスをするようにして遊んでいます。
サンプルのロードもOK
トラックにサンプルを読み込んで、同社のDigitaktのようなサンプラーとしても使えます!
ただ、サンプル自体の加工はできないので、あらかじめ音は用意しておく必要があります。
※mk2ではサンプリング機能が追加されているようなので、加工okになっているかもしれません。
また、アナログのボイス(AR自体のキックやスネアなど)とサンプラーの音をミックスすることもできるので、一つのトラックで2つの音を混ぜて鳴らすことも可能。
これで音の厚みを増したり、キックのアタック成分を補填したりと、音色の幅をグッと増やすことができます!
クロマチックモードで音階をつけられます
例えばカウベルの音に、ドレミファソラシドの音階をつけて鳴らすことができます。
読み込んだシンセのサンプルに音階をつけて鳴らすこともできるので、このマシン一台だけでもやり方次第で曲が十分作れてしまいます。
12トラックもありますからね。
一気に鳴らせるのは8トラックですが、だいたい8音も一気に鳴らすなんてことないですから(笑)十分楽曲制作にも耐えられる!
しかも、このマシンにもパラメーターロック機能がちゃんと搭載されてますから、限りなく自由に音色を操ることも可能です。
パラメーターロックについては過去記事を参照ください。
音の発音は全てモノラルです
発音できるのはモノラルのみです。
ステレオのサンプル音源を読み込んでも、モノラルになります。
MK2だとできるのかな、、、ちょっとここはわからないのですが。
とはいえARはリズムマシンなので、はっきり言ってモノラルで十分ではないかと、、。
メインはキックとスネアとハットですから。
Digitaktとの立ち位置の違いは?
これ、僕も両方を使ってみるまでいまいち住み分けがよくわからなかったですし、今でもポジションを完全に切り分けることは難しいですね、、、。
音質的にはDigitaktも負けてませんし(こちらはデジタルサンプラーですが、、、プリセットのサンプルのみでもちゃんといい音してます)、同時に発音できるボイスも8つとARと一緒です。
やはりDigitaktのほうができることが限定的(ソングが組めない。コンプがついてない。サンプルがないと音がならせない)で、Analog Rytmはもっと広範囲に制作をカバーしているというところが大きな違いでしょうか。
ARは単純に完全なるアナログで音を鳴らす!という設計部分がまず、とても贅沢なんですね。
Digitaktはボイスを省いて、機能制限し、サンプル加工部分ではOctatrackよりも利便性を向上、単純化させて、より直感的なトラック制作を可能にしているのが大きな特徴でしょうか。
以前記事にもしましたが、使い方次第ではちゃんと曲を作ることもできてしまうのでDigitaktもリズムマシンという括りに限定されず、面白いサンプラーマシンだと思っています。
MK2ってどうなんだ?
これについては、すみません、わかりません!
というのも、スペックや製品紹介を見る限りではAFやOcta同様、大して変わってなくない?という印象がどうしても強いので、全く興味を惹かれないんですよね。
サンプリング機能が追加されているようですが、、、、Octaがあるし別にいいかなって、、、。
そう考えるとAnalog Rytm MK2のサンプリング機能は、ちょっと美味しいのかな、、、、いや、どうかな。
まとめ
とにかく、Analog Rytmは値段の価値は十分ある、贅沢なマシンだと思います!
極上のアナログサウンドを是非体験してみてください(ↂↄ̫ↂ)
病みつきになりますよ。
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