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サミングミキサーとは?アナログミックスのすすめ

DAWの性能も数年間の間に信じられないくらい進化し、音質もぐーんと向上しました。

中でもアナログ機材をモデリングしたUADなどのプラグインに至っては、恐ろしいくらいのクオリティに到達しています、、、。

そんな中、未だにアナログ機材を使っているプロのエンジニアやクリエーターがいるのも事実(σ´・ω・)

なぜでしょう、、、?って前記事からの続きとなります。

アナログ機材にも色々な種類がありますが、その中でも今回取りあえげたいのが、地味ながらアナログ特有の効果を楽曲に与えてくれるサミングミキサーです。

今より一歩先へ進みたい中堅以上のDTMerには、もしかしたらぴったりのアイテムかもしれませんよ!

目次

アナログ音響機材を使う理由

別記事にも書いていますが、クオリティーが上がっている現在のDTM環境でもわざわざ旧時代の機材を使うのには理由があります。

ざっくりいうと、音に厚みを与え、各音同士の馴染みをよくしつつ分離感もあげられると言った点がアナログ機材の優れたポイント!

アナログモデリングのプラグインの性能もグッと上がっていますが、本物とはまた違った方向に進化している感じだと最近気づきました。

プラグインでは補完しきれない”音質の枠”の部分とも言えるところ。

アナログ機材に今も求められているのはそこだと言えるでしょう。

内部ミックスと外部ミックスの違い

PC内、つまりDAWの中でミックスを行うことを内部ミックスと呼びます。

これは昔ミキシングコンソールでミックスをしていた事に対する対語みたいなものですね。

ミキシングコンソールでのミックスを外部ミックスと呼びます。

また内部ミックスはIn the boxとも言われています。略してITB。

いかにも海外っぽいセンスを感じます(笑)

内部と外部。

どちらが結局いいのか?という論争、意見、未だに交わされていますが、僕個人としてはやっぱり外部ミックスに分があると思ってます。

一般的には内部ミックスは音が飽和しやすく、分離が悪くなると言われています。

しかしこれも遠い昔(10年前くらい)のこと。

現在はPCスペックの向上、DAWの進化のおかげでITB問題はもはや都市伝説に近くなってますので、実際には内部ミックスに致命的な問題はないと言っていいでしょう。

ただ、それでも外部ミックスの方が単純にいい音がします

良い悪いは個人個人の感覚ですが、僕は外部でアナログミックスした音源の方が聴いていてテンション上がります٩( ‘ω’ )و

サミングミキサーと普通のミキサーの違い

ところで、サミングミキサーって普通のミキサーと何が違うのか?って話なんですけど。

 YAMAHA ( ヤマハ ) / MG16XU サウンドハウス

普通のミキサー例: YAMAHA MG16XU

簡単に言ってしまえば、マイクプリアンプやEQやコンプが付いていないミキサーがサミングミキサーです。

とにかくラインで入力した音をまとめるだけ。マイク入力はなし。

余計な機能を持たせない分、ミキシング部分によりコストをかけて(高性能にして)制作されています。

ですので普通のミキサー(オーディオミキサー)に比べて、音質に関する信頼性は高いと言えます。

実は普通のミキサーにも、サミング回路は搭載されています。

要は普通のミキサーからサミング部分だけを独立させているのがサミングミキサーというわけです。

サミングミキサーが高い理由

サミングミキサーは普通のミキサーに比べて機能が少ない割に、値段がかなり高価なものが多いです。

ミキシングの部品にコストをかけているのと、設計部分も細かくこだわっている(ヘッドルームをかなり広くしている)のがその理由でしょう。

それと単純にあまり売れないから(笑)

数がはけない分、値段が上がってしまうというのはあると思います。

サミングミキサーまで拘りだすような層は、コンシューマーの範囲ではないと思いますしね、、、。

音にこだわりたい方向けの贅沢な機材ですね☚(꒪ټ꒪☚)

代表的な機種

サミング用のミキサー(サミングアンプと呼ばれていることもあります)って実はそんな機種数ないんですよね。

だからそんなに悩む必要がないのはある意味楽チンかもしれません。

SSL X DESK

SSLが50万円以下でリリースしている小さなミキサーです。

これが本星じゃないでしょうか。

 SOLID STATE LOGIC ( ソリッドステートロジック ) / X-Desk サウンドハウス

SOLID STATE LOGIC ( ソリッドステートロジック ) / X-Desk サウンドハウス

SSLと言えばウン千万のコンソール、最近リリースされている小型コンソールでも数百万という価格帯です。

それが50万円以下(当初は30万円ほどで販売されていたようですが、現在40万円後半くらいまで値上がってます。理由は謎)で自宅におけるというのは、おじさん世代のDTMerからすると驚異的な出来事じゃないでしょうか。

デジタルネイティブの方からすると意味不明な値段かもしれませんが、、、SSLというのは本当に眩しいメーカーなのです。

実際僕も1年ほど前までこちらのミキサーを使用していました(金欠で手放しました、、、)

マジでSSLの音がします(笑)いや、ほんとびっくり。

他にもルーティングの自由度は非常に高いので、他のアナログ機材とケーブルを繋ぎっぱなしにしてすぐにリコンプ(ハードコンプに出してDAWに戻す)できたりと、便利な機能も付いていて、音響的実験もやりやすくGood。

内部ミックスでは色付けが難しい、というか音作りが難しいところをサクッと解決してくれます。

SSLの音の特徴ですが、音がシャキッとします。立ちます。いわゆる昔からよくCDで聴いていたような質感、、、。

これはさすがにプラグインでは完全再現できない部分。

内部の回路は、4000シリーズではなく9000シリーズ以降のSuper Analog回路というのを搭載しています。

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TUBETECH  SSA2B

レコスタの定番ブランドのTUBE TECHもサミングミキサーを販売しています。

 TUBETECH ( チューブテック ) / SSA2B サウンドハウス

TUBETECH ( チューブテック ) / SSA2B サウンドハウス

裏側にはずらっとXLRが。

 TUBETECH ( チューブテック ) / SSA2B サウンドハウス

こちらはSSLのX deskに比べて操作が非常にシンプルです。

もうほんとに信号をラインで入力してアウトをDAWに戻すだけ。

ルーティングを変えたり、チャンネル個別で音量を変えたりはできません。

それはDAW側でやるという割り切り方。

実際、このくらいシンプルな方がサミングミキサーとしては本来な姿だと思います。

x deskはサミングミキサーだけど、コンソール的要素も結構盛り込まれてますからね。

アウトのゲイン調整もステップアップ式のつまみなので、プロジェクトごとの再現性を高く保てます。

AのプロジェクトからBに変えて、またAに戻す時、x deskだと完全に元には戻せません(笑)フェーダー固定すればいいんですけどね。

ご存知TUBE TECHは真空管を使った製品が売りのメーカーなので、このサミングミキサーも真空管を通してミックスしています。

TUBE TECHは音が透明でクリア、でもしっかりアナログ感があるのが特徴なのでサミング用途ではかなりしっくりくるんじゃないでしょうか?

こちらも贅沢な機材、、。

SPL MIX DREAM XP

プラグインでもお馴染み、SPLのサミングミキサーです。

サミングのラインナップの中では一番お手頃な価格帯で、SSLとどちらを導入するのか?当時死ぬほど悩んだのがこちらでした。

 SPL ( エスピーエル ) / MIX DREAM XP サウンドハウス

SPL ( エスピーエル ) / MIX DREAM XP サウンドハウス

背面はx desk同様D-SUB端子のケーブルが必要なので、別途そちらも用意しなければいけないのが少しネック。

音色に関するレビューをネットで漁ってみても、かなり好印象なイメージでした。

内部の回路はオールAクラスのディスクリートで設計されているようで、初期のNeveと一緒ですね。

レビューも音の太さに対する評価が高かったので、この回路も影響しているのかもしれません。

メーカーにこだわりが特になく、とりあえずサミングミキサーの恩恵を預かりたい場合は第一候補となるんじゃないでしょうか?

僕はSSLのミキサーに憧れがあったので、こちらには行きませんでしたが、繰り返しますが2択で死ぬほど悩みました、、、。

その他のサミングミキサー

現行品のサミングミキサー以外にも、ヴィンテージものをリビルドした製品もebayなどで入手することが可能です!

実際、現在僕はヴィンテージものに移りました。

というかSSLを手放してしまったので、、、代替品は現状お手頃の物を使用しています。

キャラは違いますが、普通にこっち系もいいですよ(´⊙౪⊙)۶

例えばこんなのとか。

TAB Telefunken 16 Channel Vintage Summing Amp / Mixer V372/1D + 2 Channel Micpre | eBay

DIYができる方だったらサミング回路のカードだけ買ってしまうという手もあります!

Neumann V475 Sommation Audio | eBay

昔の機材もなかなか捨てたもんじゃない音をしてますよ。

むしろ信じられないくらい音楽的な場合も多々あります。

サミング系の部品は国内で入手するチャンスはなかなかないので、どうしても海外からの輸入になってしまうことが多いです。

まとめ

アナログで音をミックスする。

一見とても面倒な作業ですが、思いの外ハマってしまう楽しい作業ですよ。

ITBで完結するのも良いですが、より楽曲に血肉が乗ることが多々ありますのでもし「何かが足りない、、、」と感じることがあるのなら、必要になっているのは本物のアナログ感なのかもしれません。

是非チャンスがある時には、試してみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました〜。

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