Neumannのマイクは、これまで10機種を実際に使ってきました。
M149、U87、TLM102、KM184、CMV563、TLM127は自分で所有した経験があります。
TLM103、TLM49、TLM67、U47は所有していませんが、知人から借りたり、レコーディングスタジオで実際に録音へ使いました。
同じNeumannでも、音の出方はかなり違います。
中域の存在感に共通するものを感じる一方で、M149とU87でも方向は違いますし、TLM102のように僕には最後までうまくハマらず手放した機種もあります。
ここではカタログ上のスペックではなく、実際に使った時にどう感じたのかを中心に、10機種の違いと選び方をまとめます。
目次
複数のNeumannマイクを使って感じた音の共通点
僕が使ってきたNeumannのマイクで共通して感じることが多かったのは、中域の存在感です。
音がガシッとしていて滲みにくい。
単純に太いというより、歌やギターなど楽曲の中心に置きたい音がしっかり残る感覚があります。
一方で、全部が同じ音というわけではありません。
程よくクリスピーな機種もあれば、色気を強く感じるもの、ナチュラル寄りのもの、音像が大きく感じるものもあります。
完全に色付けのない方向というより、音に何かしらのキャラクターを感じる機種が多かったです。
そのキャラクターがそれぞれ違うからこそ、Neumannの中だけでも選び方はかなり変わります。
今回比較するNeumannマイク10機種
| 機種 | 使用経験 |
|---|
| M149 | 所有・長期使用 |
| U87 / U87Ai | 所有 |
| TLM102 | 新品購入後に手放した |
| KM184 | 所有 |
| CMV563 | 所有 |
| TLM127 | 所有経験あり |
| TLM103 | 借りて複数回録音 |
| TLM49 | 実機使用 |
| TLM67 | レコーディングスタジオで使用 |
| U47 | レコーディングスタジオで使用 |
まずは自分で所有してきた6機種から紹介します。
所有してきたNeumannマイク6機種
Neumann M149|レンジ・音像・奥行きが印象的
M149は自分で長く使ってきたNeumannの中でも、特にレンジの広さと音像の大きさが印象に残っているマイクです。
Neumannの真空管マイクにはU67もあります。
ポチップ
M149は上から下までレンジが広く、大きな形で録れる感覚があります。
高域もしっかり出ますが、僕が使っている中ではキンキンしたりシャリシャリしたりする方向ではありません。
コンプで強めに処理した時でも、ハイが痛くなってすぐ上を削りたくなることは滅多にありませんでした。
奥行きもM149で強く感じている部分です。
音像が手前へ出てきながら、周囲の空気感まで一緒に入ってくるような録れ方をします。
その分、録音環境もかなり拾うので、僕は吸音材やリフレクションフィルターを試しながら環境を整えました。
ポチップ
ボーカル録音ではモニターもしやすく、胸の共鳴感まで返ってくるような感覚があります。
知人のボーカリストからも好評でした。
Neumann M149の音源付きレビューはこちら👇
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Neumann U87 / U87Ai|中域の存在感と前への出方
U87も自分で所有して使ってきました。
僕が感じるU87の特徴は、明るさと中域の存在感です。
音にパワーがあり、芯のある中域が前へ出てきます。
M149がレンジや奥行き、音像の大きさを強く感じるのに対して、U87はもっと面でガシッと前へ出てくるような感覚があります。
分厚い中域と、程よくクリスピーなハイ。
僕がNeumannに感じている中域の存在感がかなり分かりやすいマイクです。
ポチップ
U87は年代や仕様によって複数のモデルがあります。
中古では状態差にも注意が必要です。
僕自身、状態の良くない個体を引いた経験があります。
Neumann U87の音源付きレビューはこちら👇
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Neumann TLM102|僕にはマイキングが難しく手放した
TLM102は新品で購入して使いました。
ただ、僕にはかなりマイキングが難しいマイクでした。
ポチップ
後で出てくるTLM103をかなり気に入っていたので、見た目も近いTLM102へ期待しすぎていた部分もあったと思います。
ポチップ
一番苦戦したのは録音距離です。
僕が使ったTLM102では、スイートスポットがかなり狭く感じました。
位置を変えながら試しても、中域と低域のおいしい部分がうまく揃わず、少しスカッとする感覚が残りました。
音の質感にはNeumannらしさを感じる部分もありましたが、僕の使い方ではメイン用途に定着しませんでした。
結局、良い使い方を見つけきれないまま手放しています。
高く評価している人も多いマイクですが、僕が実際に所有して使った時の評価はこうでした。
Neumann TLM102のレビューはこちら👇
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Neumann KM184|アコギのストロークで特に気に入った
KM184はペンシル型のコンデンサーマイクです。
かなり小さいですが、録れる音はしっかりしています。
僕は特にアコースティックギターで使った時の音が好きです。
高域の抜けが良く、それでいて音が薄くなる感じではありません。
ポチップ
アコギのストロークで使った時には、音に色気も感じます。
KM184はアコギだけでなく、ピアノ、弦楽器、ドラムのオーバーヘッドなどでも使われるタイプのマイクです。
KM184の音源付きレビューはこちら👇
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Neumann CMV563|現在も気に入っているヴィンテージNeumann
CMV563は僕が所有しているヴィンテージNeumannです。
これはかなり気に入っています。
M7カプセルを装着できる構成で、実際にU47をスタジオで使った時の記憶と比べても、近い時代の質感を感じます。
CMV563の方がスッキリしていますが、現代のマイクとは違う色気があります。
M149ともかなり違う音です。
U47タイプとして評価されていたPelusoのマイクを購入して試したこともありますが、それとも別物だと感じました。
CMV563は解像度の高さだけではなく、ヴィンテージらしい質感や色を求める時に使いたくなるマイクです。
一方でヴィンテージなので、状態やメンテナンスまで含めて付き合う必要があります。
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Neumann TLM127|所有していたディスコンモデル
TLM127も以前所有していました。
現在はディスコンになっているモデルです。
音の印象は明るくクリア。
ものすごくキャラクターが濃いとか、派手に前へ出てくるというタイプではありません。
それでもNeumannらしい音の芯は感じました。
僕は当時、このマイクを「好青年なマイク」と感じていました。
TLM103と比べると、103の方が音は太く感じます。
TLM127は特定用途へ強く寄せるというより、いろいろな録音へ使いやすい印象でした。
所有はしていないが実際に使ったNeumannマイク4機種
ここからは自分では所有していませんが、借りたりレコーディングスタジオで実際に使ったNeumannマイクです。
所有機ほど長期間使った評価ではなく、実際に録音へ使った時の印象として紹介します。
Neumann TLM103|借りて録音して感じた扱いやすさ
NEUMANN ( ノイマン ) / TLM103 サウンドハウス
TLM103は自分では所有していません。
知人が長く使っていて、何度か借りて録音に使わせてもらいました。
僕の印象ではかなり使いやすいマイクです。
TLM102で苦戦した帯域のバランスや距離感も、TLM103では扱いやすく感じました。
ポチップ
当たり前のことを当たり前にこなしてくれるマイクという印象です。
TLMシリーズらしい個性も感じますし、僕はこの音がかなり好きです。
Neumann TLM103の比較レビューはこちら👇
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Neumann TLM49|ナチュラル寄りで扱いやすかった
NEUMANN ( ノイマン ) / TLM49 サウンドハウス
TLM49も実際に使ったことがあります。
U87のような派手さより、ナチュラル寄りの方向を感じました。
芯はしっかりしていて、扱いやすいです。
指向性は単一指向性のみです。
ポチップ
Neumann TLM49を使用した際のレビューはこちら👇
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Neumann TLM67|スタジオで使って印象に残った一本
NEUMANN ( ノイマン ) / TLM67 サウンドハウス
TLM67は昔レコーディングスタジオで使ったことがあります。
今でも印象に残っている一本です。
明るく張り出す音で、TLMシリーズらしいキャラクターを感じました。
レンジも広く感じます。
ポチップ
U87やM149とは違う方向ですが、Neumannらしい芯があり、録音では扱いやすい音でした。
TLM49と価格帯が近かった時期には、どちらを選ぶか迷うような位置にあるマイクだと感じていました。
Neumann U47|スタジオで実際に使ったヴィンテージ
U47も過去にレコーディングスタジオで使わせてもらいました。
かなり昔の経験ですが、音の印象は今でも残っています。
M149も音像が大きく、レンジが広く、前へ出てくるマイクですが、U47はそれとは全然違う方向でした。
重心が低く、どっしりしている。
それなのにローが単純に膨らんでモヤモヤする感じではありません。
うまく言葉にしづらいですが、現代のマイクとは違う質感を強く感じたことを覚えています。
自分で所有しているCMV563にも近い時代の色を感じるので、今はそちらを楽しんでいます。
Neumannマイクを用途別に選ぶなら
10機種を実際に使ってきた経験から、用途別に整理するとこんな感じです。
ボーカルや幅広い録音でハイエンドを選びたい
M149とU87Aiは方向の違う候補です。
M149はレンジや音像の大きさ、奥行きを強く感じます。
U87Aiは中域の存在感が強く、もっとガシッと前へ出る方向です。
TLMシリーズからボーカル用を選びたい
TLM103は、僕が借りて録音した中でも扱いやすかったマイクです。
当たり前のことを当たり前にこなしてくれる感覚があり、TLM102より僕には使いやすかったです。
アコギや生楽器を録りたい
KM184はかなり好きです。
特にアコギのストロークで使った時の抜けと質感が気に入っています。
TLM67とTLM49を比較したい
TLM67とTLM49は、どちらも実際に使ったことがあります。
TLM67は明るく張り出す方向、TLM49はもっとナチュラル寄りに感じました。
ヴィンテージNeumannの質感を求めたい
CMV563
は、今も気に入って所有しています。
U47はスタジオで使っただけですが、CMV563にも近い時代の質感を感じています。
Neumannマイク10機種を使って感じたこと
10機種を使ってきて、Neumannには共通して感じる部分があります。
特に僕が感じているのは、中域の存在感と、音像がガシッと残る感覚です。
ただし、Neumannだから全部同じでも、全部自分に合うわけでもありません。
M149とU87でもかなり方向が違います。
KM184はアコギで気に入っていますし、CMV563には現行機とは違う魅力を感じています。
一方でTLM102は新品で購入して実際に使ったものの、僕にはマイキングが難しく、最終的に手放しました。
TLM103のように、所有していなくても何度か借りて使う中でかなり好印象だった機種もあります。
ブランド名だけで選ぶのではなく、何を録るのか、どんな音にしたいのかで選ぶ方がいいです。
同じNeumannの中でこれだけ違うからこそ、実際に使ってきた10機種を並べて見る意味があると思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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