コンプレッサーのタイプごとの音の違いを比較実験してみました(´◔౪◔)◞
コンプレッサーには
- VCA
- オプティカル(光学式)
- 真空管
- FET
の4大回路方式があります。
それぞれ音にどんな違いがあるのか?
かける音源によって得意不得意があるのか?
などなどハードコンプレッサーを使って比較してみました。
途中面白くなってきたのでプラグインのコンプでも音源を作りました(´⊙౪⊙)۶
ハードとソフトの違いも合わせて聴き比べられますので、ぜひ最後までお付き合いください!
目次
- 1 VCAタイプ
- 2 オプティカル(光学式)タイプ
- 3 真空管タイプ
- 4 FETタイプ
- 5 おまけの一品
- 6 以上5種類のコンプ+3プラグインを聴き比べ!
- 6.1 元のファイル
- 6.2 VCA(WARM AUDIO BUS-COMP)
- 6.3 VCA(UAD SSL BUSS COMP G プラグイン)
- 6.4 VCA(NEVE Portico II Master Buss Processor)
- 6.5 オプティカル(WARM AUDIO WA-2A)
- 6.6 オプティカル(UAD TELETRONIX LA-2A プラグイン)
- 6.7 真空管(TAB/TELEFUNKEN U73b)
- 6.8 FET(KLARK TEKNIK 76-KT)
- 6.9 FET(UAD UNIVERSAL AUDIO LN1176 Rev E プラグイン)
- 6.10 謎形式の世界初トランジスタコンプ(Siemens U273)
- 6.11 感想
- 7 万能な機種は一つもないけど
- 8 まとめ
VCAタイプ
今回比較用に使用した手持ち機材をまずご紹介します。
VCAタイプから。
WARM AUDIO BUS-COMP
SSLコンソールのバスコンプを低価格でモデリングしたWARM AUDIO BUS-COMP。
VCAコンプといえばSSLのバスコンプかdbx160というくらい代表的な機種。
かなりのお手頃価格でレジェンド回路を再現しています。

NEVE Portico II Master Buss Processor
そしてRUPERT NEVE DESIGNSのマスタリング用コンプレッサー。
Portico II Master Buss Processor。
NEVEさんが現代に照準を合わせて発表している名機です(´⊙౪⊙)۶
これもコンプの方式はVCA。
RUPERT NEVE DESIGNS ( ルパート・ニーブ・デザイン ) / Portico II Master Buss Processor サウンドハウス
これはかなりの高級機材!
清水の舞台から飛び降りて複雑骨折しながら買いました。
コンプ以外の機能も豊富で2ミックスには抜群の効果を発揮します。

オプティカル(光学式)タイプ
TELETRONIX LA-2Aに代表されるオプティカルタイプのコンプレッサー。
オプトアッテネーターという部品で、光の強弱でコンプ量を決定します。
WARM AUDIO WA-2A
TELETRONIX LA-2Aをコピー再現した製品WARM AUDIO WA-2A。
コンプ後のゲインは真空管で稼ぎます。
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA-2A サウンドハウス
本家の4分の1以下の値段でゲットできる優れもの!
音も良いです。
他のタイプと聴き比べるとどんな違いが出るのでしょう?

真空管タイプ
VariMu真空管を使ってコンプを行うタイプ。
最も原始的なコンプ方式となります。
TAB/TELEFUNKEN U73b
ビートルズコンプとして有名なTAB/TELEFUNKEN U73b。
いまだにマニアの間で非常に評価が高い逸品。
スレッショルドとゲインはDIYで外に引き出しています。
現代機だとmanleyのStereo Variable MUが真空管コンプとして有名です。
MANLEY ( マンレイ ) / Stereo Variable MU サウンドハウス
U73bもコンプ方式としては全く一緒です。

FETタイプ
そしてUREI1176に代表されるFETタイプ。
設定次第では非常に早いアタックタイムが特徴と言われています。
KLARK TEKNIK 76-KT
UREI1176 rev DとEをベースにモデリングされたコピー製品。
かなりお手頃ですが、作りはしっかりしています!
初めてのアウトボードにもぴったりなコンプレッサー。

おまけの一品
そして最後にもう一つおまけの一品を。
SIEMENS U273
SIEMENS U273という世界で初めて作られたトランジスターコンプレッサー です。
前述の真空管コンプU73bをトランジスタ回路で構成したもの。
ただ、コンプ方式が何なのか?ググってもよくわかりません、、。
真空管→トランジスタに移行した際の初のコンプということで今回参加。
後にNEVE 2254にも多大な影響を与えた回路構成とも言われています。
結構レアもので、今ではモジュールもなかなか手に入りません。
僕の手持ち機材の中でもトップクラスに大事にしてます(((༼•̫͡•༽)))
こちらも比較音源に混ぜました。
以上5種類のコンプ+3プラグインを聴き比べ!
ということで、ここまで出てきた5種類のハードコンプレッサーを聴き比べてます!
そして、この画像3種類のコンプはプラグインでもネタ元を持っているので、そちらも追加してみます。
3つともUADのプラグインです。
比較視聴の元になる音源はLOGIC Xのループ素材を組み合わせました。
モノラルコンプを基準にするため、初めから音源もモノになっています。
ステレオコンプにもモノラル分1ch分だけ音を送ります。
各コンプレッサーの設定はパッとやって良い感じだった設定になってます(´⊙౪⊙)۶
塩梅に関しては、ゆるゆるなのでその点ご了承ください。
それでは聴き比べ!
元のファイル
VCA(WARM AUDIO BUS-COMP)
VCA(UAD SSL BUSS COMP G プラグイン)
VCA(NEVE Portico II Master Buss Processor)
オプティカル(WARM AUDIO WA-2A)
オプティカル(UAD TELETRONIX LA-2A プラグイン)
真空管(TAB/TELEFUNKEN U73b)
FET(KLARK TEKNIK 76-KT)
FET(UAD UNIVERSAL AUDIO LN1176 Rev E プラグイン)
謎形式の世界初トランジスタコンプ(Siemens U273)
感想
う〜ん!それぞれで変化の具合が結構違いますね( ・ὢ・ )!!
興味深い。
ざっくりとですが、こういった2ミックス系のファイルには
- VCA
- 真空管
がやはり相性が良いのかなーと思いました。
トータルコンプ系は上記2種類が鉄板なのも肯けます。
オプティカルとFETは逆にトラック録音に相性が良さそうですね。
とは言え、設計次第ではオプティカルもFETも2ミックスに絶大な力を発揮することも。
MANLEY ( マンレイ ) / SLAM! Mastering Version サウンドハウス
SLAM!は正にオプトとFETの組み合わせですが、トータルコンプとしての支持は劇高です。
結局全体の設計次第なんでしょうね。
こんな比較記事を書いてなんですが、コンプタイプで分けるって実はナンセンスなのかもしれません、、、。
プラグインとの比較はいかがだったでしょうか?
ハードとの違いをあえて言葉にするのなら、プラグインの方が若干腰高な感じに聴こえます。
ハードの方がどしっとしてます。
ただプラグインの方がパキッとしていて輪郭が綺麗だなとも感じます╰(◉ᾥ◉)╯!!
UADっぽい透明感が素敵。
ここら辺は音楽ジャンルで好みが分かれそうですね。メーカー別で音も変わりそう。
個人的には、U73実機のぬったり具合がやっぱり最高でした、、、。
本当はステレオで組みたいですが、時代的にも金銭的にも揃えるのはほぼ不可能なコンプ。
残念、、、。
万能な機種は一つもないけど
こうやって聴き比べるたびに思います。
何でもできる機材ってなかなかないんですよね。
ただ、何にでも使いたくなる機材はあります。
そういう自分だけの逸品を見つけるのは非常に骨が折れますが、、、
音色や音の変化は、プラグイン含め一つ一つクセが違うので、ひたすら試して経験するしかありません。
とにかく自分の中にたくさんのデータを溜め込みたい!
そして最終的には無駄を省いて精鋭だけを手元に置いておきたい(笑)
ロマンです。
今回は改めて手持ちの機材の音を知れて良かったです(((༼•̫͡•༽)))
まとめ
結局、コンプタイプでカテゴリを分けても意味がないのかも知れない。
という部分に行きついてしまいました( ・ὢ・ )
ただ、オプトもFETも代表機種があるので、その質感をイメージできれば、
プラグインをサクッと素早く使ってトラックをまとめる際も役にも立つはずです(((༼•̫͡•༽)))
うまく言えませんが、僕の中にあるフワッとしたタイプ別マップがこちら。
- VCA→むっちりしたり、スパコーンしたりする
- オプティカル→柔らかなかかり
- 真空管→一番ぬったりして無段階な感じ
- FET→硬めなかかり
人それぞれで思い描くイメージは違うと思いますが、僕はこんな感じ(*´ω`)o
最後までお読みいただきありがとうございました!

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