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API2500レビュー|太さとまとまりを音源付きで検証

API2500ステレオコンプレッサーの実機使用レビューです。

実際に使ってみて印象的だったのは、APIらしい抜けの良さだけではなく、思っていたより音が太いこと。

ナチュラルにパンチが増えながら、2MIXでは緩めにかけるとまとまりが気持ちいいです。

最近はドラムのバスコンプとして使うことが多く、意外にボーカルにも相性が良いと感じています。

この記事ではAPI2500の音と、KNEE、THRUST、OLD / NEW、SHAPEなど各機能を実際の音源で聴き比べます。

目次

API2500は思ったより太く、まとまりが気持ちいい

実際に音源を通してみると、音がリッチになります。

ギターの帯域あたりがくっきり抜けてきて、ナチュラルにパンチが増える感じです。

API ( エーピーアイ ) / 2500+ サウンドハウス

API ( エーピーアイ ) / 2500+ サウンドハウス

明るめの音源ではさらに抜けが良くなる印象があります。

API2500はもっと軽やかに、パーンと抜けてくるイメージを持っていましたが、実際には思いの外、音も太いです。

その上でギターの帯域あたりが抜けてきます。

2MIXにはガッツリかけるより、緩めにかけてまとまりを出すのが好きでした。

まずはAPI2500を軽め・強めにかけて比較

バスコンプということで、2MIXを流し込んで戻します。

元のファイルは以前マイクテストで録音したもの。

ドラムはLOGIC Xのありものループです。

コンプの設定はなんとなく良さげな数値に。

TONEコントロール部分だけでもかなりの組み合わせがあるので、ここではコンプ部分の設定を固定しています。

元のファイル

軽めにゲインリダクションさせたファイル

強めにゲインリダクションさせたファイル

2MIXでは強く潰すより、軽めにかけた時のまとまり方が好みでした。

KNEEでコンプのかかり方を変える

API2500はKNEEカーブをHARD、MED、SOFTから選べます。

KNEE HARD

KNEE MED

KNEE SOFT

THRUSTでコンプの反応を変える

API2500にはTHRUST機能があります。

THRUSTはRMS検出回路へ入る前のサイドチェーン信号にフィルターをかけ、周波数によってコンプレッサーの反応を変える機能です。

NORMではフラット、MEDとLOUDでは低域より中高域側に検出回路が反応しやすいバランスになります。

図だけでは最初あまりピンと来ませんでしたが、実際に使ってみると違いが分かりやすい機能でした。

LOUDを選ぶと、僕の環境ではコンプをかけた時の中高域が少しマイルドになり、低域の迫力も残りやすく感じます。

THRUST LOUD

THRUST MED

THRUST NORM

OLDとNEWではコンプの感触が変わる

API2500はコンプレッサーの検出方式をOLDとNEWから選べます。

OLDは出力側から検出信号を取るFEED BACK型、NEWは入力側から検出信号を取るFEED FORWARD型です。

僕は基本的にOLD(FEED BACK)の方が好みです。

バスコンプに期待する程よいヌッタリ感があり、グルーする感触が気持ちよく感じます。

TONE TYPE NEW

TONE TYPE OLD

普段はOLDの方が好みですが、今回の音源ではNEWも良かったです。

各パートがよりナチュラルにくっきり浮かび上がるような印象でした。

SHAPEは左右LINKの反応を変える機能

LINKセクションの横にSHAPEがあります。

ここはTHRUSTとは役割が違います。

旧API2500のSHAPEは、左右チャンネルをLINKするためのコントロール電圧にHP、LP、BPのフィルターをかける機能です。

たとえばHPでは低域成分が左右のLINK動作へ影響しにくくなり、一方のチャンネルにある低域によって反対側まで強く圧縮される動きを抑えられます。

つまり音声信号そのものから低域や高域を削るフィルターではありません。

僕はBPを使った時に、さらにAPIっぽい雰囲気が増すように感じました。

SHAPE フィルターなし

SHAPE HP

SHAPE BP

テクノっぽい音源でも試してみた

ついでにテクノっぽい音源を組み立ててAPI2500へ通してみました。

テクノ風元ファイル

テクノ+2500

高域のビカビカしたあたりが、くっきりして気持ち良く感じます。

ドラムにガッツリかけてみる

ドラムに強めにかけてみるとこうなります。

思いの外、結構ちゃんと原型が残ります。

ドラムバスだけでなくボーカルにも使っている

僕が最近個人的に使っている用途としては、ドラムのバスコンプ。

そして、意外にVoファイルにも相性が良いです。

機能が多い割に、なんでもできる万能コンプという感じではありません。

ただ、API2500ならではと感じる音があります。

ソースを自然に太く、明るく、元気にしてくれる感じです。

API 512Cのレビュー記事はこちら👇

API5500ステレオEQの記事はこちら👇

API2500のTONEコントロール

API2500の特徴のひとつがTONEコントロールセクションです。

KNEEカーブの変更、THRUST、OLD / NEWの切り替えがここにまとまっています。

コンプレッサー部分だけでなく、このTONEセクションを変えることでAPI2500の反応はかなり変わります。

LINKは左右の連動量を調整できる

LINKセクションでは、左右のコンプレッサーをどれくらい連動させるか調整できます。

INDでは左右が独立し、そのほか50、60、70、80、90、100%の6段階から選べます。

それぞれのチャンネルには独立した検出回路があり、そのコントロール信号をLINK設定に応じて混ぜる仕組みです。

ここまでリンク量を細かく設定できるのは珍しいです。

ただ、僕はステレオで使う時は左右をしっかりLINKさせたいので、途中の値へ設定する場面は今のところあまりありません。

コンプレッサー部分の操作はスタンダード

コンプレッサーの基本操作部分はかなりスタンダードです。

  • スレッショルド
  • アタック
  • レシオ
  • リリース

をコントロールして音の具合を決めていきます。

リリースは固定値に加え、つまみをVAR位置へ切り替えると横のポッドで連続可変できます。

アタック、レシオ、固定リリースはクリック式です。

MAKE-UP GAINは自動と手動を切り替えられる

MAKE-UP GAINは自動と手動を切り替えられます。

GAINスイッチを入れると、GAINノブを使って手動でメイクアップゲインを調整できます。

スイッチをOFFにするとオートメイクアップゲインになり、THRESHOLDやRATIOを変更した時も出力レベルが大きく変わりにくいよう自動で補正されます。

便利な機能ですが、僕は自分でゲインを調整する方が好きなので、基本的には手動で使っています。

API2500とは

API2500はVCAタイプのステレオバスコンプレッサーです。

APIといえばパキッとカラッとした音のイメージがありますが、実際に使ってみても抜けの良さは感じます。

その一方で、この2500は思っていたより太さもありました。

オーディオ回路にはAPIの2520ディスクリートオペアンプが使われています。

-API2520オペアンプ-

2520オペアンプについてはこちら👇

電池が切れると一部設定を保持できなくなる

実機を使っていて気付いたポイントがあります。

僕の個体では、コンプの天板から「引っ張ってバッテリーにつなげてください」のシールと一緒に、こんな紐が飛び出していました。

これを引き抜いて内部のバックアップ用電池を接続すると、電源OFF後もTONEやLINKなどフロントパネルのボタン設定を保持できます。

電池が切れると、電源を落とした時にこれらの設定が保持されなくなります。

内部の電池は交換可能です。

API2500実機とUADプラグインを比較した記事はこちら👇

まとめ

API2500は、APIらしい抜けとパンチだけでなく、思っていたより太さもあるバスコンプでした。

2MIXでは強く潰すより、緩めにかけてまとまりを出す使い方が僕は好きです。

OLDのヌッタリしたグルー感も好みですが、音源によってはNEWの自然なくっきり感も良かったです。

最近はドラムバスで使うことが多く、ボーカルにも意外と相性が良いと感じています。

THRUSTやOLD / NEW、さらにLINKとSHAPEまで反応を変えられるので、単純に「パンチのあるVCAコンプ」だけでは終わらない機材です。

最後までお読みいただきありがとうございました!

コンプレッサー系アウトボードの違いはこちらで整理しています👇

アウトボード全体の考え方はこちらでまとめています👇

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