Telefunken V672は、1960年代に作られたヴィンテージのアンプモジュールです。
古い機材ですが、実際に音を通すと独特のパンチがあります。
APIやNEVEともまた違う。ハイミッドがビシッと出てくるような音です。
しかも、これだけ古い機材なのにびっくりするくらいこもりません。
僕はマイク録音でもよく使っていました。
この記事では、V672を通す前後のライン録音を実際に比較しながら、音の変化や内部構造、ヴィンテージ機材として使う上での注意点まで紹介します。
目次
Telefunken V672の音質レビュー|独特のパンチがあり、こもらない
V672を通してまず感じるのは、パンチが出てくることです。
ザ・TELEFUNKENサウンド。
APIやNEVEとはまた違う、独特のパンチ感があります。
これが、たまらないです。
そしてびっくりするくらい、こもったりしません。
ヴィンテージ機材だからといって、かすれたような音でもありません。
中身を見るとかなり古びていますが、それでもしっかりこんな音を出してくれます。
Telefunken V672を通す前後の音質をライン録音で比較
実際にラインで音を通して録音してみました。
マイク録音ではよく使っていたのですが、ラインを通すのは久しぶりでした。
このV672はマイク仕様で配線しているので、インピーダンス的にはあまりよろしくないのでしょうけど、、、。
元音源はLogic Xのループを組み合わせたものです。
各ループをモノラルでラインINして戻し、素材をパンで振りました。
プラグインは一切使っていません。
V672を通す前の元音源
Telefunken V672を通したライン音源
通した音は、やっぱりパンチが出てきます。
APIやNEVEとも違う、この感じがV672の面白いところです。
Telefunken V672の音質変化をギター・リズム・ベース・ピアノで比較
各パートも個別に書き出しました。
ギター|V672を通す前
ギター|V672を通した音
リズム|V672を通す前
リズム|V672を通した音
ベース|V672を通す前
ベース|V672を通した音
ピアノ|V672を通す前
ピアノ|V672を通した音
ギターとリズムは、特に変化が分かりやすいです。
ハイミッドら辺がビシッと飛んできます。
今回の音源ではV672を通した方のS/Nが少し悪くなっていますが、これは僕の録音方法の影響が大きいと思います。
レベル合わせをもっときちんとやれば改善できたはずです。
実際、マイク録音でV672を使っていてS/Nが気になったことは一度もありませんでした。
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Telefunken V672とは?Neveキラーと呼ばれるヴィンテージアンプ
Telefunken V672は、元々コンソールなどに組み込まれていたアンプモジュールです。
見た目はとても可愛いただの箱。つまみも何もありません(笑)。
そのまま単体で使う機材ではないので、実際に使うには配線やラッキングが必要です。
V672は、ヴィンテージNeveの1272と比較され、「Neveキラー」と呼ばれることがあります。
両方ともユニバーサルアンプと呼ばれるモジュールで、配線や抵抗の付け方によってマイクプリやラインアンプとして使えます。
Neve1272
こちらは昔持っていたNeve 1272です。
つまみは後付けされていますが、本来はこちらもただの箱のようなモジュールです。
V672は前世代のV72から、増幅素子が真空管からトランジスタへ変わった世代のモジュールです。
APIやNEVEとはまた違う、独特のパンチがある音です。
Telefunken V672の内部構造|トランスとアンプカードを確認
V672の中身も実際に開けて見ています。
はい、もうやばいです。
このトランスの古びた感じ。歴史しか感じない!!
V672のアウトプットトランス|2基搭載
グリーンのトランスは最初期のロットにしか入ってません。結構貴重です。
V672はアウトプットトランスが2つあり、パラレルで出力することも可能です。
V672のインプットトランス
こちらがインプットトランス。
こちらも古びていて味があります。
V672も時期ごとにいくつかバージョンがあり、トランスが変更されていたりと、少しずつ音も違うのだそうな。
V672のアンプカード|取り外せる内部構造
アンプカードは外せるようになっています。
久しぶりに中を見た時には、コンデンサーが粉を吹いていました。
色の感じ、美しい。
アンプカードは3枚入っています。
僕の個体では、3枚ともコンデンサーが怪しい状態になっていました。
それでも音自体は問題なく出ていました。
当時のパーツは貴重なので、むやみに触りたくない気持ちもありました。
Telefunken V672とAPI 512Cの内部構造を比較
こちらはAPI 512Cの内部です。
V672と見比べると、基本的な作りがかなり違います。
これは良い悪いという話ではありません。
APIも2520オペアンプを見るだけでテンション上がりますけどね!
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Telefunken V672の歴史|V72からトランジスタ世代へ
TELEFUNKEN(テレフンケン)は、ドイツの歴史あるメーカーです。
オーディオ好きの間では、ヴィンテージの真空管でも有名です。
底面のダイヤマークなど、古いTelefunken真空管にも独特の世界があります。
僕はTelefunken M80も使用していました。
TELEFUNKEN ( テレフンケン ) / M80 サウンドハウス
M80は抜けが良く、解像度の高いマイクでした。
TELEFUNKEN ( テレフンケン ) / TF51 サウンドハウス
真空管マイクなども作られています。
僕は個人的にTelefunkenというメーカーがかなり好きでした。
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Telefunken V72とV672の違い|真空管からトランジスタへ
Telefunken Maihak V72 Tube pre-amp in custom rack
Telefunkenの古いアンプではV72も有名です。
ビートルズのレコーディングで使われたことでも知られていますが、V72にも複数の型番があります。
そのV72の後の世代に登場したのがV672です。
V72では真空管だった増幅素子が、V672ではトランジスタへ変わっています。
Telefunken V672は中古で探すヴィンテージ機材
V672は現行製品ではないので、手に入れる場合は中古市場から探すことになります。
また、モジュール単体の状態ではそのまま一般的なマイクプリのように使えるわけではありません。
配線や電源、ラッキングまで含めて考える必要があります。
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Telefunken V672を使う上での注意点|メンテナンスと部品劣化
V672のようなヴィンテージ機材は、メンテナンスも含めて付き合う必要があります。
僕の個体も内部を見ると、コンデンサーが粉を吹いている箇所がありました。
古い部品をそのまま使う魅力はありますが、状態を見ながら補修が必要になる可能性もあります。
こういう部分まで含めれば、安心して使いやすいのは現行機です。
旧記事を書いた時点では、こうした部分も分かった上でヴィンテージ機材を使っていました。
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僕は当時のTelefunkenラックにDIYで配線し、V672を使っていました。
装着するとこんな感じです。
こうした古いモジュールは、配線やラッキング、状態を見ながら使うところまで含めて付き合う機材でした。
まとめ|Telefunken V672は独特のパンチを持つヴィンテージアンプ
Telefunken V672で特に印象に残っているのは、独特のパンチ感です。
実際にライン素材を通すと、APIやNEVEとはまた違う変化が出ます。
特にギターやリズムでは、ハイミッドがビシッと出てくる変化が分かりやすかったです。
古い機材なのにこもらず、僕はこの音がかなり好きでした。
一方で、僕の個体でもコンデンサーに劣化が見られました。
音だけでなく、メンテナンスやラッキングまで含めて付き合っていたヴィンテージ機材です。