AKG C214は「上品にキラッと抜けるハイ」が魅力のコンデンサーマイク。
4万円台前半でこの“音楽的な色気”を体感できるのは異常です。
C214は、プロ現場でも長年使われ続けるC414シリーズの設計思想を受け継いだ「AKGサウンドへの最短ルート」となる1本。
つまり初めてAKGに触れるDTMerが最短でAKGの世界観を掴める一本でもあります。

この記事では実機開封〜仕様チェック、そしてオーテクAT4040 /AT2020 と言った競合マイクとの比較音源を提示しながら、実録の一次情報ベースでC214のキャラを掘り下げます。
「音楽的で気持ち良い録り音」を4万円台前半で狙いたい方に向けた記事になります。
*過去記事を加筆修正しました
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目次
【結論】AKG C214は「4万円台でAKGの色気」を最短で手に入れられる一本
C214は“AKGらしさ”を最短で得られる色気系コンデンサーの代表で、宅録の音質を一段押し上げる一本です。
上品に“キラッと抜けるハイ”、輪郭の整った録り音、宅録との相性。
この3点が4万円台前半で揃うのはC214だけ。
- 作品の7割を決める「録り音」を底上げしたい人
- AT4040のフラットさが少し物足りない人
- はじめてAKGの世界観に触れたいDTMer
→ 一言でいうと「AKGサウンドへの最短ルート」。
この記事で分かること
この記事では、C214の特徴・比較・向き不向きが一度で整理でき、購入判断が最短になります。
- C214 が向いている声質・環境・ジャンル
- C214 / C314 / C414 / AT4040 の違い(初心者でも分かる軸)
- 宅録DTMで“録り音が作品の7割”と言われる理由
AKG C214の音の特徴
C214の録り音キャラが一瞬で理解できるよう、ハイ・中域・宅録適性・ボーカル相性を分解して解説します。
上品に抜けるハイが最大の魅力
- AKG C214の最大の個性は「上品にキラッと抜けるハイ」である。
- 派手にならず、必要な帯域だけ自然に持ち上がり楽器や声の艶を前に出す。
- アコギやボーカルではアタックが気持ちよく抜け、録り音に明るさ・空気感が生まれる。
- ハイが立つマイクにありがちな“耳の痛さ”がなく、絶妙なバランスで調整されている。
低域〜中域のまとまりと輪郭の良さ
- C214は低域〜中域のまとまりが良く、録り音に無駄な膨らみが出にくい。
- レンジの中心がスッと整い、ミックスで扱いやすい“素直な土台”が作れる。
- アコギでは胴鳴りが濁らず、1音1音が輪郭を保ったまま前に出る。
- 中域の押し出しが適度なため、歌・楽器ともに“主役の位置”を自然に確保できる。
宅録との相性の良さ
- C214は余計な帯域を拾いにくく、宅録環境でも扱いやすい録り音に仕上がる。
- マイクポジションの微調整に敏感すぎないため、セッティングのストレスが少ない。
- 宅録で起きがちな反射・箱鳴りの悪影響を受けにくく、素直なトラックを作りやすい。
- エントリー〜中級のインターフェイスとも相性が良く、録り直しの手間が大きく減る。
ボーカル録りで特に強い理由
- ハイの抜けが美しく、歌声に爽やかな明るさ・艶を与えてくれる。
- 息成分の“キラッ”とした部分が綺麗に出るため、ウィスパー系の相性が非常に良い。
- 耳に痛いピークを作りにくく、強めの発声でもサチるより前にまとまった音になる。
- ミックスで持ち上げなくても声が前に出るので、宅録ボーカルの完成度が一段上がる。
AKG C214とは?特徴・上位機種との違いをわかりやすく解説
C214がどの位置づけのマイクなのか、C314・C414との違いを初心者でも掴める軸で整理します。
上位機種との関係


AKG ( アーカーゲー ) / C214 サウンドハウス
AKG C214はAKGのラージダイヤフラムコンデンサーマイクの中で、
最もリーズナブルな機種となります。
上位機種C414 XLⅡのサウンドを継承しています。


AKG ( アーカーゲー ) / C414 XLII サウンドハウス
両機種には同じマイクカプセルが使用されています。
単一指向性と用途
C214はそこから機能を限定することでリーズナブルな価格に。
具体的には、指向性が単一指向性のみに絞られています。
アコギのクローズ録音やボーカル録音に最適です( ・ὢ・ )
似た型番にC414 XLSやC314がありますが、そちらもマイクカプセルが同じもの同士。


AKG ( アーカーゲー ) / C314 サウンドハウス
この2本ではC414 XLSが上位機種、C314が機能限定版の下位機種となります。
C414 XLSとC314は音がナチュラルな感じ。
C214とC414 XLⅡはどちらかというとハイに特徴がある音をしています。
抜けの良さを求めるならばC214やC414XLⅡの方がピッタリくるでしょう(`・ω・´)
僕の中でもこの2本が、正にAKGサウンドのイメージです。
AKGシリーズの音色の聴き比べは別記事に音源があります! よろしければご参考ください。
特に“フラット方向のAKG”が気になる人はC314レビューも合わせて読むと理解が一気に深まります。
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箱・付属品

ケースです。サイズは小さめ。

後ろ。

ケースの後ろに歴代のAKGマイクがプリントされてます。
C214は2008年生まれ。C414 XLⅡの4年後に誕生しています。

ちなみにC314のケースと並べると、全く同じでした。
C414 XLSも全く同じサイズのケースです。

シュリンクを剥がし、オープン!
マニュアルと保証書が入ってました。

本体と付属品!
こちらも中身はほぼC314などと同じですね。

ウインドスクリーン。

マイクホルダー。しっかりした作りです。

マイクスタンドに取り付ける変換ネジ付きです。

C414 XLSのマイクホルダーと。
こちらも全く一緒。
C214はリーズナブルですが、付属品のクオリティは上位機種と変わりありません!
外観とスイッチ構成

そして本体!
機能をシンプルにしているので、前面にスイッチ類はありません。
スッキリしています。

右面にPADが。

背面にもスイッチ類は何もありません。

左側面にローカットスイッチがあります。

C314と並べると大きさはほぼ一緒。

サイドも一緒。

こっちのサイドも一緒。

背面だけ違います。
C314は指向性が4つあります。
その代わり、C214よりも価格が高めです。
サイズ比較
同社他モデルとのサイズ感・使用環境との相性を整理します。

C414 XLSと並ぶとこう。

C414 XLSは指向性が9つ、PADやローカットも細かく設定できます。
ただ、宅録DTMではここはあまりいじらないかなと思います(`・ω・´)
とりあえず僕はスイッチを使ったことがありません、、、。
家でドラムの録音やエレキギターの生録は基本やりませんので。

と、このようにC214は機能が限定されていますが、
最も基本的な使い方ができるようになってます。
DTM用途で人気があるのも頷けますね!

ということで、他のマイクと一緒にC214の音色を聴いてみたいと思います。
今回実験に使ったのはこの4本。
左から
- audio technica AT 2020
- audio technica AT 4040
- AKG C214
- MXL V67G
です!
AT2020とV67Gは入門用コンデンサーマイクとして人気の機種。
AT4040はC214と競合になる価格帯の機種ということでセレクトしました。
ステップアップ用に選ぶと音がどう変わるのか?
競合のオーテク4040とはどんな風に音が違うのか?
ここら辺をメインに聴き比べてみたいと思います。
他のAKGマイク(C314/C414等)との音色の違いについてはC314のレビュー記事にアップ済みですので、今回重複になるため省きました。
気になる方はC314のレビュー記事で是非ご確認ください。
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C214の録音比較|AT4040/AT2020/MXL67Gとの音質差
実際の録音素材を使い、競合機との明確な音の違いを一次情報ベースで公開します。

アコギを2トラックずつ、都度マイクを変えながら録音しました。
検証環境(録音チェーン)

※比較はすべて同一環境・同条件下で録音した一次検証音源です。
録ったアコギファイルはパンで左右に振ります。
リズムだけLogicの付属ループを使いました。
AKG C214の録音比較(AT4040 / AT2020 / MXL67G)|主要競合/ステップアップ帯比較
競合機種と比較して、C214の立ち位置を音で捉えます。
マイク比較表
| マイク |
価格帯 |
音傾向 |
まとめ |
| AKG C214 |
4万円台前半 |
ハイがキラッ / 音楽的 / 上品 |
“最短でAKGサウンド”を掴む一本 |
| AT4040 |
3万円台後半 |
解像度高い / 抜け良い / クール |
宅録DTM “失敗しない次の1本” |
| AT2020 |
1万円台前半 |
素直 / 入門用 |
最初の一本として最強 |
| MXL 67G |
1万円台前半 |
色気系/入門用 |
安いのに良キャラのコスパ機 |
音源比較
AKG C214
audio technica AT4040
audio technica AT2020
MXL V67G
本記事で比較しているアコギ素材は、こちらの無料素材パックで配布しています。
自分のDAWでミックスして、マイク差を体感してみてください。
感想
C214、やっぱりAKGサウンドです(笑)

若干クセがありますが好きになるとハマってしまう音(`・ω・´)
今回はアコギの録音ですが歌にも良きです。
ハイがキラリとしますが痛くない感じに収まります。
上品な目立ち方をしますね!
オーテク4040、2020は両方とも似たようなサウンドです!

ピッキングの一つ一つが塊になりスピード感がある音( ・ὢ・ )
癖が少ないのに、なぜかストローク部分ではガシガシ前にきます。
2020よりも4040の方がレンジが広く、音像が大きく録れるイメージ!
マイクプリとの相性もあると思いますが、
オーテクは意外と押し出し感もあるよう感じました。
MXL67Gは1万円ちょいで買えますが、しっかり音を拾ってくれます。
見た目も相まってなんかエロいんですよね(笑)
NEUMANN U87を元に作られているようですが、サウンドは別物です。
どちらかというとAKGマイクの方が音の感じが近いような気がします。
audio-technica AT4040 単一指向性 大口径ダイアフラム
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Audio Technica(オーディオテクニカ)
AKG C214 vs AT4040 比較|どっちが宅録向き?
C214とAT4040の“迷いどころ”を、音の傾向と用途別に明確に切り分けて整理します。
どちらが合うか?


audio technica AT4040 サウンドハウス
C214と価格的に競合になるであろうAT4040だったらどっちが良いかな?と。
ごく個人的にですが!
僕はAT4040の方がオールマイティ感があって好きだなー、、と思いました。
C214の記事なのにこう書くのも何ですが、、、、。
ただC214の方が音に色気があると思います。


AKG ( アーカーゲー ) / C214 サウンドハウス
両方とも単一指向性なので歌やナレーションやアコギのクローズ録音向き。
2本とも4万円前後でこの音はずるいですね、、、。
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C214とAT4040で迷う人のためのよくある質問
Q:C214とAT4040、宅録DTMのメイン一本ならどっち?
A:AT4040の方が汎用性が高いと思います。
4040は解像感とフラットさのバランスが優秀で、DTMの“基準値”に一番近い。
C214はAKG特有の色気寄り(癖がある)タイプです。
Q:じゃあC214を選ぶ意味って何?
A:AKGの上品なハイのキャラを最短で体験できることです。
C414系の方向性を4万円台前半で触れられる経験は大きい。
「録り音に色気を足したい」人にはC214の方が嬉しい結果になることが多いです。
Q:将来的にC414へのステップアップ前提として買うのはアリ?
A:アリです。AKGの世界観の入口には最適。C214 → C414という流れはとても自然です。
逆に「AKGが自分に合うか」をこの価格で先に判断できる利点あり。
Q:歌とアコギ、どっち向き?
A:両方いけます。特に歌のハイの抜けはC214の気持ち良さが出るポイント。
ウィスパー系の女性Voには特におすすめ。
Q:結局4040とC214どっち持つべき?
A:基準一本を先に持つなら4040。AKGらしい“音楽的な色気”が欲しいならC214。
この棲み分けで考えると後悔しないです。
AKG C214を選ぶべき人|向いている人・用途まとめ
C214がどんな人に最適かを“結論→理由”で端的にまとめ、判断を最短化します。

ご存知AKGマイクはプロの現場でもよく使われています( ・ὢ・ )
エレキギターに使われたり、ドラムのルームマイクにも使われたり。
もちろん歌にも使われます。
そのAKGサウンドを4万円台前半でゲットできるのは嬉しいですよね。
C214はAKGサウンドが好きな方におすすめ!
、、、と、もう好みの問題です。
製品自体はとてもしっかりしています!
「音楽的」という部分だとオーテクより評価されることもしばしばなC214。
音楽的、というと少し難しいですが(`・ω・´)
要するに聴いていて気持ちの良い、安心する音ということです。
この部分に魅力を感じるならば、間違いなくおすすめできます!
繰り返しますが、好みで選んでしまってください!
クオリティーはとてもしっかりしています!
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AKG C214 を検討している人が、次に比較することが多いのが AT4040 / AT2020 / C314 / C414 の4本です。
どれも宅録では定番で、キャラクターが大きく異なるため、C214と合わせて見ておくと判断が圧倒的に早くなります。
特に、AT4040 は “フラット系の完成形” として比較されることが多く、C214 の「上品なハイ」との違いが最も分かりやすい組み合わせです。
また、兄弟機である C314 / C414 は よりナチュラル/よりハイファイ な方向性を持っており、C214 のキャラを気に入った人は、この2本も候補に入れておくと最終決定がスムーズになります。
以下の記事では、音源比較や細かな違いをさらに掘り下げています。購入前の“後悔しないチェック”として参考になるはずです。
AKG C214の総評|音の傾向・競合との違い
C214の特徴と他機種との違いを総合的に整理しまとめます。

AKGのラージダイアフラムマイクは似た形の物がラインナップされているため、
一見どこがどう違うのか分かりづらいです(-ω- ?)
僕も実際に使ってみて、ようやく違いがわかってきました(笑)
C214は少しクセがありますが、C314やC414 XLSはほぼ癖のない素直なマイクです。
AKGで音楽的かつフラット方向なマイクが欲しい場合は、
C314やC414 XLSもおすすめ。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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