elysia xfilter 500のレビューです。
API500フォーマットで使えるステレオアナログEQで、実際に2MIXへ使って音を確認しました。
xfilter自体の音はかなりクリアですが、それだけではなく「じゅわっ」としたアナログらしい質感も感じます。
Passive Massageや設定別のEQ、つまみをリアルタイムで動かした音源も残しているので、実際の効き方と合わせてまとめます。
目次
xfilter 500はクリアなのに「じゅわっ」とした質感がある
実際に使ってまず感じたのは、EQのかかり方がとても自然なことです。
xfilter自体の音色は非常にクリアな方向です。
ただ、単純にクリーンなだけではなく、僕には「じゅわっ」としたアナログ風味も感じられました。
音が硬くなる感じではなく、リッチさを残しながら輪郭を作っていける印象です。
どの帯域も、押し出したい・抑えたいという要求にサッと反応してくれます。
1〜3dB程度つまみを動かすだけでも、しっかり変化が分かりました。
妙な嘘臭さを感じにくいので、ブースト方向へもつまみを動かしやすかったです。
xfilter 500を設定別の実音源で比較する
DAWからラインで送って、xfilter 500を通した音を録音しました。
音源はLoopcloudから選んだループ素材を組み合わせています。
この音源をPrism Sound Titanからxfilter 500へOUTして戻しました。
今回は各パートではなく、2MIX全体へEQをかけています。
元のファイル
Passive Massageのみ
EQパターン1
音の輪郭が少し出るように調整しました。
EQパターン2
こちらはLOWを大きめに上げています。
EQをリアルタイムで動かした音源
ローからハイまでつまみを順番にグリグリ動かしたファイルです。
それぞれの帯域でEQがどのように効くのか、一番分かりやすい音源だと思います。
*EQ操作に伴って音量も変化するので、再生音量にはご注意ください。
Passive Massageを入れると高域が自然に立つ
xfilter 500にはPassive Massageという機能があります。
シールドコイルを使った固定のパッシブLCフィルターを追加する機能です。
-マニュアルより参照-
実際に使ってみると、僕には自然と音が立ってくる感じがありました。
派手に高域を持ち上げるというより、少し存在感が前へ出るような印象です。
上の音源ではPassive Massageだけをオンにした状態も録音しているので、通常時との違いを確認できます。
xfilter 500は音を決めるまでが早かった
使っていて改めて感じたのが、音が決まるまでが早いことです。
DAW内のEQのように細かいカーブを描くタイプではありません。
その代わり、つまみを動かしていると「これ良い」と感じるポイントへかなり早くたどり着けました。
「こんな風になってほしい」という地点へ、スッと連れて行ってくれる感覚があります。
これは単純な音質の優劣というより、実際に制作している時の判断のしやすさです。
API5500も使っていますが、同じアナログEQでも機種によって音の変わり方はかなり違います。
API5500の記事はこちら👇
DTM DRIVER!
API 5500レビュー|音源付きで試すパンチーなステレオアナログEQ | DTM DRIVER!
API 5500の実機レビューです。API 550B系ステレオEQとしてのパンチ感、RANGE機能、2520オペアンプ、API2500との組み合わせや音源比較をまとめています。
xfilter 500の操作とEQレンジ
xfilter 500はステレオEQですが、操作自体はかなりシンプルです。
LOW MID、HIGH MIDともに広い範囲をカバーしています。
セッティングポイントもかなり細かく分けられています。
一番下のHit It!ボタンでEQをオン/オフします。
LOW MIDとHIGH MIDは、それぞれWide/NarrowでQを切り替えられます。
LOWとHIGHは通常シェルビングとして動作し、それぞれLow Cut/High Cutへ切り替えるとレゾナンス付きのカットフィルターとして使えます。
500シリーズのランチボックスへセットするとこのような状態です。
電源が入ると中央部分が点灯します。
elysia xfilter 500の内部構造
elysiaはドイツのプロオーディオメーカーです。
elysia ( エリシア ) / xfilter 500 サウンドハウス
xfilterには500シリーズ版のほか、電源や入出力を備えたラックタイプもあります。
elysia ( エリシア ) / xfilter サウンドハウス
500シリーズ版を使うにはランチボックスが必要です。
API 6-slot lunchbox (6B-HC) サウンドハウス
実機の内部も確認しました。
付属品はマニュアルと注意事項です。
マニュアルにはEQカーブも掲載されています。
本体は濃いブルーのパネルです。
側面から見ると、かなり細かく部品が実装されています。
基板は二段構成です。
背面側は500シリーズのコネクターへ直接接続する構造です。
まとめ
elysia xfilter 500は、僕には非常にクリアでありながら「じゅわっ」とした質感も感じられるステレオEQでした。
EQの効き方は自然で、1〜3dB程度の操作でも変化を感じやすく、ブースト方向にも使いやすいです。
Passive Massageを入れた時の、自然と音が立ってくる感じも印象に残りました。
さらに、つまみを触ってから「これ良い」というポイントへたどり着くまでが早い。
音そのものだけでなく、この判断の速さもxfilter 500を使っていて感じた大きな魅力でした。
ポチップ