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ケーブルで音は変わる?BELDEN 88760とCLASSIC PROを録音比較検証

ケーブルで本当に音は変わるのか?

今回は、BELDEN 88760とCLASSIC PROのラインケーブルを実際に入れ替えて録音比較してみました。

きっかけは、アウトボードの配線を組み直した後に感じたほんの少しの違和感です。

最初に耳で聴いた印象では、正直「ほとんど変わらない。でも少し違う気がする」くらいでした。

そこで今回は、実際の比較音源を作り、さらに片方の音源の極性を反転して重ねる方法でも差を確認しています。

先に結論を書くと、聴感上の違いはかなり小さいです。

ただ、今回の条件ではBELDEN 88760とCLASSIC PROを使った2つの録音を重ねた時に差分が残りました。

目次

再配線後に感じた小さな違和感が比較のきっかけ

新しい機材が増えたので、ラックのレイアウトと配線を変更していました。

その後、夜に作業をしていてRUPERT NEVE DESIGNS Portico II Master Buss Processorを使った時です。

「あれ、なんか音が違う気がする、、、」

本当にほんの少しですが、いつもと質感が違うように感じました。

何を変えたのか思い出してみると、ラックの再配線で使っているケーブルが変わっていました。

BELDEN 88760からCLASSIC PROへ変わっていた

アウトボードを再配置したラックとCLASSIC PROのマルチケーブル

再配線では、サウンドハウスのCLASSIC PROのマルチケーブルを使っていました。

CLASSIC PROはとにかく安く、配線が大量に必要な場所では僕もよく使っています。

CLASSIC PRO MXS812-2

CLASSIC PRO / MXS812-2 サウンドハウス

一方、普段のライン配線ではBELDEN 88760を長年使っています。

BELDEN 88760で自作したラインケーブル

88760を使ったケーブルもかなりの本数を自作してきました。

今回、その88760を使っていた場所の一部がCLASSIC PROへ変わっていました。

これが最初に感じた「あれ、なんか音が違う気がする、、、」につながっているのか。

昔ほどケーブルそのものへのこだわりも強くなくなっていたので、改めて録音して比較してみることにしました。

BELDEN 88760の音質や使い方についてはこちら👇

TRS-XLRラインケーブルの作り方はこちら👇

BELDEN 88760とCLASSIC PROを同条件で録音比較

比較にはAPI 5500を使いました。

信号の流れは次の通りです。

オーディオインターフェース → ケーブル → API 5500 → ケーブル → オーディオインターフェース

API 5500を使ったBELDEN 88760とCLASSIC PROのケーブル比較環境

この経路のケーブルをBELDEN 88760とCLASSIC PROで入れ替え、DAWへ戻して録音します。

イン/アウトのL・Rを含め、合計4本のケーブルを交換しました。

さらに、

  • API 5500をバイパスした状態
  • API 5500をONにした状態

の2パターンを録音しています。

ケーブルを4本まとめて交換するので、もし違いが出るなら分かりやすくなるはずです。

再生音量にお気をつけください!

CLASSIC PRO

BELDEN 88760

CLASSIC PRO(EQ IN)

BELDEN 88760(EQ IN)

BELDEN 88760とCLASSIC PROの音質差はかなり小さかった

さて、どうでしょう。

正直に言うと、ほとんど変わらないような気もします。

ただ、何度か聴いていると、やっぱりほんの少し違う気もします。

若干の違いです。

こうして比較音源として並べると、最初に夜の作業中に感じた違和感ほど大きな差には感じませんでした。

ここで「ケーブルを変えれば大きく音が変わる」と結論を出すほどの違いではありません。

そこで、本当に録音されたデータに違いがあるのか、もう少し確認してみることにしました。

極性反転でBELDEN 88760とCLASSIC PROの差分を確認

DAW上で比較音源の極性を反転して差分を確認している画面

次に、一般に「逆相」と呼ばれることもある極性反転を使って差分を確認します。

2つの音源が同じデータで、位置やレベルなどの条件も一致していれば、片方の極性を反転して重ねると互いに打ち消し合います。

逆に完全に打ち消し合わなければ、2つのデータのどこかに違いがあることになります。

今回はケーブル違いだけでなく、「そもそもアナログ機材を通して再録音しただけで差が出ているのではないか?」という可能性も確認しました。

同じBELDEN 88760音源をコピーして極性反転

まず、同じ音源をコピーし、片方の極性を反転して重ねます。

同じデータ同士なので、これは打ち消し合いました。

CLASSIC PROとBELDEN 88760を極性反転して重ねる

こちらは完全には消えず、薄く音が残りました。

少なくとも、今回録音したCLASSIC PROとBELDEN 88760の2つのデータは完全に同一ではありません。

BELDEN 88760をもう一度録音して確認する

ただし、これだけで差分の原因がケーブルだけだとは断定できません。

録音し直すこと自体や、アナログ機材をもう一度通すことで差が出ている可能性も考えられます。

そこで、BELDEN 88760のまま同じ条件でもう一度録音し、元のBELDEN 88760の録音と比較しました。

僕が試したこの条件では、BELDEN 88760を再録した音源同士はほぼ打ち消し合いました。

少なくともこの時のAPI 5500を含む録音経路では、再録による差はかなり小さかったようです。

極性反転ではBELDEN 88760とCLASSIC PROの録音に差分が残った

今回の結果をそのまま整理すると、

  • 同じ音源のコピー同士は打ち消し合った
  • CLASSIC PROとBELDEN 88760では差分が残った
  • BELDEN 88760を同条件で再録した音源同士はほぼ打ち消し合った

という結果でした。

つまり今回の環境では、ケーブルをCLASSIC PROからBELDEN 88760へ変えた時に録音データへ違いが出ています。

しかも、BELDEN 88760のまま同条件で再録した音源同士はほぼ打ち消し合いました。

単純に「アナログ機材をもう一度通したから差が出た」という結果でもなさそうです。

耳で聴いた時の違い自体はかなり小さいです。

僕自身も、最初に感じた違和感より、比較音源として並べた時の差の方がずっと小さく感じました。

ただ、小さい差ではあっても、今回の比較では実際に差分が残りました。

僕にはBELDEN 88760の方がクリアに聞こえた

では、今回比較した2つのケーブルのうちどちらが良かったのか。

これは差があるかどうかとは別の話です。

僕自身は、やっぱりBELDEN 88760の方が好みでした。

88760の方が少しクリアで、メリハリがあるように感じます。

ただし、先ほど書いた通り大きな差ではありません。

BELDEN 88760の詳しいレビューはこちら👇

CLASSIC PROがダメという結果ではない

今回、僕には88760の方が好みに聞こえました。

だからといって、CLASSIC PROが「やっぱりダメだ!」という話ではありません。

なんといっても、とてつもなくお財布に優しいです。

大量に配線が必要な場所では、僕自身もCLASSIC PROを使っています。

ケーブルとして普通に使えて、この価格で本数を揃えられること自体に大きな価値があります。

一方で、僕が音にこだわりたい場所では88760を選ぶ。

今はそんな感じで使い分けています。

まとめ|差は小さいが、今回の比較では録音データに違いが出た

ケーブルで本当に音は変わるのか。

今回BELDEN 88760とCLASSIC PROを実際に録音比較したところ、耳で聴いた違いはかなり小さいものでした。

「ほとんど同じに聞こえる。でも、ほんの少し違う気がする」くらいです。

そこで極性反転を使って確認したところ、今回録音したBELDEN 88760とCLASSIC PROの音源間には差分が残りました。

一方、同じBELDEN 88760を使って再録した音源同士は、僕が試した条件ではほぼ打ち消し合いました。

今回の比較で確認できたのは、2つのケーブルを入れ替えて録音したデータが完全には同一ではなかったというところまでです。

差があることと、どちらが良いかは別です。

僕は88760の方が好みでしたが、CLASSIC PROには圧倒的な価格の安さがあります。

音質だけを求め始めると、コキュートスに直行します。

程よく、自分の用途と好みに合ったケーブルを使うくらいがいいのかなと思っています。

DTMで使うケーブル全体はこちら👇

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