ラインケーブルが必要になったので自作しました(´◔౪◔)◞
ケーブルDIYの魅力は、好きな線材と必要なコネクターを自由に組み合わせられる点!
-今回は4本制作-
長さも当然自由自在なので、無駄がありません。
線材はフラットで透明な音色が売りのbelden88760を選択。
コネクターはTRSフォンとXLRメスで作成しました。
お財布にも優しいラインケーブルの自作方法の記事となります!
*過去記事を加筆修正しました
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目次
ケーブル制作に必要な道具
まず、ケーブル自作に使用した道具はこちら。
-ケーブル自作オールスターズ-
まずは必須のハンダゴテ。
そしてハンダ。僕は定番kester44を長年使っています。
ニッパーとラジオペンチ。ケーブルの皮むきとコネクター固定に使用。
導通チェック用のマルチ電圧計。
これはあったら作業が楽になるやつ。正しい名称は知りません、、、。
そして使用したい切り売りケーブル。サウンドハウスで購入。
XLRコネクターのメス。オスが必要ならオスに変えてOK。
そしてTRSフォンプラグ。
フォンはお安いサウンドハウスの自社ブランドCLASSIC PROをチョイス。
NEUTRIKとCLASSIC PROについて
今回XLRはNEUTRIK製、フォンはCLASSIC PROを選びました。
その理由は
- XLRはノイトリックが圧倒的に精度が高い(滑らかに外せる)
- フォンプラグはCLASSIC PROでも十分実用的
だからです。経験上(´◔౪◔)◞
NEUTRIK ( ノイトリック ) / NC3FXX-B XLRメス サウンドハウス
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / P12S ステレオフォンプラグ サウンドハウス
この組み合わせは個人的にオススメです。
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NEUTRIK ノイトリック XLRキャノン型プラグ NC3FXX-B 3ピンメス
ラインケーブルで使うフォンプラグについて
ラインケーブルを制作するにあたり、今回僕はステレオフォンプラグを選びました。
-ステレオフォンプラグ-
例えばシールドケーブルを作る場合はモノフォンプラグを選びます。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / P12 モノラルフォンプラグ サウンドハウス
モノフォンの先端はこのように、黒い横線が一本しかありません。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / P12S ステレオフォンプラグ サウンドハウス
ステレオフォンだと線が2本。
こちらを選んだ理由は、バランス接続のラインケーブルを作りたかったからです。
バランスとアンバランスについてはこちらの記事にて詳しく書いていますので割愛します。
録音用には基本的にバランス接続のラインケーブルを使用します。
理由はノイズに強くなるから。
バランス接続のフォンプラグケーブルを作るにはステレオフォンプラグを選びます。
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ステレオフォンプラグの構造
ステレオフォンプラグの構造を見てみます。
ステレオフォンプラグは別名TRSフォンプラグと呼ばれています。
-TRSフォンは3箇所接続部分がある-
TRSの名前の由来は画像の通り。
先端からTIP(チップ)-RING(リング)-SLEEVE(スリーブ)と言う名称が付けられています。
3つの頭文字でTRS。
またXLRコネクターの対応部分に置き換えると
- TIP=HOT(2番・正相)
- RING=COLD(3番・逆相)
- SLEEVE=GND(1番・ノイズを逃すグランド線)
となっています。
-XLRコネクターの対応番号-
つまり上記の対応表に沿ってフォンプラグとXLRをケーブルでつなげばOK!
プラグ内部の接続部分はこうなってます。
モノフォンジャックはTSプラグ
ちなみにシールドケーブルに使われるモノフォンプラグはTSプラグです。
RING(COLD)部分がないのでTSに。
アンバランス接続でもよければ、ラインケーブルにTSプラグを使うのもアリです。
ステレオケーブルを作る場合
当然TRSプラグでステレオケーブルの作成も可能です。
その場合は先端からL-R-GNDで繋いでいきます。
ヘッドフォンの端子はこのように使われていますね(`・ω・´)
つまりバランスケーブルもステレオケーブルも部品は一緒。
使い方が違うだけです。
ラインケーブルとマイクケーブルの違いは?
またラインケーブルもマイクケーブルも用途が違うだけで構造は同じです。
違いがあるとすれば、それぞれで好まれる線材が違う点と
マイクケーブルは
- XLR(キャノン)端子オスメスが普通
- ほぼバランス接続
ラインケーブルは
- フォン-RCA-XLRなど端子がバラバラ
- アンバランス接続でも使う
と言う点でしょうか(´◔౪◔)◞
マイクケーブルはファンタム電源を使う場合もあるので、バランス接続でないといけません。
詳しい理由はこちらに。
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ラインケーブルを制作する!
前置きが長くなってしまいました!
それではケーブルを制作していきます(´⊙౪⊙)۶
部品を用意!
今回88760を4m準備して、1mのケーブルをを4本作ります。
まずはフォンプラグを解体。
この子に手伝ってもらい、皮膜をむく長さを決めます。
あとでプラグ根元の金属ハネをペンチでかしめる(ぎゅっとする)ので、
金属部分を超えないようにケーブルを剥きます。
88760は線が非常に硬いですが、皮膜はとても薄いので気をつけてニッパーを使います。
中身の本線が傷つき、芯線が露出するとショートの原因になります。
もし失敗したらその線ごと切り離して、再度皮膜を向き直した方が安全です。
芯線皮膜の先端も剥きます。
僕は赤をHOT、黒をCOLDといつも決めているので、赤をTIPに、黒をRINGに接続しました。
シールド線はSLEEVEに。
この接続部分が結構手間がかかるので、焦らずゆっくりやります。
うまく配置できたら、半田付けをして完了!
ラジオペンチで根元の金属ハネを思いっきりかしめて固定!
これでケーブルとプラグが外れなくなります。
その後プラカバーをつけて
金属カバーを装着!
隙間がぶかぶかになる場合
線材が細いとコネクターとの間に隙間ができます。
気になる場合は熱圧縮チューブなどを使って隙間を埋めてください。
フォンプラグが終わったらお次はXLR。
ここで今回の制作で最も気をつけたいポイントが!
-絶対に忘れないように!-
先にカバーを線に通しておくこと!
これをしないで半田付けしてしまうと、
あとでカバーを通すことができなくなってしまいます(;´༎ຶД༎ຶ`)
結構ミスしがちなので、お気をつけください。
この状態でムキムキ。
番号を確認してセッティングをしていきます。
先ほどのフォンプラグの時に決めた通り、
赤線をHOT(2番)に、黒線をCOLD(3番)に、シールド線を1番に繋ぎます。
半田付け完了!
あとはカバーやコネクター部品をかぶせて終わり!
ちなみにこの画像の金属部分ですが、
ここをGNDに繋ぐとXLRコネクター本体もGNDに繋がることになります。
変なノイズが乗る場合、ここを繋いだり離したりすると解決する場合があるので、
ケースバイケースで試してみるのをおすすめします。
完成しました!
そして、4本完成しました!
たくさんケーブルが必要なら初期投資の価値は十分あります
ケーブルがほんの数本必要なだけなら、市販の物を購入した方がコスパいいですね。
ただ、録音作業をある程度続けていると様々な種類のケーブルが必要になります。
そうなると、購入費用もバカになりません(;´༎ຶД༎ຶ`)
今回製作したケーブルの材料費は、4本でおよそ4300円でした。
一本1000円ちょい。
belden88760の市販品ケーブルは2本で6000円弱するのでかなり割安になります(´◔౪◔)◞
BELDEN 88760 XLR(オス)-TRS(ステレオフォン) 2本ペア (1m)
チリも積もればなので、自作できる方はおすすめの方法です!
BELDEN ( ベルデン ) / 88760 サウンドハウス
Manelord はんだごてセット 温度調節可(200~450℃)ハンダゴテ
BELDEN 88760 マイクケーブル m切り売り
Kester 44 音響用ハンダ 454gスプール
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まとめ
TRSフォンプラグとXLRコネクターを使ったラインケーブルの制作方法についてでした。
これを応用すればTRS-TRSのラインケーブルも作れますし、
TS-TSのギター/ベース用シールドケーブルも余裕で作れますね(´⊙౪⊙)۶
ぜひご活用いただけたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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