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Antelope Audio Vergeレビュー|モデリングマイクの音質を実音源で比較

Antelope Audio Vergeをしばらく制作で使ってみました。

Discrete 8 Synergy Coreを導入してから、ずっと気になっていたモデリングマイクです。

Verge本体の音に加えて、プラグインで複数のマイクモデリングを切り替えられます。

実際にアコギを録って、それぞれのモデリングを同じ録音条件で聴き比べてみました。

まずVerge本来の音は、かなりパキッとしてクリア

そこへモデリングを入れると、ふくよかになったり、少しアナログっぽい質感が加わったりと、思っていた以上に方向が変わります。

さらに手持ちのSHURE SM57とIllinois 57も実際に比較しました。

本物とまったく同じ音ではありません。

でもVergeオリジナルからはかなり57っぽい方向へ変わる。

というか、似ているかどうか以前に普通に音が良いです。

なおVergeは現在、Antelope Audioでは生産終了品として扱われています。

この記事のモデリング比較は、僕が2020年に導入した当時の環境で使えた13種類を使ったものです。

目次

Antelope Audio Vergeを使って最初に感じた音

Vergeオリジナルの音は、かなりパキッとしてクリアです。

そこからモデリングを切り替えると、ふくよかになる音色が多く感じました。

 ANTELOPE AUDIO Verge モデリングコンデンサーマイク サウンドハウス

ANTELOPE AUDIO Verge モデリングコンデンサーマイク サウンドハウス

良い意味でアナログ感が増す。

特にピッキングがグイッと噛みつく感じが個人的にたまりません。

これだけ方向を変えられると、録音した音にかなり幅を持たせられます。

Vergeのモデリングをアコギで実音源比較

アコースティックギターを2トラック録音して、各モデリングを切り替えてみました。

Antelope Audio Vergeをマイクスタンドに取り付けた録音状態

オーディオインターフェースはAntelope Audio Discrete 8 Synergy Core。

マイクプリもDiscrete 8本体のものを使っています。

EQ、コンプは一切なし。

録ったままのファイルです。

各ファイルで変えているのは、モデリングマイクだけ。

同じ録音から、音色がどう変わるのかをそのまま聴き比べられます。

再生音量にはお気をつけください。

Vergeオリジナル

Berlin 184

Berlin K53

Berlin K54

Berlin K86

Freiburg 6

Hamburg 211

Hamburg 40

Hamburg 441

Illinois 57

Illinois 7B

Perth 55

Vienna D112

Aalborg 4006

かなりの音色数です。

これだけの方向を普通にマイクだけで集めようと思ったら大変。

中にはかなりヴィンテージっぽく感じるものもあります。

この時点で、Vergeだけでも録音後の音色にかなり幅を持たせられました。

SHURE SM57とIllinois 57を実音源で比較

モデリング名を見ると、元になったマイクを想像できるものがあります。

BerlinシリーズはNeumann系を連想しますし、Vienna D112は名前からAKG D112を思わせます。

ただ、手元に実機がないものについて、どこまで元のマイクを再現しているのかは僕には判断できません。

唯一はっきり比較できたのがIllinois 57。

Antelope Audio Verge EmulationでIllinois 57を選択した画面

僕はSHURE SM57を持っているので、実際に録音して聴き比べました。

SHURE SM57

Illinois 57

うーん、同じ音ではないですね。

そもそもマイキングも完全に同条件ではないので、その差もあります。

ただ、Vergeオリジナルの音と比べるとかなり57っぽい方向には変わっています。

そして、似ているかどうか以前に普通に音が良い

SHURE SM57の実機レビューはこちら👇

後から音色を変えられるのがVergeの強み

Antelope Audio Vergeをショックマウントに装着した状態

僕自身、録り音はなるべく録音時に決めたいタイプです。

後でいじるのが面倒、というのもありますが(笑)

それでも、録った後に音色の方向を変えられるのは普通に便利。

楽曲の幅が広がります。

ただし、選択肢が多ければ多いほど良いとも思いません。

音色が増えすぎると、今度はどれを選ぶかで迷います。

なので「後でなんとでもなる」ではなく、あくまで微調整の範囲で使う。

僕はそのくらいの距離感で使うのがいいと思いました。

実際かなり気に入って、このレビューを書いた時点ですでにもう1本買い足しています。

当時は次にステレオ録音でも試してみたいと思っていました。

Vergeは導入当時、本体+13種類のモデリングを使えた

僕がVergeを導入した2020年当時は、本体そのものの音に加えて13種類のマイクモデリングを使っていました。

  • Berlin 184
  • Berlin K53
  • Berlin K54
  • Berlin K86
  • Freiburg 6
  • Hamburg 211
  • Hamburg 40
  • Hamburg 441
  • Illinois 57
  • Illinois 7B
  • Perth 55
  • Vienna D112
  • Aalborg 4006

Vergeオリジナルを含めると、この記事では14種類の音を聴き比べています。

Antelope Audio Verge EmulationでBerlin 184とPerth 55を選択した画面
Verge モデリングプラグイン

なお、現在のAntelope Audio公式製品ページではVergeに「6 native mic emulations」と記載されています。

Verge自体も現在は生産終了品なので、この記事の13種類は僕が購入・使用した当時の環境として見てください。

Antelope以外のオーディオインターフェースでも使える?

Verge本体は48Vファンタム電源で動作するXLR接続のコンデンサーマイクです。

僕はDiscrete 8 Synergy Coreと組み合わせて使っていますが、Antelope Audio以外のオーディオインターフェースでもマイク自体は使用できます。

ただし、Antelope Audio以外のインターフェースでモデリングをDAW上のネイティブプラグインとして使う場合は、iLokによるライセンス認証が必要です。

Antelope Audio Discrete 8 Synergy Coreのレビューはこちら👇

Antelope Audio Vergeの外観・付属品

Antelope Audio Vergeの外箱

外箱はシンプルです。

Antelope Audio Verge外箱の封印シール

箱には封印シールが貼られていて、破れていた場合は受け取らないよう注意書きがありました。

Antelope Audio Verge付属の保証書とプラグインライセンスカード

中には保証書と、モデリングプラグイン用のライセンスカード。

Antelope Audio Verge本体と付属マイクホルダーの収納状態

本体と専用ホルダーが入っています。

Antelope Audio Verge本体

本体はしっかりとした筐体。

程よい重みもあり、質感は良いです。

Antelope Audio VergeとShure SM57のサイズ比較

長さはSHURE SM57とほぼ同じ。

横幅はかなり細く、コンパクトなペンシルタイプです。

設置場所の自由度は高いですね。

Antelope Audio Verge本体と付属マイクホルダー
Antelope Audio Verge付属マイクホルダーの固定部

付属ホルダーは4本のゴムでマイク本体を固定する仕組み。

このゴムが長期間使った時にどうなるのかは少し気になりました。

Antelope Audio Verge付属マイクホルダーのスタンド取付部

僕が購入したものには、マイクスタンド用の変換コネクターは付属していませんでした。

TOMOCA AKG-SHUREマイクスタンド変換コネクター

僕は5/8インチの変換コネクターを使ってマイクスタンドへ取り付けました。

 TOMOCA ( トモカ ) / AKG-SHURE  サウンドハウス

TOMOCA ( トモカ ) / AKG-SHURE サウンドハウス

モデリングプラグインの導入方法

僕がVergeを導入した当時は、モデリングプラグインを使うためにAntelope Audioのソフトウェアをインストールして、ライセンス認証を行いました。

当時の僕の環境ではiLokを使ってオーソライズしています。

iLok 3をUSBハブに接続した状態

この部分は現在も大きくは変わっておらず、Antelope Audioの公式サポートでは、エミュレーションをDAW上でネイティブ使用する場合はiLok Gen 2以降のハードウェアドングルが必要と案内されています。

iLokはVergeには付属しないため、持っていない場合は別途必要です。

 AVID ( アビッド ) / iLok 3 ソフトウェアオーソライズキー サウンドハウス

AVID ( アビッド ) / iLok 3 ソフトウェアオーソライズキー サウンドハウス

Antelope Audio Verge Emulationsのアクティベーションコード入力画面

僕が導入した当時はDAWを立ち上げるとアクティベーション画面が表示され、付属コードを入力して使用しました。

まとめ|本物の完全再現より「後から音色を選べる」のが強い

Antelope Audio Vergeを実際に使ってみると、想像していた以上に音色の幅がありました。

オリジナルはパキッとしてクリア。

そこからモデリングを入れると、ふくよかになったり、少しアナログっぽい方向へ動いたりします。

SM57とIllinois 57を比べても、完全に同じ音ではありませんでした。

でも、だから使えないわけではない。

むしろ似ているか以前に、普通に音が良い。

僕にとってVergeの強みは、「何本もの実機を完全再現できる」ことより、録音後に音色の方向を選び直せることでした。

「後でなんとでもなる」と考えるのではなく、必要なら後から微調整する。

その使い方ならかなり強力です。

実際、僕は気に入ってもう1本買い足しました。

現在は生産終了していますが、僕にとっては使い方次第で制作の幅をかなり広げられるマイクでした。

DTMでずっと使えるおすすめマイクはこちら👇

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