UADのチャンネルストリップモデリングの1つ、Neve 88RSのレビューです(´◔౪◔)◞
僕個人としては、これが一番扱い易い万能型チャンネルストリッププラグインとして気に入ってます。
*過去記事を加筆修正しました
目次
Neve 88RSの使用感
マイクプリの音色は勿論、EQ/コンプレッサーの効き方も抜群です!
-Neve 88RSの前身 Neve VR-
これ一台でやりたいこと、ほぼ事足りてしまいます(´◔౪◔)◞
ただDSP消費が割と大きいので、たくさんのトラックに挿せないのだけ残念。
Neveと言えば1073が有名ですが、こちらのNeveもとても良いです。音の出方は全く違います。
実機のNeve 88RSは2001年に発売された機種のようで、かなり最近の機材です。
そう考えると、ヴィンテージもの中心のUADプラグインの中にラインナップされているのが、ちょっと不思議ですね。
実機を構成する部品はICが中心で、Neve1073のようにディスクリート構成ではありません。
-中身はSSLと同じICベース。かなり複雑です-
この写真は以前DIYで動かしていたNeve VRのチャンネルストリップ。88RSの前身機種です。
基盤がかなり細かく、SSLに近い現代的な構成になってました。
88RSはNeve1073特有のシルキーさやズシッとした感じはありませんが、ICベースらしいスピード感のある立ち上がりや芯のしっかりした音が特徴的です。
SSLよりも更にロックな感じがします。
インターフェースはぱっと見かなり取っ付き辛そうな印象がありますが、じっくり向き合っていくと痒い所に手が届く感じがやみつきになります。
慣れれば操作も簡単です( ・ὢ・ )
あわせて読みたい
UAD Neve 1073 プラグインの使用レビュー!
UADのNeve1073プラグインのレビューです(´◔౪◔)◞ UADプラグインと言ったらまずこれ! というくらい人気です( ・ὢ・ ) 僕もUAD導入時に真っ先に買いました。 やはりNeve1073...
あわせて読みたい
ディスクリートだと音が良いって本当かい?【マイクプリアンプ】
ディスクリートで構成されているマイクプリといえばOld NEVE。 -Neve1272- 他にもAPIやTelefunkenなどが有名ですが、どれもこれも古い時代から存在しているメーカーの物...
UADNeve 88RSの構成と使い方について
Neve 88RSの機能構成について、セクションごとに見てみましょう!
使い方についても。
マイクプリ /ラインセクション
ここは特に説明も不要かと思いますが、LINEスイッチとMICスイッチでマイクとラインを切り替えます。
OL(オーバーロード)が赤く点滅するとクリップ状態なので、点滅しない程度にゲイン設定しておくとベターです。
割と早めにOLします。
θを押すと信号が逆相に、-20はPADで入力音量を抑えます。
フィルターセクション
左がローパスフィルター、右がハイパスフィルターです。
ざっくりいらない帯域をカットしたい時に使います。
実機ではツマミ上に引っ張る事で起動する仕組みですが、プラグインではPull部分をクリックすると、フィルターがかかるようになってます。
ダイナミクスセクション
ここから少し操作が複雑になってきます、、、、。
ダイナミクスセクションでは、コンプ、リミッター、ゲート、エキスパンダー、ディエッサーをコントロールします。
G/E(ゲート/エキスパンダー)スイッチでゲートとエキスパンダーを有効にします。
L/C(リミッター/コンプレッサー)スイッチでリミッターとコンプを有効にします。
LINKスイッチを入れると、ステレオ音源に対してコンプがLR同時にかかるようになります。
マスターやドラムにかける時に役に立ちます。
HYST(ヒステリシス)のツマミを回すことで、ゲートとエキスパンダーを作動させます。
EXP側に振るとエキスパンダーに、5〜25側に回す事でゲートになります。
ゲートは左に回すほどに深くかかります。
GAINのつまみでコンプ/リミッター回路に流す音量を決めます。
Pull HN(プル・ハードニー)部分をクリックすると、コンプ/ リミッターのKneeカーブをソフトからハードに変更できます。
ハードに変えるとコンプが激しくかかるようになります。
THR(スレッショルド)はそのままスレッショルドです。またPull部分を押すと、設定幅をより大きくできます。
RGE(レンジ・ゲート・エキスパンダー)つまみで、ゲートとエキスパンダーかかる音量差(レンジ)を調整します。
その下にあるpull FASTの部分をクリックすると、アタックが早くなります。
RAT(レシオ)つまみでコンプのレシオを調整します。右に回しきるとリミッターに。
その下にあるpull FASTを押すとアタックタイムが速くなります。
REL(リリース)つまみで、リリースのスピードを調整します。
コンプ/リミッターのみAUTOと書いてある部分をクリックするとリリースタイムがオートになります。
SC-EQ(サイドチェインEQ)スイッチを有効にすることで、この後でてくるEQセクションで設定した帯域に対してコンプをかけることができるようになります。
この機能を使うとディエッサー的な使い方ができます。
あわせて読みたい
コンプレッサーの使い方 Logic Pro編【DTM】
コンプレッサーの使い方についての記事です(`・ω・´) コンプはLogic Proだけではなく、どのDAWソフトでも必須のエフェクトです。 しかし!つまみが多いので使い方が解りづ...
EQセクション
このEQセクションも、少し解り辛いです。
しかし慣れるとかなり積極的にサウンドメイキングできて最高です(´◔౪◔)◞
EQスイッチでEQをオンにします。
P-DYN(プリ-ダイナミクス)スイッチを入れると、ダイナミクスセクションの前にEQがかかる回路に変更出来ます。
通常だとマイクプリ→フィルター→ダイナミクス→EQですが、マイクプリ→フィルター→EQ→ダイナミクスに変えられます。
最終段にリミッターをかけたい時などに便利。
HI-QスイッチをオンにするとQ幅が狭くなります。
スイッチをオンで、EQカーブをピーキングからシェルビングに。
シェルビングはハイにエアー感を足したり、ローをざっくり盛るときに便利。
ハイミッドとローミッドのみQつまみでQ幅(指定帯域のEQがかかる幅)を変更できます。
あとは通常のEQと同じく、+−つまみでEQ量を増減します。
あわせて読みたい
EQの使い方 Logic Pro Channel EQ編【DTM】
Logicの付属EQ、channel EQについての記事です(´◔౪◔)◞ このEQ、有償の他社製プラグインと比べても非常に優秀なEQだと思っています。 すごく使いやすいですし、音も透明...
あわせて読みたい
キックとベースのかぶりを解消する方法!【ダイナミックEQ+サイドチェイン】
ダイナミックEQを使ってキックとベースのかぶりを解消する方法についてです(´◔౪◔)◞ 低域のミックスがうまくいかない方、サイドチェインつきのダイナミックEQをお持ちで...
フェーダー/アウトプットセクション
そして最後にフェーダー/アウトプットセクションです。
上部のレベルメーターは左からG/E(ゲート/エキスパンダー)L/C(リミッター/コンプレッサー)のゲインリダクションメーターになってます。
VUはトータルアウトプットの音量です。
フェーダーとOUTPUTがそれぞれありますが、基本はフェーダーで最終音量を調整します。
フェーダーストロークの0db付近が一番微調整しやすい範囲(フェーダー解像度が高い)なので、OUTPUTつまみでこの範囲にくるように微調整すると使いやすいかもしれません。
あわせて読みたい
ゲインとアウトプットボリュームの役割はどう違う?使い方のコツについても
ゲインつまみとアウトプットつまみ、それぞれどう違うのか(´◔౪◔)◞? マイクプリアンプやギターアンプで良く見る二つのつまみ。 プラグインでも見ますよね。 似ているよ...
まとめ
かなり多機能なプラグインなので、各セクションの使い方を把握するのが大変かもしれません(;´༎ຶД༎ຶ`)!
ただ、わかってくると非常に合理的だなーと思えるようになります。
音もとても良いプラグインです!
極上のアナログコンソールの操作感を是非味わってください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
Universal Audio Apollo Twin X/DUO Heritage Edition【国内正規品】
Universal Audio Apollo Twin X/QUAD Heritage Edition【国内正規品】
あわせて読みたい
【Universal Audio】UAD関連の記事まとめ2021年【Apolloプラグイン】
気づけば当サイトで15記事以上UADに関する記事を書いていたので、一旦振り返りながら各々をまとめてみました。 プラグインもオーディオインターフェースも最早手放すこ...
あわせて読みたい
Universal Audio Apollo X6導入!感動したのでレビューを
先日発売されたUniversal Audio Apollo Xを導入しました(´◔౪◔)◞ 使用レビューをざっと書いてみたいと思います( ・ὢ・ )最高! *過去記事を加筆修正しました 【ヘッドフォ...