Brauner VM1を過去に数回、レコーディングで使ったことがあります。
所有して長期間使ったマイクではありません。
それでも、今でも音の印象がかなり強く残っています。
恐ろしいほどの解像度。
そして立体感。
歌っている人の背後に漂っている空気まで録っているような、少し奇妙なくらいの音像感がありました。
ただ細かい音が聴こえるだけではありません。
ちゃんとBraunerの音がある。
数回使っただけでも忘れられない、かなり強烈なマイクです。
目次
Brauner VM1を使って最も驚いたのは解像度と立体感
VM1を使って一番驚いたのは、とにかく解像度と立体感でした。
音色は、恐ろしいほどの高解像度。
しかも平面的に細かいわけではありません。
歌っている人間の背後に漂っている空気まで収録しているような感覚。
音像の奥に、さらに空間が見えるような感じです。
当時僕が使っていたRODE系のマイクと比べると、もう月とスッポン。
というか、月とゴマ。
それくらい差を感じました。
単に「高いマイクだから音が良い」という話ではなく、音を収録するという考え方そのものが違うように感じたんですよね。
当時の僕は、録り音に多少差があってもDTMの後処理でかなり何とかできるだろう、くらいに考えていた部分もありました。
VM1を使った時、その感覚が一度きれいに崩れました。
録音された時点で持っている情報量や立体感には、こんなに差が出るのかと。
その時の僕には、後から簡単に埋められる差には思えませんでした。
下から上まで、とにかく綺麗。
それまで自分が使ってきたNeumann系のマイクと比べても、解像度だけならVM1が飛び抜けて感じました。
高解像度なのに無機質ではない
VM1の面白いところは、解像度が高いだけではないことです。
ただ透明で、ただ細かいだけではない。
Brauner独特の“味”があります。
情報量はものすごく多いのに、音が無機質にはならない。
空間も見えるし、音色としての存在感もある。
僕にはかなり現代的な音として聴こえました。
この「自然で現代的」「高解像度」という方向は、現在のBrauner公式によるVM1の説明ともかなり近いです。
思い出すだけで、ちょっとムズムズします。
簡単に買える価格のマイクではありませんが、いつか本気で所有してみたいと思わせられた一本です。
VM1とMILLENNIAの組み合わせが強烈だった
僕が特に強烈だったと思っているのが、Brauner VM1とMILLENNIAのマイクプリを組み合わせた時です。
最上解像度 × 極上透明感。
脳みそがトロけるくらい幸福な音でした。
VM1の立体感や情報量を、そのまま前へ出してくる感じ。
僕の中では、かなり現代的な方向の組み合わせです。
逆にNEVE系のマイクプリと合わせるなら、僕はNeumann M149の方がしっくりきました。
かなり贅沢な比較ですが、マイクとマイクプリの組み合わせで完成する方向が違うんですよね。
MILLENNIA ( ミレニア ) / HV3C サウンドハウス
NEUMANN ( ノイマン ) / M149 Tube サウンドハウス
Neumann M149を実際に使ったレビューはこちら👇
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Neumann M149 実機レビュー|約10年使った音質とU87Ai録音比較 | DTM DRIVER!
Neumann M149を約10年使った実機レビュー。レンジ・奥行き・透明感・密度感などの音質、U87Aiとの同条件録音音源、ミックスで感じる違い、ボーカル録音や付属品まで実体験…
VM1とVMXを切り替えられるVMAもある
BraunerにはVM1とは別に、VMXというキャラクターの違う真空管マイクがあります。
VM1が自然で透明感のある方向なのに対して、VMXはトップがやわらかく、低中域から低域に少し厚みを持たせたキャラクターです。
さらに、このVM1とVMXの2つの回路を一台にまとめ、スイッチで切り替えられるのがVMA。
つまり本当に「VM1とVMXを一台にまとめたモデル」という理解で大丈夫です。
全部盛りですね。
価格も相当ですが、VM1を使った後だと気にならないわけがありません。
僕もいつか所有してみたいと思ったマイクです。
BRAUNER ( ブラウナー ) / VMA サウンドハウス
Brauner公式では現在もVM1・VMX・VMAを製品ラインナップとして掲載しています。
また2026年には生産再開が発表され、VMシリーズのVM1・VMX・VMAから再び生産を始めると案内されています。
再流通時期については公式から2026年9月上旬〜中旬を見込むと案内されていましたが、入手状況は販売店ごとに確認した方がよさそうです。
高価なVM1がすべての録音で正解ではない
ここまでVM1をかなり絶賛しました。
実際、僕が使った中でも強烈に印象へ残っているマイクです。
ただ、それでも高価なVM1がすべての録音で正解になるわけではないと思っています。
用途によっては、SM58だってBraunerに対抗できる。
これは値段の話ではありません。
その場面で必要な音が何なのか。
どういう音楽を作りたいのか。
荒さが必要なのか、距離感が必要なのか、異常なほどの情報量や立体感が必要なのか。
そこで選ぶマイクは変わります。
「この機材でないと表現できない」と感じる場所を、自分の耳で見つけていく。
結局RECの面白さはそこなんじゃないかと、今でも思います。
だからVM1を使って録り音の差に驚いた経験と、DTMやプラグインでできることは別に矛盾しません。
必要なところで必要な道具を使う。
その判断ができればいい。
まとめ|数回使っただけでも忘れられないマイク
Brauner VM1は、僕が過去に数回使っただけでも今まで強烈に印象が残っている真空管マイクです。
恐ろしいほどの解像度。
立体感。
歌い手の背後の空気まで見えるような音像。
それだけ情報量が多いのに、Brauner独特の味もある。
特にMILLENNIAと組み合わせた時の音は、今でもかなり印象に残っています。
最上解像度×極上透明感。
音の酩酊感に近いものがありました。
脳みその一角に花が咲くような感じ。
それでも、用途によってはSM58の方が正しい場面もある。
高い機材を使えば正解ではなく、その機材にしか出せない音が必要な時に使う。
VM1は、その「このマイクでしか録れない」と思わせる領域を強烈に感じた一本でした。
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