両電源の作り方の記事です。
定期的にお問い合わせいただくトピックなので、記事にさせていただきました。
まずは単電源制作の作り方を理解してから両電源に取り掛かるとわかりやすいと思います。
DIYはあくまで自己責任でよろしくお願いいたします!
ホビーレベルの電源制作は法律違反にはなりませんが、
火事、事故には十分にお気をつけください!
機材の破損なども当サイトは一切責任を負えませんので、
自分でもよく調べて作業を行ってください。
目次
音響機器に使われる両電源
音響機器に使われる両電源は、主にオペアンプを動かすためのものが多いです。
例えば、SSLのモジュールなどには必須です👇
DTM DRIVER!
SSL9000EQ実機レビュー|4000EとGのカーブを選べるアナログEQ | DTM DRIVER!
SSL9000EQの実機レビューです。4000EとGのEQカーブを切り替えられる操作感、SuperAnalogue回路の音質、アナログEQとしての使いやすさをまとめています。
両電源制作に使う部品やキット
両電源の作り方はさまざまな方法がありますが、
僕は以下の部品を使って製作しています。
出力が2系統あるトロイダルトランス
まずはトロイダルトランスです。
ポチップ
この商品のように出力が2系統あるものを使います。
2系統の理由は後ほど。
両電源用のキット
昔は0から部品を集めてユニバーサル基盤にはんだ付けをしてましたが、
最近では便利な両電源キットが販売されているのでそれを利用してます。
ポチップ
こういうやつを買ってください。
その他必要なものを集める
基本的には上記2つで両電源を作れます。
あとは自身の使用状況に合わせて細々した部品や道具を集めます。
- ACインレット
- ケース
- 配線材
- ランプ
- スイッチ
- ヒューズセット
- 電圧計
etc。
これらは単電源の制作と変わりませんね。
作成例:±18Vを作る場合
それでは実際にどんな感じに繋いでいくのかの例です。
たまたま手元にあったトロイダルトランスがAC115V入力/AC15×2出力のやつだったので、
これで±18Vを作る場合の結線などを。
両電源を作る場合、単電源の倍のAC電圧が必要
まず前提として!
両電源を作る場合、単電源の倍のAC電圧が必要になります。
単純にマイナス側の分を増やすイメージです。
それと改めてですが整流する際(直流に変える際)、
電圧が1.41倍に上がることも考慮しなければなりません。
AC→DCに整流すると電圧が1.41倍になる
これを頭に入れておきます。
電圧が上がる理由は別途検索してみてください。
整流電圧の簡単計算器はこちら👇
DTM DRIVER!
AC→DC整流計算器|交流から直流電圧を自動計算 | DTM DRIVER!
AC電圧を整流した後のDC電圧を自動計算できるページ。自作直流電源やトランス選びで使うAC×√2≒AC×1.41の計算に対応しています。
ACインレットからの配線
コンセント(今回の例では115Vに昇圧された電源)からの給電はトランスの一次側(PRI)に繋ぎます。
実際にはACインレットなどからトランスの一次側に繋ぐことになると思います。
正しく繋ぐとトロイダルトランスの電圧降下でAC15Vが2次側(SEC)に出力されます。
このトランスだと
- 青ー茶(115V)
- 紫ー緑(115V)
- 黒ー赤(15V)
- オレンジー黄色(15V)
の配線がそれぞれ1次2次に振り分けられています。
AC100V用のトランスだったら一次側にはAC100Vを繋ぎます。
出力側を直列に繋ぎ電圧を倍にする
2系統ある出力側を直列に繋いで電圧を倍にします。
前述の配線のカラー対応表
- 青ー茶(115V)
- 紫ー緑(115V)
- 黒ー赤(15V)
- オレンジー黄色(15V)
を参考に写真のように結線します。
するとAC15Vの倍、AC30vが出力されます。
あとはこれをキットに繋ぐだけです。
整流するとDC何Vになるかを事前に逆算しておく
なぜ±18vを作るのにAC15V×2のトランスが必要になるのか?ですが、
AC30Vは整流すると30×1.41で約DC+42.3Vになります。
±18Vを作るには理論上、最低DC+36Vが必要ですが、
実際にはその他の工程による電圧降下も考慮しなければなりません。
ということで、ちょうど今回くらいのDC+42Vほどはあった方が良いでしょう。
ここら辺はトライアンドエラーしながらコツを掴んで行きます!
僕もまだ正解がよくわかっていません(笑)
メモ
115Vのトランスに、日本の標準電圧100Vを繋いでも大丈夫です。
その代わり出力の電圧が若干落ちます。
キットの入力に繋ぐ
トロイダルのセットが終わったら、
あとは前述の両電源キットのAC入力にAC30Vを繋ぐだけ!
赤丸部分にAC30Vを繋ぎます。
ここから先はキット側で勝手に整流やら定電圧やらやってくれます。
-以前キットを使って作っていた両電源-
キットには赤丸部分のような部品(可変抵抗)があるので、
マイナスドライバー等でネジを回すと細かい電圧調整ができます。
±18Vになるように調整できたら両電源の完成!!
追記
トロイダルトランスの出力電圧は、
今回だったらAC30V1系統のものでもいいのでは?
となりそうですが、僕もそれでいいと思います(笑)
ただ、欲しい電圧で1系統ちょうどのやつっていつも見つかりにくいので、
ここでは2系統出力のトランスを直列する方法を挙げさせていただきました。
任意のものが見つかれば、1系統の方が配線ミスなどもなく楽だと思います!
もっと詳しく理屈を知りたい場合
以上のようにとりあえずキットを使えば、何も考えずに両電源を作れます。
今回は±18vを例にしましたが、
キットは大体±1桁〜25vぐらいまで調整可能なものが多いです。
トロイダルトランス側の電圧だけ気をつければ欲しい電圧を作れます。
もっと詳しく両電源の仕組みを知りたい場合は、
という三端子レギュレーターを使った回路を参考にしてみるのがおすすめです。
データシートを参考に実際に自分で組み立ててみるのがわかりやすいと思います。
キットに乗っているレギュレーターも大体この部品なんじゃないでしょうか。
まとめ
両電源の作り方でした。
単電源をオペアンプなどを使って両電源にする方法もあるみたいですが、
こっちの方が音質的にもいいのではないかと僕は思っています。
何より知ってしまえば簡単です。
マイナス電源だけ欲しい時もこの方法で僕は作ってしまいます。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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