自作オーバードライブにローパスフィルターとバッファーを追加してみました。
以前DIYした±18v電源で動作するオーバードライブにビルドインです。
回路自体はシンプルですがオリジナルで電圧をゴリッとあげてます。
フィルター回路は謎多き部分でしたが、一応ちゃんと効きました。
オリジナル回路作成のお役に立てば幸いです!
*過去記事を加筆修正しました
目次
バッファー回路を追加する
まずバッファー回路から。
-オーバードライブの回路-
図のようなオーバードライブの素みたいな単純回路にバッファーを追加します。
この回路を作った時の記事はこちらです。
初めてCADを使ったので図が雑ですみません、、、難しい。
青で囲んだ部分が追加したいバッファー部分。
オーバードライブ回路の後ろにくっつけます。
今回増幅に使っているオペアンプはLF353Nと言うIC。
ポチップ
このICはデュアルオペアンプになってます。
一個のICに2つオペアンプが入ってます。
-オペアンプLF353Nの回路図-
オーバードライブ回路ではオペアンプを一つしか使ってないので、
余った片側をバッファー用に使いました。
エフェクターでよくある流用パターン。
バッファーとは?
バッファー回路は出力インピーダンスを下げて、信号にノイズを乗りにくくする回路です。
「ハイ受けロー出し」は音響機器接続方法の基本ですが、
まさにロー出しを作るための回路。
図のように、オペアンプ2の出力を抵抗なしで負帰還すればバッファの完成。
回路としてはめっちゃ簡単!
この回路は音量の増幅をしません。
信号を強くして補強する役目をします。
バッファーを挟むと音が悪くなる?
バッファーを挟むと音が悪くなるという話を見かけます。
これはどんな回路にも言えることですが、
確かに、挟みすぎると音が悪くなるでしょう!
基本、エフェクターにはバッファー回路が入っていることが多いです。
そのためたくさんエフェクターをつなぐと、
何度もバッファー回路を信号が通過することになります。
これが音質劣化に繋がると言われているのかな?と。
ただ、回避策もあって、それがトゥルーバイパススイッチだったりします。
ポチップ
エフェクターオフの時は、完全に信号をエフェクター回路から外すスイッチ。
例えば自作だったら、バッファ回路だけスイッチで迂回させることもできます(笑)
たくさんエフェクターを使うタイプのギタリストには、
そんなスイッチは嬉しいポイントだったりするかも?
エフェクターにバッファーを入れるのはなぜ?
じゃあ、なぜ音が悪くなりそうな回路をわざわざ組み込むのか?
ですが、
一つは、冒頭に書いたようにインピーダンスを下げてノイズに強くしてあげたい設計者の優しさ(多分)
二つ目は、回路が複雑になるとどうしても原音の信号が弱くなってしまうのでその補強!
と言うことだと思います。
必要悪とも言えますね。
ただ、今回組んでるくらい単純な回路では、
バッファーがあろうがなかろうが正直音質的な違いはわからないです、、、、。
とりあえず組み込んでみたという感じです(笑)
フィルター回路を追加する
そしてお次はローパスフィルター。
「ローをパス(通過)させる」つまりハイカットフィルターです。
青丸の部分。
しかし、このフィルター回路というのが、単純なくせにややこしい!
というか未だに謎な部分が解決してません。
というのも、教科書的なフィルター回路(ローパス)はこちら。
信号に対して抵抗が直列に、コンデンサーが並列についています。
しかし、巷ではこんなフィルター回路も多々みます。
これは何かというと、ギター本体に付いているトーンコントロール(ローパス)の回路です。
他にもエフェクターの回路図内に頻繁に現れてきます!
これが大きな謎!
この回路は、信号に対して並列に抵抗とコンデンサーが直列で繋がってグランドに落ちています、、、、。
ローパスフィルターは
信号に対して抵抗が直列、コンデンサーは並列にグランドへ
ではないのかあー!
この違いが正直、わかりません。
なぜこれでもローパスなのか、、、
ただ実際にトーンは効いているんですよねえ、、、。
どっちが正解なんだろう。、、、??
ネットを検索しても、いまだ答えがヒットしません。
RATのトーン回路と同じらしいフィルター
ちなみに今回組み込んだ教科書型ローパス回路は、
RATのトーン回路と同じだそうです。
僕が参考にしている本曰く「当時珍しいトーン回路だった」と、あります、、。
むむむ。
こっち(RATの方)が教科書的な回路じゃないのー?!
深まる謎!
両方の回路ともトーンはちゃんと効いている
と、そんな謎もありつつですが、どちらの回路でもちゃんとハイが削られました。
結果オーライというこでとりあえずいいでしょう。
ローパスフィルターを作るために抵抗とコンデンサーの値を決める
ローパスフィルターを作るには抵抗とコンデンサーの値を決めないといけません。
計算方法など詳しい内容はこちらの記事にまとめています。
理屈も計算も面倒くさい方は、こちらの計算機をどうぞ!以前作りました。
数値を入れて単位を選択していただくと、フィルターをかけたい周波数が返ってきます。
もし良ければお使いください。
僕は今回コンデンサを0.047uf、抵抗を10KΩ Aカーブのボリュームポットにしました。
ボリュームを開き切って抵抗が1Ωになればカットオフ周波数は約3387kHzに。
ボリュームを絞り切って抵抗が10KΩになればカットオフ周波数は約338Hzに。
300Hzまでハイカットできればローパスとしては十分かなと思いこの値にしました。
実際、ボリュームを回し切ると(抵抗値が最大になると)かなりモコモコになります!
効き方はまったりした感じ。
これがパッシブのEQの特徴のようですね。
ローパス/ハイパスの回路について詳しくはこちら👇
DTM DRIVER!
ローパス・ハイパスフィルターの計算方法|RC回路とカットオフ周波数の基本 | DTM DRIVER!
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テスト録音
ローパスフィルターの感じを録音してみました。
ギターはストラト、ピックアップはリア。
ライン録音のため、ギターのシュミレーターだけプラグインに差しています。
ノーコンプ、ノンEQ。
DAWはLOGIC。
演奏の質は、目をつぶってくださいませ。
エフェクターなし
オーバードライブ差し(歪み上げ目)
ちょっとハイ削り(ローパス効かす)
さらに削り
もう少し削る
個人的感想
ブレッドボード上に配線を引き回しまくっているので、ノイズが多いです、、。
しかし、ローパスフィルターが効いているのは確認できました!成功!
こういう体験は何度でも感動してしまいます。
今回も色々と参考にさせていただいた本。
ポチップ
一つ一つのエフェクターについて詳しく書かれてはいませんが、役立つヒントが盛りだくさん!
今回の回路図まとめ
今回作った回路をまとめました。
電源が±18Vで少し特殊ですが、9V仕様に変更すれば単なる普通のオーバードライブです。
9Vにする場合はマイナスをグランド(0V)に繋ぎます。
それと、入力にバイアス電源をかけるのを忘れずに!
バイアスのかけ方はこちらで詳しく👇
DTM DRIVER!
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回路の部品一覧
| 部品 | 数値 | メモ |
| 電源 | ±18V | +9Vに変更可 |
| R1 | 1M | 抵抗 |
| R2 | 100K | 抵抗 |
| R4 | 5.1K | 抵抗 |
| R5 | 1MΩ Aカーブ | ボリュームポッド |
| R6 | 10KΩ Aカーブ | ボリュームポッド |
| R7 | 100Ω Aカーブ | ボリュームポッド |
| C1 | 0.022uf | オイルコンデンサー |
| C2 | 1uf | フィルムコンデンサー |
| C3 | 1000pf | スチロールコンデンサー |
| C4 | 1uf | タンタルコンデンサー |
| C5 | 0.047uf | フィルムコンデンサー |
| D1 | 1.5〜2.0Vくらいのやつ | ツェナーダイオード |
| D2 | SD103A(型番) | ショットキーダイオード |
| オペアンプ | LF353N | よく互換で使われるLM358は、最大使用電圧を超えているためこの回路では使えません。±15vまでならOK |
となります。
数値はあくまで参考まで。
色々変えてみると音が変わって面白いと思います。
特にダイオードは種類によって歪みの質が変わるのでたくさんお試しあれ。
コンデンサーの種類を変えても結構楽しめます。
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まとめ
フィルター回路だけ、謎が残ったままですが、、、。
とりあえず音が鳴ったから良しとしましょう!
理由がわかる方いたら教えていただけると幸いでございます。
最後までお読みいただきありがとうございました!