ビンテージ

  (更新日:2017.11.15)

Neumann W444 active fader

ドイツの高性能アクティブフェーダーNeumann w444の記事です。

一時期オークションサイトでも頻繁に取引がされていたノイマン製のw444というフェーダー。

ご多分にもれず僕もかなり深追いを続けていた時期がありました(⑅∫°ਊ°)∫

恐らくこの機種をご存知の多くの方は、レコーディング用途よりもリスニング用途での使用を目的としている方が多いんじゃないかと思います。

こちら、フェーダーという事で本来的なボジションとしてはレコーディングコンソールの最終段に挟んであるボリューム調整の部分、アッテネーターとして機能しているあまり目立つことのなかったポジションだと思うのですが、このW444が異常に注目され始めてからは、他のメーカーのものまでもがおもしろ好きのオーディオ愛好家さんたちの間において、主役級の扱いを受け始めるという事態に変わっていったように思います。

僕はオーディオに関しては全く詳しくはありませんし、、、どちらかというと作る方が興味の対象としてありますから、リスニングを極めようとしている皆さんが愛し始めたこのW444という機材、どのような部分が好まれているのかということにとても惹かれていきました。

日本ではやはりNeveやSSLといった英国製の機材や、apiやUAの米国製機材が今でも人気の中心にありますが、海外ではドイツのヴィンテージ機材も注目され、かなり前から人気が出始めていたようです。

それを国内に広めた立役者がいるとすればこちらのサイトの運営の方ではないでしょうか。

もの凄い知識量と実際に機材を扱って行く高い技術に、僕もよくこのサイトを訪れては勉強をさせていただいています。素晴らしい視点をお持ちの方です。

 

そこで実際に僕も数個体今まで使ってきて感じた印象をまとめてみたいと思います!

 

Neumann W444 の各タイプ

 

W444には時代ごと、というかシリアルナンバーごとに数タイプの型が存在します。

 

1、ナンバー1000番台の最初機型。内部のオペアンプがOA12というタイプのもの。ノブはメタリック。

 

           

 

2、ナンバー2000番台からの2期型。内部のオペアンプがMO6というタイプのもの。ノブはメタリック。

 

      

 

3、ナンバー4000番台からの3期型。内部のオペンプがMO6で、トランジスタが変更に。ノブはプラスティックに。

中身の写真は取り忘れました、、、、。

 

 

4、ナンバー5000番台からの4期型。内部のオペアンプがMO6で、トランスの形が変わっている。配線も変更。

入手した事がないため写真なしです。

 

5、そして特別なタイプといわれている最も希少価値がたかい”930”という数字が刻印されているタイプの最初機よりもさらに始めのもの。

こういう隠れキャラみたいなのがあると、コレクター熱がぐいぐいきますよね、、、(( ༎ຶ‿༎ຶ ))

 

それを”0タイプ”とすると、おおまかに5種類の型が存在するらしいです。

 

このうち実際に僕が使ってみる事ができたのは0、1、2、3の4タイプ。

 

930の刻印があるものは噂に違わず全てのタイプのバランスを兼ね備えた最も良い音を出してくれていました。

 

930“タイプ

 

 

 

 

く〜、たまりません。

各タイプの音の印象について

 

所有した事のある0から3タイプまでで、それぞれの音の印象を僕個人の感想で書かせて頂くと、

 

0(930)→最高峰。噂に違わず、他のタイプの足りないと思っていた部分が全て埋まる感覚。なぜここから、言い方が悪いですが、、劣化する方向に向かってしまったのか、、、と、よくありがちですが、このままで良かったのに、、、。コスト的な問題で続けられなかったのでしょうか。

このタイプさえ聴かなければ他は”個性”と言えた部分が、この完成形を聴いてしまう事で”物足りなさ”に変化してしまうほど、完璧なバランスで鳴ってくれます。

 

1(1000番台)→バランス良し。0を聴かなければ、1が一番安定している気がします。カラーも強く、高域までもたつかない。華やかさや独特の派手さをソースに与えてくれます。

2(2000番台〜)→中域に音が集まる印象です。ただこれもキャラクターと言える範囲でのバランスで、下手なプリアンプを使うならばこのフェーダーを使った方が良い!と言われる意味が分かる音質。ドラムのタムやアンビ等に使っても面白いかもしれない。僕は一度ベースをこれで録ってみましたが、いい感じにぬるっとして気持ちよく録れたことがありました(((༼•̫͡•༽)))

とにかくMidに特徴がある感じ。高域への抜けはやや押さえ気味。

3(4000番台)→タイプ2とそこまで印象は変わらず、というか音的にはほぼ見分けはつきませんでした。ノブがメタルではなくプラなので、見た目の高級感としては劣るかもしれません。音としては依然として十分に良き音です。

 

という4タイプの印象でした。

930刻印のものはそうそう出会える事がないと思いますが、もし手に入れるチャンスがあったら絶対にオススメできます!これがあればフェーダーは他にいらないのでは。

 

このフェーダーはプリアンプ内蔵

 

あとこの機材のとても重要なトピックとしては、NeveやSSLのフェーダーとは違って、恐ろしい事に内部に約20dBのプリアンプを搭載していることです。

つまるところ”アクティブ”フェーダーの意味はそこにあります。

Neveなどのフェーダーはパッシブなので、音を減衰するアッテネーターとしてしか作用しませんが、W444はこれ単体でも音を増幅することができます。

なのでこれ一台あれば、リスニング用にも十分転用出来るわけです。高品質なプリアンプです。

さらにこの部分↓

 

をマイナスドライバーを突っ込んでぐりぐり回すと、増幅する幅を変えることができます。

もし入手したフェーダーの増幅具合がいまいちだったら、ここを回転してみるのも手かもしれません。

それでも20dBなので、普通のマイクプリほどの増補率は望めませんのであしからず。

どうやら改造してそれを変えることもできるようなのですが、、、必要な方はググってみてください。

Neumann W444 Schematics/Pinout

 

Pinout Text

 

B 0v Pin13

B +24v Pin 14

input+ Pin4

input- Pin20

GND Pin 3,21 ,23

output+ Pin1

output- Pin22

 

 

まとめ

 

色々な使い道のあるかなりマルチなこのW444。

DTMでももうひと味、二味、音質の変化や深みが欲しくなったときはとてもおすすめできる機材です。

ただこれを動かすには電源を別で用意しなくてはいけなかったり(直流24V)、ラッキングする必要があったりと専門知識も必要になってくるので、

専門業者の方にお願いするか、自力で知識と技術を身につけていく必要があります。

 

今では我々にはUAのUAD2のような高性能なアナログ再現能力を備えたデジタル技術もありますので、そちらを使った方が効率的には間違いなく正しい時間の使い方です!

音楽制作はこちらの質感再現にまかせた方が無難でしょう。

 

、、、、ただ、、、ここに音楽の全ての美味しさが集約しているわけでもありませんので、いつかアナログ実機が必要になる時が来るかもしれません。

 

少なくとも僕は、効率的に動く案件はデジタルで十分だと結論付けています。

 

でも、本気の時は、、、アナログです、、、、╰(◉ᾥ◉)╯






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