EQを触っていると、ある時から「周波数を上げ下げしているだけじゃないな」と感じる瞬間があります。
ローを少し上げるだけで曲の重心が変わる。
ハイを足すだけで空気感が変わる。
ミッドを触るだけで、音の前後感や存在感まで変わってしまう。
もちろんEQは周波数を調整する機材です。
でも、実機EQを色々触っていくと、それだけでは説明しきれない“音楽の景色”みたいなものが変わる感覚があります。
今回は、これまでDTM DRIVERで検証してきたアナログEQの記事をまとめながら、「EQで音がどう変わるのか?」を整理してみます。
目次
EQとは?DTMで何をしている機材なのか
EQは、音の周波数バランスを調整する機材です。
低域を足す。
中域を削る。
高域を持ち上げる。
言葉にするとシンプルですが、実際の音の変化はかなり奥が深いです。
特にアナログEQは、単純に帯域を上下しているだけではなく、その機材の回路やトランス、オペアンプ、真空管、パッシブ回路の質感まで一緒に乗ってきます。
だから同じようにハイを上げても、APIとMassive Passiveでは全然違う音になります。
この違いが、EQの一番面白いところだと思っています。
実機EQを触ると“ポイント”がわかりやすくなる
実機EQを触り始めてから、EQのポイントがかなりわかりやすくなりました。
どこを触ると音が前に出るのか。
どこを削ると邪魔な感じが減るのか。
どこを足すと曲っぽくなるのか。
DAWのEQだけを触っていた頃よりも、判断がかなり早くなった感覚があります。
特にSSL系EQは、「EQってこうやって使うのか、、、」という感覚をかなり強く教えてくれた機材でした。
実機とプラグインを比べると、プラグインの良さも逆にわかるようになります。
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API系EQの“パンチ感”と存在感
API系EQは、とにかくパンチ感が気持ち良いです。
音が前に出る。
輪郭が立つ。
なのに細くならず、しっかり太さも残る。
このバランスがAPIの強さだと思っています。
特にドラム、ギター、ロック系の音源ではかなりハマりやすいです。
API5500は、ざっくり使っても気持ち良いポイントに入りやすいEQでした。
EQポイントが細かすぎないので、逆に迷いにくい。
美味しいところをAPI側がある程度決めてくれているような感覚があります。
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Massive Passive系の“滑らかさ”はかなり特殊
Manley Massive Passiveは、これまで触ってきたEQの中でもかなり特殊な存在です。
EQしているのに、EQしている感じが少ない。
かなり大胆にブーストしても、最初からそういう音だったように聴こえる。
この自然さが本当にすごいです。
ローを足しても嫌な膨らみ方になりにくい。
ハイを足してもジャリっとしにくい。
真空管パッシブEQらしい豊潤さと、クリアな質感が同時にあります。
高価なEQですが、使ってみると「これは確かに別物だな」と感じました。
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Pultec系EQは“気持ち良さ”がかなり強い
Pultec系EQは、数字で説明するよりも“気持ち良さ”で理解した方が早いタイプです。
ローを足すと、腰が座る。
ハイを足すと、滑らかに伸びる。
パッシブEQらしい自然な効き方がかなり魅力です。
KLARK TEKNIK EQP-KTは、価格を考えるとかなり面白いPultec型EQでした。
TUBE-TECH PE 1Cは、よりクリアで上質な方向。
どちらも“EQで音を作る楽しさ”をかなり感じられる機材です。
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ヴィンテージEQは“質感”がかなり変わる
ヴィンテージEQは、現代的なEQとはまた違う魅力があります。
帯域を調整するというより、音の質感が変わる。
この感覚が唯一無二です。
Siemens W295bは、枯れた渋い質感。
RFZ W734aは、旧東ドイツ製らしい独特の雰囲気。
Neumann W495bは、マスタリングEQらしい上品さと安定感。
どれも現代EQのように万能ではありませんが、ハマった時の存在感はかなり強いです。
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elysia xfilterは“現代的な滑らかさ”が強い
elysia xfilterは、ヴィンテージ方向ではなく現代的なアナログEQです。
クリア。
滑らか。
そして変に濁らない。
でもデジタルEQのように無機質ではなく、ちゃんとアナログらしい立体感もあります。
トータルにかけても使いやすく、パート単体にも使いやすい。
かなりバランスの良いステレオEQだと感じました。
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まとめ
EQは単なる帯域調整ではなく、重心、立体感、空気感、音楽の方向まで変えてしまう機材です。
実機EQを触ると、DAWだけでは見えづらかった感覚が急にわかることがあります。
APIのパンチ感。
Massive Passiveの滑らかさ。
Pultec系の気持ち良さ。
ヴィンテージEQの渋さ。
それぞれ音の方向が違います。
最後までお読みいただきありがとうございました!