ヴィンテージEQの修理をしました。
Siemens w295bというドイツ製のEQです。
ちょっと前までebayでよく流れてましたが、今後はなかなか出回らないんだろうなあというレアな機材。
実際何年か探してこれもゲットしました。
これ、SoundToysがプラグインとしてモデリングもしてますね。
Sie-Q
良くこんなマニアックなやつを作ったな、ととても謎です(笑)
音は非常に気に入っているのですが、いかんせん古い!ものなので手に入れてから数ヶ月たったころ、なにやら怪しいノイズが、、、。
長期間そのまま放っておいたのですが、ようやく重い腰をあげて修理です(⑅∫°ਊ°)∫
目次
ボソボソ言ってるノイズの原因を探る
このEQはトランジスタアンプなので、それを念頭にノイズの質から修理箇所を推定して狙いを定めていきます。
今回のノイズは、不定期的に出現する「ボソボソ、、、ガサゴソ、、、」というタイプのもの。
以前もこの手のノイズを解消したことがあったので、劣化部品はだいたい予想がつきます。
犯人は多分主役のトランジスタです。
タンタルコンデンサーも怪しいなあと思いましたが「ボソボソ」ノイズはだいたいトランジスタだったことが多いので、特に別機種でも前科があったBSX-45-10というトランジスタかなと。
Siemens製のモジュールには度々載ってますね。
中身を開ける
蓋をぱかっと。
うーん、美しい作りです(´⊙౪⊙)۶ナイス!
アンプ部分がカード式になっているので、メンテのとき楽なんですねこの機材。
トリムポットと電解コンデンサーは入手した時に既に交換済みでした。以前の持ち主の方がメンテナンスしたのでしょうか。
トランジスタを外していく
W295bは二枚取り外し式のカードがあるのですが、件のBSX-45-10が載っているのはこっちだけでしたので、これを変えていきます。
これでダメなら他のBCY58とBCY66という、ネットで探してもなかなか見つからないトランジスタを変えていくしかないので絶望的です。
特にBCY66はebayでも検索結果に出てこないので、どうかここの不具合ではありませんように、、、と天に祈る気持ちでハンダに火入れ。
とりあえずBSX-45-10を取り外していきます。
今回はハンダが硬くないので楽です。ラッキー。
古いやつだとなかなか溶けないのもあるので、一苦労なんですが。
外しました。
BSX-45-10は、互換トランジスタが結構あるので、動かすだけならまだまだ部品に困ることはなさそうです。
回路図上はSST117/1と表記されてます。
これを変えてもまだ本体が不調な場合、面倒ですがまたこれは戻すこととします、、、、。
なるべくオリジナルがいいですからね。
トランジスタを載せる
手持ちに以前別の機種を修理する際に買いだめした互換トランジスタがちょうど4つあったので、それを載せていってみるとします。
音質もオリジナルのSiemens製とあまり変わらなかったので、今回も期待。
MullardのQDG PO25というebayで売ってたやつ。
これを足の向きに気をつけてハンダづけしていきます。
完成〜。
音出し!
ドキドキしながら音源を流し込んでみます、、、、。
結果は、、、
ドンピシャ☚(꒪ټ꒪☚)!!
ノイズが消えました〜(;´༎ຶٹ༎ຶ`)
ふぅ〜、犯人がBCY66じゃなくてよかった。
音質も僕ごときにはわからないくらいの変化で、もう一個の正常なオリジナル版と比べても遜色がないほどです。
これならステレオで使っても大丈夫そうですね!
感想
トランジスタアンプのボソボソ、ガサゴソノイズはやっぱりトランジスタが悪くなっていることが多いようです。
ハムノイズみたいな常時乗っかっているやつは電源周りや、音声ケーブルの配線が外れてるorイモハンダ、もしくはアースの取り方を疑うとマシになることが多い模様。
しかし、ヴィンテージものもパーツ類の枯渇が進むとこれから本当に困っちゃいますね、、。
定期的に部品や代替カードはネットで物色しておかないと、価値あるものもただのガラクタに変わってしまいます。
う〜ん困った(;;;՞;ਊ՞;;)