宅録DTMで「次の一本」としてよく名前が上がるコンデンサーマイク。
それが audio technica AT4040 です。
AT2020で一度オーテクの方向性を体感した人ほど、AT4040の解像度の違い / 抜けの良さ / 音のクッキリ感にはしっかり差を感じると思います。
実際に使ってみると、「一気にプロっぽい音になる」というタイプではありません。
どちらかというと、音を“仕上げてくれる”というより、素材としてしっかり録れるマイクという印象です。
AT2020、Neumann U87ai、AKG C414 XLSとも同じ条件で録り比べていますが、AT4040はクールで輪郭が見えやすく、録ったままでもバランスの良さを感じました。
音を録っていくほど、3万円台の“正解値”にかなり近いコンデンサーマイクだなと思います。
※過去記事を加筆・再構成しています。
目次
AT4040の音質|クールで輪郭が見えやすい
AT4040を録音してまず感じたのは、AT2020と方向性は近いのに、音像がもう少し大きく聴こえることでした。
特にアコギのストロークでは、低域の量感も結構変わってきます。
それでいて、カチ、カチっとして線が見えやすい。
クールなんですが、決して「冷たい音」なわけではないんですよね。
この音を聴いた時に、「オーテクサウンドとはこのことか!!」と、やっと確信的にわかった気がしました。
熱きクールな音。
うーん、面白い音です。ここが人気の秘密なのでしょう!
AT4040は、とにかく録ったまんまでこれだけバランス良いのが凄い。
Audio Technica(オーディオテクニカ)
ポチップ
AT4040をAT2020・U87ai・C414 XLSと録音比較
今回聴き比べたのは、左からNeumann U87ai、AT4040、AT2020、AKG C414 XLSの4本です。
AT4040とAT2020の質感の違いを確認しつつ、NeumannやAKGとも同じ条件で録ってみました。
AT4040を好むプロミュージシャンもおられますしね!
価格以上の音をしているはず!と期待大。
比較した録音環境
オーディオインターフェースはPrism Sound Titanを使用しました。
マイクプリは、warm audio WA73-EQ。見た目通りNeveコピー製品です。
DAWはLogic X。
アコギを2トラック録音して、左右に軽くパンで振ります。
リズムトラックはLogic Xの付属ループ。
トラックにプラグインは挿していません。ノンEQ、ノンコンプです。
フェーダーで音量を揃えたのみになります。
4本の比較表
| マイク | 比較当時の価格帯 | 音傾向 | 当時の印象 |
|---|
| AT4040 | 3万円台 | 解像感 / 抜け良い / クール | 録ったままでもバランスが良い |
| AT2020 | 1万円台 | 素直 | 入門用でも十分良い音 |
| U87ai | 40万円台 | 暖かい / ミッドが出る | 熱く感じる音 |
| C414 XLS | 10万円台 | フラット / ナチュラル | 自然な音 |
音源比較
audio technica AT4040
audio technica AT2020
Audio Technica(オーディオテクニカ)
ポチップ
AT2020の詳しい実機レビューはこちら👇
DTM DRIVER!
audio-technica AT2020レビュー|音質をMXL V67G・BETA58Aと録音比較 | DTM DRIVER!
audio-technica AT2020を実機レビュー。MXL V67G・SHURE BETA58Aと同じ条件で録音比較し、嫌味のない素直な音、ハキハキした輪郭、アコギのストロークで感じた違いを音源付…
Neumann U87ai
ポチップ
Neumann U87aiの詳しい実機レビューはこちら👇
DTM DRIVER!
Neumann U87Ai 実機レビュー|音質・特徴・使い方を録音音源で検証 | DTM DRIVER!
Neumann U87Aiを実機レビュー。実際に所有して使った音質や特徴、指向性・PAD・ローカットの使い方を紹介。M149・MXL V67Gとのアコギ録音音源も掲載し、音の違いを比較しま…
AKG C414 XLS
ポチップ
AKG C414 XLSの詳しい実機レビューはこちら👇
DTM DRIVER!
AKG C414 XLS 実機レビュー|音質・録音音源と実際に使った感想 | DTM DRIVER!
AKG C414 XLSを実機レビュー。U87 ai・C451Bとの録音音源も交えながら、素直で上質な音質、実際に使った感想、XLIIとの違いや機能を紹介します。
4本を聴き比べて感じた違い
AT2020とAT4040は、やはりサウンドの方向性は同じでした。
ただ、AT4040の方が音像が大きく聴こえます。
特にストロークでは、低域の量感が結構変わってくる様です。
Neumann U87aiはかなり印象が違って、とても熱い。クールとは無縁の音に感じます!
暖かさもありますし、ミッドが気持ちよく出てくれます。さすが定番機。
ストロークのあたりはちょっとEQでいじりたくなる音ではあります。
AKG C414 XLSはとてもフラットな印象。
オーテクもフラットと言われますが、僕はAKG C414 XLSの方がフラットな音だなーと思います。
フラットというか、ナチュラルですね。
すごく自然な音にしてくれるマイクだなと!
AT2020とAT4040の違い
AT2020とAT4040を並べて録ると、音の方向性はかなり近いです。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT2020 サウンドハウス
AT2020は1万円ほどで購入できる入門用におすすめのコンデンサーマイク。
初めて使うならば十分すぎるクオリティーの音質をしています!
audio technica AT4040 サウンドハウス
一方AT4040はもう一段上のラインナップになります。
実際に比較すると、こちらの方がさらに音がクッキリして、音像も大きく聴こえました。
AT2020とAT4040の選び分けについてはこちらで詳しくまとめています👇
DTM DRIVER!
AT2020とAT4040の違い|どこまで違う?入門機と次の1本の差 | DTM DRIVER!
AT2020とAT4040の違いは音質だけではありません。実際に使ってわかった録り音のまとまり、迷いにくさ、価格差の価値を体験ベースで解説。入口のAT2020と基準のAT4040、その…
AT4040を使って感じたこと
録ったままでもバランスが良い
AT4040でかなり印象に残ったのが、録ったままでもバランスが良かったことです。
ノンEQ、ノンコンプで聴いても、カチっとして線が見えやすい。
音を“仕上げてくれる”というより、素材としてしっかり録れるマイク、という最初の印象はここから来ています。
アコギのストロークでは低域の量感も違った
今回のアコギ比較では、AT2020よりAT4040の方が低域の量感を感じました。
音像も一回り大きく聴こえて、このあたりは並べて録ると分かりやすかったです。
ボーカルや生楽器のクローズ録音にも使える
AT4040は単一指向性なので、Vo録音やナレーション録り、アコギなど生楽器のクローズRECにも使えます。
実際に使っていても、宅録で一本メインに置いておける使い勝手の良さがあります。
AT4040の機能と仕様
AT2020とはカプセル構造も違う
マイクカプセルのイメージ
AT2020とAT4040では、マイクカプセルの構造も異なります。
AT2020はバックエレクトレット・コンデンサー型、AT4040はDCバイアス・コンデンサー型で、1インチの大口径ダイヤフラムを採用しています。
方式は違いますが、AT2020の音を聴いた時には「エレクトレットコンデンサーマイクも良いっ!」と思った次第です。
AT4040のダイヤフラムはこんな感じです。
単一指向性
AT2020と同様、指向性は単一指向性のみです。
正面方向の感度が高く、側面や背面方向の音は抑えられます。
Vo録音やナレーション録り、アコギのクローズRECなどに使いやすいです。
ローカットとPAD
背面にはローカットスイッチとPADスイッチがあります。
ローカットスイッチ。
PADスイッチ。大音量の収録にも対応できます。
サイズと取り回し
SM58と並ぶとサイズ感はこんな感じ。
思ったほど大きくなかったですね。
このサイズなら持ち運びもセッティングもかなり自由度高くできそうです。
AT4040の本体・付属品
外箱です。
側面にはマイク内部のイメージも載っています。
付属の袋。
マイクホルダーはパッと見プラっぽいですが、金属です。かなりしっかりしてます。
AT2020の時も思いましたが、マイクホルダーの出来が素晴らしい(笑)
こういうところで信頼性がグッと上がります。
マイクスタンドに取り付ける際の変換ネジもついてるので安心です。
ケースを開けると、マットブラックの本体。
きたー!!マットブラックが光るぅ〜!
ウハー、かっこいい。
このロゴがまた良いですよね〜。
所有欲を満たしてくれる、、、。
AT4040が3万円台は高い?
audio technica AT4040 サウンドハウス
AT4040は3万円台で入手できます。
これは高いのか、安いのか。
個人的には、めっちゃ安いと思います(笑)
いや、3万円台は高い買い物だと承知しつつ、、、、こんな音を出しちゃいます?という意味で。
DTMで使うには、かなり長ーくメインマイクで楽しめるはず。
いつかもっと生録にこだわりたくなったら、さらに上位のマイクに手を出すのもアリ!
ただ、そんなマニアになる方は恐らくごく一部、、、。
マニアになると泥沼です。僕がそう。
AT4040が今どんな位置のマイクなのかは、こちらで詳しくまとめています👇
DTM DRIVER!
AT4040は今でも通用する?実際に使い続けて感じた現在の立ち位置 | DTM DRIVER!
AT4040は今でも通用するのか?最新マイクが増えた今の基準で見た実力や立ち位置を実体験ベースで解説。コスパ最強から“基準機”へ変わった理由もまとめています。
基準の一本から考えるなら
基準の一本ってなんだ?についての記事はこちら👇
DTM DRIVER!
初めての宅録で失敗しないマイク選び|初心者は“基準の1本”から始めよう | DTM DRIVER!
初めての宅録でマイク選びに迷っていませんか?失敗しないために重要なのは「良いマイク」ではなく「基準になるマイク」です。AT2020・AT4040を軸に、初心者が迷わず選べる…
AT4040は配信でも使えた
後日、ライブ配信の現場でもAT4040を使う機会がありました。
単一指向性のみのマイクですが、セッティングを少しオフ気味にすると空間の音まで自然に拾えて、配信でもかなり良かったです。
実際に配信で使った時のことはこちらで詳しくまとめています👇
DTM DRIVER!
audio technica AT4040一本で配信したら音が良すぎた話|ライブ配信でも成立する理由 | DTM DRIVER!
AT4040って、宅録用のマイクとして語られることが多いです。 実際それはその通りで、ボーカル録音やアコギ録音ではかなり使いやすい一本。 ただ、後日ライブ配信の現場で使…
AT4040はこんな人におすすめ
AT4040はAT2020よりも2万円ほど高いですが、
DTMを本格的にやるぞ!
となった方なら是非とも選択肢に入れていただきたいマイク。
宅録のVo録音、生楽器のクローズ録音に使いやすく、今回の比較でも録ったままのバランスの良さを感じました。
AT4040含め、3万円前後でおすすめのマイクをまとめた記事はこちら👇
DTM DRIVER!
3万円台前後で買えるおすすめマイクまとめ|今選ぶべき実用モデルと失敗しない選び方 | DTM DRIVER!
3万円前後で買えるおすすめマイクを厳選紹介。AT4040やLewitt、Rodeなど実用レベルのモデルを比較し、失敗しない選び方を解説します。基準とキャラの違いで自分に合う1本が…
FAQ(よくある質問)
- AT4040は宅録DTMでメインマイクとして十分使える?
-
十分使えます。実際に使っていても録ったままのバランスが良く、AT2020からもう一段上へ進みたい時にも選択肢に入る一本です。
- ボーカルとアコギどっち向き?
-
両方使えます。単一指向性なので、ボーカル録音やアコギなど生楽器のクローズ録音にも使いやすいです。
- 他の上位機種と比べて何が違う?
-
今回の比較では、U87aiは暖かくミッドが気持ちよく、C414 XLSはよりナチュラルに感じました。AT4040はクールで、カチっと線が見えやすい音です。
- 中古で買ってもOK?
-
中古で買う場合は使用状況をよく確認したいところです。価格差が小さいなら、新品も含めて比較して選ぶのが良いと思います。
まとめ
長くなりましたが、オーテクAT4040の実機レビューでした。
いやー、現代的な音ですごく良いマイクです。
AT2020と方向性は近いですが、AT4040の方が音像が大きく、アコギのストロークでは低域の量感にも差を感じました。
クールで、カチっと線が見えやすい。でも冷たい音ではない。
そして何より、録ったまんまでこれだけバランス良いのが凄いです。
Audio Technica(オーディオテクニカ)
ポチップ
なんで今まで試さなかったんだろう、、、。
さらに上位機種の4050にも手を伸ばしてしまいそう、、、。
ちなみにポップガードは付属していませんので、Vo録音に使う場合は別途用意する必要があります!
最後までお読みいただきありがとうございました!
DTMでずっと使えるおすすめマイクはこちら👇
DTM DRIVER!
DTMにおすすめのマイク10選|価格帯別に“ずっと使える”モデル | DTM DRIVER!
DTM用マイクのおすすめを、初心者からハイエンドまで段階別に紹介。最初の1本にコンデンサーマイクを勧める理由や、AT2020・AT4040・C214・C414 XLS・TLM103・U87など、長…