SHURE SM58を使っていて「音がこもる」「声が抜けない」と感じる場合、マイクを買い替える前に確認したいことがあります。
まず見るのはこの3つです。
- マイクグリルを手で覆っていないか
- 口を近づけすぎていないか
- バンド全体の音量が大きすぎないか
SM58は使い方で音がかなり変わります。
握り方や口との距離を変えるだけでも、「こもる」「抜けない」という状態を改善できます。
目次
SM58のグリルを握ると音がこもる
まず確認したいのがマイクの握り方です。
SM58のグリル部分は握り込まないようにします。
グリルをこうやって握ると音がこもります。
グリルを握ると中低域が強調されるので、パンチの効いた声質にはなります。
ただ、抜けは悪くなります。
さらに、グリル周辺を手で覆うとSM58本来の指向特性も変わります。
こういう音を狙って使うならありですが、普通に歌っていて「SM58はこもる」「抜けが悪い」と感じているなら、まずグリルを握らない方がいいです。
握るならこの線まで。
欲を言えばこのくらい下を持った方が安心です。
グリル周辺を塞がず、SM58本来の音で使えます。
SM58に口を近づけすぎると低域が増えてこもる
次に確認したいのが口とマイクの距離です。
口をグリルにつける、もしくは付きそうなくらい近づいて歌うと、SM58では低域が強くなります。
太さを出したい時には使える変化ですが、「声がこもる」「抜けない」と感じているなら少し距離を取ります。
少し離すだけでも抜けは良くなります。
SM58で低域が増える原因は近接効果
SM58のような指向性マイクは、音源を近づけると低域が強くなる近接効果が起こります。
SHUREのSM58取扱説明書でも、音源との距離が約6mmまで近づくと100Hz以下が6〜10dBほど強調されると説明されています。
-ダイアフラムはグリルの中にあります-
近接効果そのものが悪いわけではありません。
低域を出したい時には使えますが、すでにこもっている状態でさらに口を近づければ、もっと抜けが悪くなります。
その場合はEQを触る前に、まず口を少し離して音を確認してみてください。
バンドの音量が大きいとSM58の声が抜けにくくなる
スタジオやライブでSM58を使っていて声がこもって聞こえる場合、マイクだけが原因とは限りません。
バンド全体の音量が大きすぎることもあります。
ボーカルやコーラスのマイクは、声だけでなく周囲の楽器音も拾います。
ギターアンプやドラムなどの音量が大きいほど、その音もボーカルマイクへ入ってきます。
するとモニターの中で声と楽器が混ざり、声が抜けなくなります。
そこで声を聞こうとして返しを上げても、マイクへ入った楽器音まで一緒に大きくなります。
さらに声が聞こえないから口をマイクへ近づける。
すると近接効果で低域が増え、もっと声がこもる。
このループにハマると、どんどん声の抜けが悪くなります。
スタジオやライブなら、ボーカルマイクだけではなくバンド全体の音量も一度確認してみてください。
使い方を直してもSM58がこもるなら別のマイクも試す
握り方と距離を見直し、周囲の音量も確認した。
それでもSM58がこもるなら、欲しい音とSM58のキャラクターが合っていない可能性があります。
その場合は別のマイクを試してみます。
SHURE ( シュアー ) / BETA58A ダイナミック マイクロフォン サウンドハウス
BETA58AはSM58より抜けが良いマイクです。
仕様上もSM58より高域側まで伸びていて、SM58がカーディオイドなのに対してBETA58Aはスーパーカーディオイド。SM58より指向性も狭くなっています。
僕はDTMでもたまに使います。
抜けもですが、中域の濃さがとても良いです。
SHURE ( シュアー ) / BETA57A ダイナミックマイク サウンドハウス
兄弟機のBETA57Aにもbetaがあります。
BETA57Aもスーパーカーディオイドで、SM58より指向性が狭いマイクです。
こっちをボーカルやコーラス用に使うミュージシャンもいます。
DTM録音でSM58がこもると感じる場合
ここまではスタジオやライブでの使い方を中心に書きました。
一方、自宅録音やDTMでSM58を使っていて「欲しい音よりこもっている」と感じることもあります。
その場合は、SM58の使い方を見直した上で、コンデンサーマイクも試してみる価値があります。
ただし、コンデンサーマイクへ替えれば必ず抜けが良くなるわけではありません。
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクでは感度や音の拾い方が違うので、録りたい声や楽器、録音環境に合わせて使い分けます。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT2020 サウンドハウス
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違いはこちらの記事にまとめています。
初めて買うコンデンサーマイクはこちらの記事にまとめています。
audio-technica AT2020のレビューはこちら👇
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SM58より抜けを感じやすかったダイナミックマイク
SHURE BETA58A もSM58より抜けが良いマイクですが、ほかにも抜けの良いマイクがあります。
SENNHEISER ( ゼンハイザー ) / E935 ボーカル用 単一指向性 サウンドハウス
E935は抜けの良さと中域の張り出し方がカッコよく、ロック系にかなりハマります。
声に存在感が欲しい場合に使いやすいマイクです。
SENNHEISER ( ゼンハイザー ) / E945 ボーカル用 超単一指向性 サウンドハウス
兄弟機のE945はスーパーカーディオイドで、E935より指向性が狭く、高音もより「スッ」と抜けるイメージです。
E935と比べると中域は若干薄くなりますが、グリルが935よりも長いので対近接効果も期待できます。
TELEFUNKEN ( テレフンケン ) / M80 RED サウンドハウス
M80は個性的なルックスがかっこいい!
しかしなんといってもやばいのが、まるでコンデンサーマイクのように音の解像度が高い点!
これを使っても抜けが悪く感じるのなら、確実に他に原因があるとしか考えられません。
それほど抜けが良いです。
SENNHEISER E935 / E945のまとめ記事はこちら👇
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こもる原因はSM58か、自分の使い方か?
抜けの良いマイクへ替えても、グリル周辺を握り込んだり、必要以上に口を近づけたりすれば本来の性能を発揮できません。
まずは今使っているSM58で、握り方と距離を変えてみる。
ライブやスタジオなら、バンド全体の音量や楽器の回り込みも確認する。
それでも欲しい音にならないなら、そこで別のマイクを試せばいいと思います。
SM58の詳しい記事はこちら👇
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まとめ|SM58がこもる時はまず握り方と距離を見直す
SM58がこもると感じた時は、いきなりマイクを買い替える必要はありません。
まずグリルを握っていないか確認する。
次に口を近づけすぎていないか確認する。
ライブやスタジオなら、バンド全体の音量や回り込みも見る。
この順番で切り分けて、それでもSM58の音が自分の欲しい方向と違うなら、BETA58AやE935、E945、M80など別のマイクを試します。
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