Universal Audio VOLT 276をスタンドアローンで使い、VINTAGEモードと76コンプを使って音源をリアンプしてみました。
VOLT 276はPCに繋がなくても単体で動作し、マイクプリやラインアンプ、コンプレッサーとして使えます。
ただし、この記事で試したリアンプはVOLT 276だけで完結させたものではありません。別のオーディオインターフェースをメイン機にして、その間へVOLT 276を外部処理機として挟んでいます。
実際に試すと、2MIX全体へ通した時の変化は思ったより穏やかでした。一方、ボーカル、ギター、リズムをトラックごとにVOC/GTR/FASTへ通した時は「これですこれですほしかった感じ!」という変化になりました。
UADのUA610-A、1176LNプラグインとも聴き比べましたが、僕にはリアンプとプラグインで全体的な方向性が違うように感じます。どちらが上かではなく、それぞれに癖と良さがあるというのが今回の結論です。
*過去記事をベースに、構成を整理して加筆修正しています。
目次
Universal Audio VOLT 276をスタンドアローンで使うには
Universal Audio VOLT 276をスタンドアローンで使うには、付属のUSBコードを5Vアダプターに繋ぎます。
この付属コードを、
スマホの充電器などの5Vアダプターに繋ぎます。
今回iPhoneの充電器で代用しました。
アダプタは通常通りAC100Vコンセントに挿します(スマホの充電器はユニバーサル電源が多いので、AC100〜240Vに対応します。ただし要確認のこと)
本体背面に5VDC用のジャックがあるのでそこにコネクト。
スイッチを入れるとちゃんと電源が点きます!
これでPCに繋がなくてもマイクプリやコンプレッサーとして使用できます。
VOLT 276本体の音質・録音レビューはこちら👇
DTM DRIVER!
Universal Audio VOLT 276レビュー|コンプ付きAIFの音質と使い勝手 | DTM DRIVER!
Universal Audio VOLT 276の実機レビュー。VINTAGEモードや76コンプの音質、MOTU M2やApolloとの違い、コンプ付きAIFとしての使い勝手と価値を体感ベースで整理。
VOLT 276でリアンプする時は別のAIFが必要
先に重要な点です。この記事で行っている方法では、VOLT 276単体だけでリアンプは完結しません。
VOLT 276をスタンドアローンで使い、別のオーディオインターフェースをメイン機にすることで、DAWから出した音をVOLT 276へ通して再録音しています。
ポチップ
アウトが4chあるVOLT 476なら、AIFとしてPCへ接続した状態で別のルーティングも組めます。
この記事の音源は、VOLT 276を外部のアナログ処理機として挟んだ結果です。VOLT 276だけでリアンプした音源ではありません。
Prism Sound Titanを使ってVOLT 276をリアンプ
今回は別の手持ちAIFをメイン機にして、DAW内の音をVOLT 276へ送り、VINTAGEモードや76コンプを通した音を再度録音しました。
別の手持ちAIF、Prism Sound Titanから→Universal Audio VOLT 276(スタンドアローン)→Prism Sound Titanの順でリアンプしました。
音に色をつけるVINTAGEモードや、コンプを通した音を再度録音します!
2MIXへVINTAGE・76コンプを通して比較
それでは上記のセッティングでリアンプを開始します!
元の音源はこんなものを用意しました。
これをDAWからアウトしてリアンプしてまた録音していきます。
Universal Audio VOLT 276側のセッティングは、ただ通しただけと、
VINTAGEボタンをONにしたバージョンと、
コンプレッサー各3モードを入れた場合どうなるのか?を録音します。
コンプレッサーの各3モードは
- VOC→ボーカル用コンプ。アタック早め リリース遅め
- GTR→ギターベース用コンプ。アタック遅め リリース早め
- FAST→アタックが早いリミッターのようなコンプ。アタック早い リリースほどよく
と言った感じにあらかじめ設定されてます。設定内容の調整は一切できません。
でもいい感じにまとまるようにUAさん側が作り込んでくれてます。
各ファイルの音量はフェーダーのみで合わせて行きました。
ピークで揃えてますが、かなりばらついていたのでだいたいで上げ下げしてます。
厳密ではありませんのであらかじめご了承ください。
それではいってみましょう!
元の音源
Universal Audio VOLT 276に通しただけ
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード+76コンプ(VOC)
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード+76コンプ(GTR)
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード+76コンプ(FAST)
2MIX全体では変化は思ったより穏やかだった
まずリアンプ音源に比べて元の音源が大きめになってしまい申し訳ありません、、、あれれ。
元音源を2MIXのままリアンプしたりコンプをかけたりしても、正直劇的な変化は感じませんね(汗)
もちろん変化はありますが、、、思ったよりも大人しめな変化です。
トラックごとに76コンプへ通すと印象が変わった
というわけで、トラックごとにリアンプしてPC内でまとめるパターンも試してみました。
- Vocal素材→VOCコンプ
- ギター素材→GTRコンプ
- リズム素材→FASTコンプ
に通した後、まとめてみたのがこちらです!
*2はリズム音源をFASTコンプにギリギリまで突っ込んでみたバージョン
元の音源
トラックごとにリコンプ1
トラックごとにリコンプ2
2MIXよりトラック別処理の方が面白かった
うん!これですこれですほしかった感じ!
どうやらUniversal Audio VOLTのリアンプは2MIXで行うよりトラックごとにやっていった方が楽しいことになるみたいです。
それにしてもコンプのFASTモードはかなりしっかりしたリミッターのようです(笑)
思い切り突っ込んでいってもしっかりピークを抑え続けてくれました。
限界まで突っ込んでいくと、二つ目のファイルのリズムのような感じになります。
これはこれでパンチが出て荒々しくエフェクティブでかっこいいと思いました。
やっぱりハードをハードにいじるのは面白いです!
VOLT 276のアナログ回路とUADプラグインを比較
と、ここでふと思ったのが、Universal Audio VOLTを使ったリアンプとUADプラグインを挿すのとでは、実際どれくらいの違いがあるのか?
ということ。
前回書いた記事と重複になってしまいますが、Universal Audio VOLT 276には、
- Universal Audio 610(マイクプリアンプ)
- Universal Audio 1176(FETコンプレッサー)
をモデリングしたアナログ回路が搭載されています。
先ほどからリアンプしていたのは、上記2つの機材の質感を使って味付けしていたようなものです。
ということで、
プラグインのUAD UA 610-Aと(デモ版使ってなかったので今回使ってみました)
UAD UA 1176LNを元の2ミックスに挿して、VOLTリアンプの質感とどれくらい違いが出るのか試してみました!
1176のコンプの設定は、VOLTの方がブラックボックスなため、勘で設定しました。
- VOC→ボーカル用コンプ。アタック早め リリース遅め
- GTR→ギターベース用コンプ。アタック遅め リリース早め
- FAST→アタックが早いリミッターのようなコンプ。アタック早い リリースほどよく
という情報だけはあるので、
- VOC→レシオ4:1。アタック早め リリース遅め
- GTR→レシオ8:1。アタック遅め リリース早め
- FAST→レシオ20:1。アタック最速。 リリース真ん中
でプラグインは設定しました。
不明確すぎますが。とりあえず作ったファイルがこちら。
元の音源
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード(リアンプ)
UAD UA610-A(プラグイン)
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード+76コンプ VOC(リアンプ)
UAD UA610-A+UAD1176LN VOCっぽく(プラグイン)
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード+76コンプ GTR(リアンプ)
UAD UA610-A+UAD1176LN GTRっぽく(プラグイン)
Universal Audio VOLT 276+VINTAGEモード+76コンプ FAST(リアンプ)
UAD UA610-A+UAD1176LN FASTっぽく(プラグイン)
リアンプとプラグインでは方向性が違って聴こえた
またまたボリュームにばらつきが、、、大変申し訳ありませんが、音量調整お願い致します、、、。
どうでしょう、、、??
僕にはやっぱりリアンプとプラグインだと、全体的な方向性が違うように感じます。
UAD1176プラグインには他にもいくつもバージョン違いのモデリングがあるので、それによっても音は変わると思いますが、プラグインにはプラグインの、リアンプにはリアンプの癖(良さ)があるのかなと思います。
どちらがいいのか?には敢えて言及しません!
ただ、いじってて楽しいのはやっぱりハードの方でした!
VOLT 276本体の音質・録音レビューはこちら👇
DTM DRIVER!
Universal Audio VOLT 276レビュー|コンプ付きAIFの音質と使い勝手 | DTM DRIVER!
Universal Audio VOLT 276の実機レビュー。VINTAGEモードや76コンプの音質、MOTU M2やApolloとの違い、コンプ付きAIFとしての使い勝手と価値を体感ベースで整理。
76コンプを2ch使えるVOLT 276はリアンプでも使いやすかった
今回リアンプしてみて思ったのは、やっぱり2ch分あるVOLT 276を選んでよかったなということ。
ポチップ
ステレオ音源にコンプをかけられるので、使い方の幅が広がります。
2021年に購入した当時は1chのVOLT 176との価格差がそれほど大きくなかったため、僕は276を選びました。ステレオ音源や2トラックを同時に扱えるので、今回のような使い方では276を選んでよかったと思います。
まとめ|VOLT 276は単体アナログ機材としても遊べる
Universal Audio VOLT 276をスタンドアローンで使い、別AIFから音を送ってリアンプしてみました。
2MIX全体へVINTAGEや76コンプを通した時は、思ったよりも変化は穏やかでした。そこでトラックごとにVOC/GTR/FASTを使い分けると、こちらの方が今回ほしかった変化に近づきました。
UADプラグインとの比較では、同じ610/1176系を狙ってもリアンプとプラグインで方向性が違って聴こえました。どちらが良いかではなく、プラグインにはプラグインの、リアンプにはリアンプの癖と良さがあると思います。
AIFとしてだけでなく、VOLT 276を外部のマイクプリ/コンプとして使えるのは、この機材の面白いところです。
最後までお読みいただきありがとうございました!