リボンマイクは、構造としてはかなり古い方式です。
それでも、今なお現場で使われ続けています。
しかも「仕方なく残っている」のではありません。わざわざ選ばれているマイクです。
この記事では、
- なぜリボンマイクが今でも使われるのか
- どんな場面でハマるのか
- 他のマイクと何が違うのか
このあたりを、実際に使って感じてきた質感を軸に整理します。
目次
結論|リボンは「この音が欲しいから使う」マイク
僕がリボンマイクを使う理由は、単純なスペックの高さではありません。
この音が欲しいから使う。
特に惹かれるのは、音がバラバラに立つというより、全体が音楽としてまとまって聞こえるところ。
Royer R121で感じた質感や実際の音はこちらにまとめました。
DTM DRIVER!
Royer R121レビュー|定番リボンマイクの音質・特徴を実音源で比較 | DTM DRIVER!
Royer Labs R121を実際に導入してレビュー。最初はこもって聴こえた音が、聴き込むほどまろやかで存在感のある音に感じられた実体験を中心に、アコギ録音、前面と裏面の違…
解像度ではなく“つながり”の音
コンデンサーマイクは、僕には細かく分解された粒のように聞こえることがあります。
一方のリボンは、音が滑らかにつながっていく感覚。
情報量そのものより、流れとしての気持ちよさが前に出ます。
特に指弾きのアコギでは、この違いをかなり感じます。
音が点ではなく線で届くような感覚。胸にスッと入ってきます。
角が強く出すぎず、音楽の中へ収まりやすい
僕が使ってきたリボンには、音の角が強く出すぎず、滑らかに感じるものがありました。
その時に感じるのは、
そんな方向に聞こえます。
結果として、音楽の中へ自然に収まりやすい。僕はそこにリボンの良さを感じます。
コンデンサーでは強すぎる場面でハマることがある
コンデンサーマイクが主流になっている理由はこちらです。
DTM DRIVER!
コンデンサーマイクはなぜ主流なのか?宅録で基準になる理由 | DTM DRIVER!
コンデンサーマイクはなぜDTMで主流なのか?情報量の多さ・ミックスでの強さ・調整のしやすさから、基準マイクとして選ばれる理由をわかりやすく解説。ダイナミックやリボ…
情報量が多すぎると壊れる場面がある
コンデンサーマイクは非常に優秀。ただ、いつでも最適とは限りません。
曲調によっては、
そんなふうに聞こえる場面があります。
リボンは“引き算でちょうどいい”になる
僕が使ってきたリボンでは、最初から少し角が抑えられたような、独特の柔らかさを感じることがあります。
そのため、例えば、
- 女性のウィスパーボイス系
- オーガニック系の楽曲全般
- エレクトロニカ系の柔らかいトーンのボーカル
- しっとりしたジャズボーカル
こうした雰囲気が大事な場面では、引き算でちょうどいい。そんなバランスになることがあります。
僕がリボンを使いたくなる具体的な場面
アコギ(特に指弾き)
僕の中では、リボンがかなりハマる場面のひとつ。
コンデンサーのような鮮明さとは別に、音のまとまりと温かさで聴かせる方向です。
特に強くないタッチの演奏では、この違いがかなり気持ちよく感じられます。
柔らかいボーカル
トランジェントが強くない歌や、しっとりしたボーカルでも使いたくなる質感です。
コンデンサーでは少し強い。そんな場面でも、リボンだと自然に収まることがあります。
空気感を“整えて出したい”時
僕が使ってきたリボンでは、空気感の出方も比較的穏やかに感じました。
ミックスの中へ、そのまま馴染ませやすい空気感です。
リボンマイクで確認しておきたいこと
ダイナミックマイクをあえて使う理由はこちらです。
DTM DRIVER!
ダイナミックマイクはなぜ使う?音の特徴・メリット・向いている場面 | DTM DRIVER!
ダイナミックマイクはなぜ今でも使われるのか。実際に使って感じた「成立しやすさ」と芯の強さを軸に、コンデンサーマイクとの違い、ライブ・配信・録音で向いている場面を…
取り扱いは製品ごとに確認する
取り扱い上の注意点は、製品によって違います。
ここは「リボンだから全部同じ」と考えず、使う製品ごとに確認するのが確実です。
パッシブ型では必要ゲインを確認する
パッシブタイプでは、出力が低く、十分なゲインを必要とする製品もあります。
必要ゲインが大きければ、使うマイクプリや環境次第でノイズが気になることも。
対応音圧や用途は機種によって違う
「リボンだから大音量に弱い」と一括りにはできません。
対応できる音圧や想定用途は機種ごとに違います。ここも個別確認が必要です。
Royer R121のように、大音量のソースで使われているリボンもあります。
ポチップ
リボンマイクは「性能」で選ぶマイクではない
リボンマイクは、単純なスペック比較だけで選ぶものではありません。
どちらかというと、
この音が欲しいから使う
僕はそういう選び方をしています。
用途や曲調にハマった時は、他のマイクでは置き換えにくい質感が出ます。
コンデンサー・ダイナミックとの位置関係
3種類の基本的な違いはこちらです。
DTM DRIVER!
マイクの種類は何が違う?コンデンサー・ダイナミック・リボンを比較 | DTM DRIVER!
コンデンサー・ダイナミック・リボンは何が違うのか。実際に使って感じた音の方向性、向いている用途、選び方を比較し、DTM・宅録でどれを選ぶかを整理します。
- コンデンサー=情報量や細かな粒を感じやすい方向
- ダイナミック=芯やまとまりを感じやすい方向
- リボン=質感や音のつながりを感じやすい方向
もちろん製品差はあります。それでも僕の中では、狙う方向がそれぞれ違います。
どれが上かではなく、どの方向が必要か。ここで選ぶと整理しやすくなります。
リボンマイクがどんな音なのか。Royer R121の比較音源はこちらです。
DTM DRIVER!
Royer R121レビュー|定番リボンマイクの音質・特徴を実音源で比較 | DTM DRIVER!
Royer Labs R121を実際に導入してレビュー。最初はこもって聴こえた音が、聴き込むほどまろやかで存在感のある音に感じられた実体験を中心に、アコギ録音、前面と裏面の違…
まとめ
リボンマイクは、古いから残っているわけではありません。
代替できない音があるから残っている。僕はそう考えています。
製品ごとに確認したい点はある。それでも、ハマる場面ではかなり強いです。
コンデンサーやダイナミックと並べて持っておくと、選べる音の幅が一気に広がります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
DTMでずっと使えるおすすめマイクはこちら👇
DTM DRIVER!
DTM・宅録におすすめのマイク|初心者から長く使える定番を実使用で厳選 | DTM DRIVER!
DTM・宅録におすすめのマイクを、実際に長く使ってきた経験から厳選。AT2020、AT4040、C214、C414 XLS、TLM103、TLM49、SM57・SM58、U87、M149など、初心者からハイエンド…