おそらく日本で一番売れているオーディオインターフェース、STEINBERG UR22mkII 。
STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22mkII サウンドハウス
STEINBERG UR22mkII は値段に見合わず堅実な良い音をしています。
そのためミックスの出来をチェックするために、僕は必ずメイン機からUR22mkIIに繋ぎ変えて別途リスニングをするようにしています。
ちなみに僕のメイン機はUNIVERSAL AUDIO APOLLO 8 QUADという、かなり本気を出して導入したハイスペックなオーディオインターフェース。
UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ ) / APOLLO 8 QUAD サウンドハウス
これがあるのに、なぜUR22mkIIを使ってリスニングをするの?って話ですが、
Apolloで捉えきれなかったアラがなぜかUR22MK2を通すと見えてくる場合があるから。
またUR22mkIIの対抗馬として良く候補に上がってくるFocusriteのScarlettも、驚くような高品質へッドフォンアンプを備えています。
現在自分のリスニング環境に組み込んで楽しんでいます。
ということで、UR22MK2についてのレビュー記事となります!
[box class=”box29″ title=”2021年最新機種UR22Cの導入記事はこちら!”]
目次
ヘッドフォンアンプがめっちゃ良い!
まずはヘッドフォンアンプから。
今まで使ってきたオーディオインターフェースの中ではRMEというメーカーのものが、断トツでモニターしやすい音でした。
RME ( アールエムイー ) / Babyface Pro サウンドハウス
現在では前述しましたがUNIVERSAL AUDIO APOLLO 8をメインで使っています。
そしてこちらもとても音が見やすいです。
そんな高級マシンたちと比べて、1万円台のどう考えても入門用機材であるUR22mk2の音はどうでしょう?
STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22mkII サウンドハウス
実は、恐ろしいことにミックスするのに十分なヘッドフォンアンプを装備してるんですよ。
大げさじゃなく、これでちゃんとDTM出来ちゃいます。
ヘッドフォンアンプの音の感じは?
解像度もかなりいいですし、何よりチューニングのバランスが堅実!
それなのに、聴いていても楽しい音を鳴らしてくれます。
UR22mkIIは、同じドイツが本拠地のRMEとはちょっと違う音の感じですね。
RMEは透明で、とにかくフラット!
細かい音まで良く聴こえる粗探しには最適なマシンですが、UR22mkIIは割とパンチが強めで音が元気な気がします。
特にドラムのタム系の皮なりや、ローの部分の響き方がGoodです。
ロック系を聴くにはリスニング用途でも非常にお気に入り。
あとボーカルの帯域の表現も気持ちいいです!
後でも書きますが、これは録音でも同じ印象がありました。
とにかく音の鳴り方としては、DTMで十分実用に耐えられます!これは間違いなし。
再生音をFocusrite Scarlettと比べると?
対抗馬FOCUSRITE Scarlett と比べると、音の作り方は随分違う印象があります!
UR22mkIIのほうがミッドがぎゅっと詰まった音ですね。
Scarlettの方が解像度の面では若干上ですが、逆にミッドの辺りが少し物足りなくも感じます。
ハイの伸び方や、全体的なレンジ感はScarlettの方が優位かと!
音が全体的に前に張り付いてくるような感じ。
逆に奥行き感や全体の帯域のバランス感ではUR22MK2の方が優れていますね。
こうやって比べてみるとScarlettの方が、若干個性的で癖のある鳴り方をしているかもしれません。
FOCUSRITE ( フォーカスライト ) / Scarlett Solo) サウンドハウス
とは言え、どちらもDTMでモニターする分には十分すぎるほどの音を出してくれています。
それぞれの癖に慣れてしまえばどちらも素晴らしいです(ↂↄ̫ↂ)
録音の音もかなり良い!
UR22mkIIは実際DTMの録音にも使っています!
芯のある良い音で取れるので、サクッとデモを作りたいときはUR22MK2付属のマイクプリのみで済ませてしまうことも多々あり。
どんな音でしょうか?
UR22MK2の録音の音
特に強いカラーはありませんが、クリアで、再生音同様ミッドもしっかり詰まった音でとれます!
D-PREというYAMAHAの肝いり設計マイクプリアンプが搭載されているので、日本×ドイツの融合ともいうべき質実剛健で生真面目な音色。
特に歌入れをすると声の存在感がちゃんと前に出てくる感じ。
この部分も1万円台の製品とは思えません。
しっかり作り込まれている印象。
MK2になる前の古いUR22に比べて、最新のものは音声周りもアップデートされました。
余程事情がない限り(とにかくオークションで安く落としたいなど)、MK2の方を選んだ方が絶対良いでしょう。
AD/DAもより精度が高いものが積まれているのがメーカーページにも散見されます!
必ずmk2であることを確認して、購入した方がベター!
Steinberg UR22mkII(mk2)(あす楽対応)
Scarlettとの録り音の違い
それではFOCUSRITE Scarlettとの録り音はどう違うのでしょう?
予想を裏切り、ほとんど同じ音という結果に。
聴き比べ方は
- Shure SM58を使ってそれぞれの機器で交互に声を録音
- Apollo8のヘッドフォンアンプ経由で音を再生視聴
- 判断
の方法をとりました。
再生音はそれぞれカラーの違う鳴り方だったので、録音もそうなるかな?と思っていましたが。
結果はほぼほぼ大差なく。
強いていうならUR22mkIIの方が、若干ミッドが濃く録れる?ような気がする程度です。
Scarlettの方が上品な感じでしょうか。
Scarlettはご存知開発元がFocusriteです。
FocusriteはREC現場を支えるアナログ機材を多数開発してきた由緒ある企業。
その伝統の音と肩を並べる音を設計したSteinberg/Yamahaの底力に脱帽!
ということで、入力音に関してはどちらもあまり変わらずでした。
*2020/2/22追記*
最新のScarlett第3世代とUR22Cの録音の音はだいぶ違っていました!
2機種の比較音源もありますので是非ご参考ください。
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UR22MK2導入前の注意点
というとで、UR22mkIIは入門用として不足がないどころか十分すぎるくらいの性能を持っています。
操作性も非常によくできていると思います。
ただ強いて注意点をあげるとしたら、ファンタム電源の使い方についてでしょうか。
ファンタム電源を入れると1CHと2CHに同時に電圧がかかるようになっています。
つまり1chにコンデンサーマイク、2chにダイナミックマイク、というような繋ぎ方はできません。
- 1chコンデンサーマイク 2chもコンデンサーマイク
- 1chダイナミックマイク 2chもダイナミックマイク
という使い方のみ。
しかしここはScarlettも同じ仕様なので、低価格ということもあり全然目をつぶれるレベルです。
これ以上を求めるなら上位機種を検討すべしですね。
あと入力が2ch分ありますが、ギターやベースのライン録音(DI入力)は2CHのみです。
全面にあるHi-Zボタンを押すと、ギターやベースの録音用の入力に変わるようになっています。
通常のライン録音はステレオでできるので、キーボードをステレオで録りたい場合等は問題ありません。
DI対応は2chだけ。
この点だけ、使用用途に応じて考えた方が良いかと思います。
1CH、2CH同時にギターやベースを録音したい場合は、Scarlett 2i2が対応しています!
FOCUSRITE ( フォーカスライト ) / Scarlett 2i2 G2 サウンドハウス
その他UR22MK2のいいところ
音の部分以外でもUR22mkIIは優れているポイントがいくつかあります。
その点について。
作りが超頑丈!
見た目の色もかなり渋いですが、外装の作りも渋すぎるほどがっちりとしています。
ちゃちさは一切なく、重量もずっしり。
安っぽく塗装されたプラスチック製の物とは一線を画しています。
ちょっとやそっとの衝撃じゃ壊れないでしょうね!
つまり持ち運び用にもぴったりです。
しかしデザイン面ではScarlettの方が圧勝ですね、、、。
鮮やかな赤がたまりません。
MIDI端子で外部機器と同期が可能
デフォルトでMIDI端子がついているので、外部機器と同期が可能!
僕はハード版のリズムマシンを使ったりもするので、MIDI端子がついているとサクッと同期できてありがたいです。
USB→MIDIケーブルがあれば、MIDI端子がなくても同期は可能です。
ただなるべく少ないアイテムでDTMができるに越したことはありません。
このMIDI端子は、UR22MK2が持つ大きなアドバンテージの一つと言えます。
ちなみにScarlett には、MIDI端子はありません。
iPhoneやiPadにも繋げる
UR22mkIIは、5vの電源供給用の端子がついているので、USBに繋がなくても起動すること可能です。
そのため、バスパワー供給ができない(できるのはPCのみ)iPhoneやiPadでも動かすことができます!
PCがなくても本格的なDTMができる!というなんとも現代的な使用方法にも対応しているんですね。
ちなみに5Vのアダプターはスマホの充電器と同じ規格。
ケーブルさえ用意できれば使用できます。
Amazonベーシック(AmazonBasics)
USBケーブルを変えるとさらにバランスがよくなる!
付属のUSBケーブルでも十分ですが、さらに音質を向上する方法があります。
Unibrain社のUSBケーブルを使うこと!
ここまで僕が書かせたいただいた音質の所感は、全てこのケーブルを使っての感想です。
USBケーブルなんかで音が変わるのか、、、?
という話ですが。
実際変わると思います(僕はそう感じます)
「ハイが痛いな」「なんか音がスカスカな気がする」という場合、UnibrainのUSBケーブルは効果的かと!
そんな記事もありますので、ご参考までに。
音が詰まって分厚くなりますよ〜(☝ ՞ਊ ՞)☝
プロケーブル unibrain USB 2.0 ケーブル 20cm
これはUR22mk2とScarlett両方にとてもおすすめです!
UR22MK2 vs Scarlett
UR22MK2が大人気ロングセラー商品である理由、しっかりお伝えできたかな?と思います。
というわけで、UR22MK2のライバルScarlettとの対比をまとめて終わりたいと思います。
機種 | 出力音質 | 録音音質 | デザイン | 付属ソフト | MIDI | 頑丈さ | ポータビリティ |
UR22MK2 | バランス良し。解像度も良し。ミッドがぎゅっとしている。奥行きがある。 | 同等 | 普通 | Cubase簡易版◎おすすめ | あり | ◎ | 向いてる |
Focusrite | ハイ上がり、ハイファイな傾向。解像度も高い。音が前に張り付くようなサウンド。 | 同等 | かなりカッコいい |
Protools、Ableton Live簡易版 △微妙
ただおまけのプラグインがすごい豪華!◎◎!
これだけで値段の価値あり
| なし | ○ | 普通 |
と、お互い一歩も引かない状況です、、。
強いて僕の好みで判断するのなら、トータルでFocusrite Scarlettが若干上ですかね。
付属の無償プラグインソフトがただとは思えないクオリティーな点が強すぎる。
これだけで「買い」と言えるくらい素晴らしいんですよね。
あと見た目が好き。
手堅くしっかりモニターしたい場合はUR22MK2の方が良いですね!
CubaseでDTMを始めたいと思っている方には、UR22MK2を強くおすすめします!
無償で使えるCubase AIが付属していますし、開発元が同じなのでエラーも皆無なのがおすすめの理由!
Steinberg UR22mkII(mk2)(あす楽対応)
Focusrite Scarlett 2i2 3rd Gen オーディオインターフェイス
まとめ
現在入門用のオーディオインターフェースはどれもクオリティーが高いです。
そして安い!
どれを選んでも大差がないのが現状とも言えるかもしれません。
その中でもUR22mkIIは間違いのなくトップの選択となるでしょう。
また2021年現在、UR22CというUR22mkIIの後継機種も発売されています。
値段も大きな差がないので、UR22Cを選択するのが現状ベストです!
STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22C サウンドハウス
お読みいただきありがとうございました。
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