マイク選びって、「音が良いかどうか」で判断しがちですよね。
レビューを見て評価が高いものを選ぶ。価格が高ければ間違いないと思う。
僕も最初は完全にそうでした。
ただ、実際にいろいろなマイクを使っていくと、逆に「良い音」という言葉だけでは比較できなくなってきます。
ハイが強くて抜けている。
中域が濃くて前に出る。
音像が大きい。
少しまとまって聴こえる。
どれも「良い音」と感じる理由になり得ます。
でも、その違いが分からないままマイクを増やしていくと、むしろ迷いやすくなる。
僕が機材を選ぶ中で大事だと思うようになったのは、そのマイクの音が良いかだけではなく、何が違うのかを自分で判断できることでした。
目次
マイク選びでは「良い音」より違いを判断できることが重要
もちろん、音が良いと感じること自体は大事です。
好きな音なら、それはそれで立派な選ぶ理由になります。
ただ、マイクを比較する時にはもう一歩先があります。
何が変わったから良く聴こえたのか。
ここが見えるかどうかです。
例えば、別のマイクへ替えた時に「なんとなくこっちの方が良い」で終わるのと、
「ハイが少し前へ出た」
「中域が濃くなった」
「音像が近くなった」
と判断できるのでは、その後の選び方がかなり変わります。
これはマイクの価格とは別の話です。
安いマイクでも、自分が特徴を把握していれば立派な基準になります。
逆に高価なマイクでも、何が起きているのか分からなければ比較の基準にはしにくい。
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「良い音」に聞こえる理由を分解してみる
マイクを比較する時、僕は「良い・悪い」だけで終わらせない方が分かりやすいと思っています。
例えば、こんなところを聴いてみます。
- ハイが強いか、落ち着いているか
- 中域が前へ出るか、少し引いて聴こえるか
- ローが太いか、締まっているか
- 音像が大きく感じるか、小さく感じるか
- 近く感じるか、少し距離を感じるか
- まとまって聴こえるか、細かく広く見えるか
- 単純に音量差で良く聴こえていないか
こうやって分けていくと、「良い音」という一言の中身が少しずつ見えてきます。
僕自身、いろいろなマイクを使ってきましたが、それぞれ本当に方向が違います。
AT4040は僕にはかなり素直で、基準として使いやすい。
C214はもう少し色気がある。
U87はミッドが強く、オケの中でも存在感が残りやすい。
M149はさらに懐が広く、演奏の情報を広く見せるように感じます。
どれが正解という話ではありません。
どちら方向へ音が動くのか。
そこが分かってくると、マイク選びはかなり整理しやすくなります。
基準になるマイクが1本あると比較しやすくなる
ここで役に立つのが、自分の中で基準になっているマイクです。
僕の場合、その一つがAT4040。
音が素直でバランスが良いというのもありますが、それ以上に何度も使って音の出方を知っていることが大きいです。
基準になるマイクは、必ずしも高級機である必要はありません。
何度も録って、そのマイクの音を自分が把握している。
これが重要です。
そこから別のマイクへ替えると、
「AT4040よりハイが出る」
「中域が濃い」
「音像が近い」
と、差が見えやすくなります。
逆に基準がない状態では、レビューで褒められている特徴を全部「良い音」として受け取ってしまいやすい。
それだとマイクが増えるほど、どれを選べばいいのか分からなくなります。
Audio Technica(オーディオテクニカ)
ポチップ
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基準があるとキャラクターの違いも判断しやすい
キャラクターの強いマイクも魅力的です。
録った瞬間に「おお、いいな」と思うこともあります。
ただ、そこで大事なのは、その「いい感じ」が何なのか。
ハイが前へ出ているのか。
中域が濃いのか。
少し距離が近く聴こえるのか。
まとまりが強いのか。
基準になるマイクがあると、こうした違いをかなり判断しやすくなります。
だからキャラクターの強いマイクを最初に買ってはいけない、という話ではありません。
その音が自分の欲しい方向なら、もちろん最初から選んでもいい。
ただ、一度基準を持っておくと、そのマイクが「良い」のかではなく、自分の基準からどちらへ動くマイクなのかが見えます。
AT4040とキャラクターの違うマイクを比較した例はこちら👇
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判断できると録音後の処理も速くなる
これはマイクを買う時だけの話ではありません。
録った音を聴いて何が起きているか分かると、その後の判断も速くなります。
例えばボーカルが少し明るすぎると感じた時。
マイク自体のキャラクターなのか。
マイクとの距離なのか。
歌い方なのか。
それともミックスでEQを触るべきなのか。
この切り分けができないと、とりあえずEQを触る、とりあえずコンプを触る、という状態になりやすいです。
逆に録り音の基準が分かっていれば、原因を探す場所が絞れます。
機材の違いが分かるというのは、単に耳が良くなるというより、判断する場所を減らせることでもあります。
ここは僕自身、いろいろな機材を使うようになってかなり大きかった部分です。
マイクを比較する時に確認したい順番
マイクを選ぶ時は、「どれが一番音が良いか」から入るより、順番を決めた方が整理しやすいです。
- 何を録るのか
- 今、自分の基準になっているマイクは何か
- そこから何を変えたいのか
- 実際にどう変わったか説明できるか
- その違いに対して価格を払う価値があるか
僕はこの順番で考える方が、単純なランキングを見るより判断しやすいと思っています。
例えばAT2020からAT4040へ替える場合も、「上位機種だから良い」で終わらせない。
レンジ、音像、太さ、扱いやすさ。
自分にとって何が変わるのかを見る。
その違いが必要なら、そこで初めて買い替える意味が出てきます。
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まとめ|「良い音」より違いを判断できる基準を持つ
マイク選びで「音が良い」と感じることは大切です。
でも、マイクを何本も比較するようになると、それだけでは選びにくくなってきます。
ハイが違う。
中域が違う。
距離感が違う。
まとまり方が違う。
その違いを自分なりに判断できる基準が1本ある。
これだけで、次のマイク選びはかなり分かりやすくなります。
基準は高級機でなくても構いません。
自分が何度も使って、その音を知っていること。
そこから少しずつ違うキャラクターを増やしていく。
僕はその方が、機材を増やした後でも「なぜこのマイクを使うのか」が見えやすいと思っています。
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