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DTMミックスの音量バランスはどう決める?フェーダーで作る基本

DTMのミックスで音量バランスを決める時は、最初に「どの音を一番聴かせたいか」を決めます。

すべてのトラックを同じ大きさにそろえるのではなく、曲の中で前に出す音と、後ろで支える音を分けます。

音量バランスに固定のdB値はありません。大切なのは、それぞれの音が曲の中でどう聴こえるかという相対関係です。

目次

DTMミックスの音量バランスはどう決める?

音量バランスは、基準になる音を決め、そこへ他のトラックを合わせていくと作りやすくなります。

ボーカル曲ならメインボーカル、インストならメロディや主役になる楽器を基準にします。

そこへドラム、ベース、ギター、鍵盤などを加えながら、主役との関係を見てフェーダーを調整します。

この段階では、細かいEQやコンプより先に、フェーダーだけでどこまでバランスを作れるかを確認します。

まず曲の中で一番聴かせたい音を決める

音量バランスを決める時に最初に必要なのは、曲の中心を決めることです。

何を前に出すかが決まっていないままフェーダーを触ると、すべての音を同じくらい大きくしやすくなります。

その状態では、各トラックは聴こえていても、何を聴かせたい曲なのかが分かりにくくなります。

ボーカル曲ならボーカルを基準にする

歌が中心の曲なら、まずメインボーカルが無理なく聴こえる位置を作ります。

そのあとで、キックやスネア、ベース、ギターなどを加え、ボーカルとの関係を見ながら調整します。

オケを先に大きく作りすぎると、あとからボーカルを持ち上げる必要が出て、全体の余裕も少なくなります。

ボーカルが前に出ない原因はこちら👇

インストなら主役になる楽器を決める

インストでは、メロディを担当するギター、シンセ、ピアノなど、その場面で主役になる音を基準にします。

曲中で主役が入れ替わるなら、最初から最後まで同じ楽器を前に置く必要はありません。

セクションごとに何を聴かせたいかを決め、その音が前に出るようにバランスを作ります。

音量は絶対的なdBではなく相対関係で決まる

「ボーカルは何dB」「キックは何dB」という固定値だけで、ミックスの音量バランスは決まりません。

同じフェーダー位置でも、元の録音レベル、音色、アレンジ、周波数帯域が違えば、聴こえる大きさは変わります。

低域の多い音と中高域の強い音では、メーター上の値が近くても聴感上の存在感は同じになりません。

数値をそろえるのではなく、曲全体を鳴らした状態で各トラックの相対的な大きさを決めます。

モニター音量の基準はこちら👇

フェーダーだけで一度バランスを作る

最初はフェーダーを中心に音量バランスを作ります。

この段階でEQやコンプを次々に挿すと、音量の問題なのか、音色やダイナミクスの問題なのかを切り分けにくくなります。

まずフェーダーだけで全体を鳴らし、単純な音量調整でどこまで整理できるかを確認します。

最初からEQやコンプを使わない

ボーカルが小さいなら、まずフェーダーを上げます。

ギターが大きすぎるなら、まずフェーダーを下げます。

単純な音量差をEQやコンプで直そうとすると、本来必要のない処理まで増えます。

フェーダーで解決できる問題は、フェーダーで直した方が構造が単純です。

一度全部下げて必要な音から足していく方法

バランスが分からなくなった時は、一度フェーダーを下げて、重要な音から順番に足していく方法も使えます。

例えばボーカル曲なら、ボーカルを置き、次にキックとベース、そのあとでスネア、ギター、鍵盤などを加えていきます。

一つずつ足すと、その音を加えたことで全体がどう変わったのかを確認できます。

全トラックを鳴らした状態で判断しにくくなった時は、一度この方法で組み直すと整理しやすくなります。

キックとベースの音量は低域全体で考える

キックとベースは、どちらも低域を大きく使うため、単体の音量だけで決めると低域全体の量を判断しにくくなります。

キックを大きくすれば、ベースとの相対関係も変わります。キックとベースが同じ低域で強く重なっている状態でベースを前へ出せば、キックの存在感は相対的に下がります。

どちらか一方だけを見るのではなく、二つを同時に鳴らしながら、曲全体の低域量として判断します。

フェーダーを動かしても両方が強く重なるなら、次に周波数帯域や音の立ち上がりを確認します。

キックとベースの低域整理はこちら👇

ボーカルとオケの音量差は曲中で変わる

ボーカルとオケのバランスは、曲の最初から最後まで同じフェーダー位置で成立するとは限りません。

Aメロよりサビで楽器数や音量が増えれば、ボーカルとの相対関係も変わります。

サビでオケが大きくなり、ボーカルとの相対レベルが下がれば、声は埋もれます。

その場合は、ボーカルのオートメーションを上げる、オケ側を少し下げるなど、曲の展開に合わせて調整します。

コンプだけで存在感をそろえようとして強く圧縮すると、必要なボーカルの強弱まで小さくなります。

全部の楽器をはっきり聴かせようとしない

ミックスでは、すべての楽器を常にはっきり聴かせる必要はありません。

すべてを同じくらい前へ出すと、前後の差がなくなり、全体が詰まって聴こえます。

コードを支えるギターや鍵盤、空気感を足す音、低く混ぜるコーラスなどは、単体では小さくても、曲全体の中で役割を果たしていれば十分です。

ソロにした時の聴こえ方ではなく、曲全体の中で必要な位置にいるかを基準にします。

ミックスに奥行きが出ない原因はこちら👇

小さい音量で聴くとバランスの崩れが見えやすい

ある程度バランスを作ったら、モニター音量を下げて確認します。

小さい音量では、特に前に出ている音と埋もれている音の関係を確認しやすくなります。

ボーカル、スネア、メロディなど、曲の中心になる音が小音量でも残っているかを見ると、全体の優先順位を確認できます。

大きな音量だけで作業を続けず、音量を下げた時にも主役と伴奏の関係が崩れていないかを確認します。

小音量を含むモニター音量の考え方はこちら👇

音量を合わせても埋もれる時は別の原因を見る

フェーダーを上げても特定の音が前に出ないなら、単純な音量差以外も確認します。

その状態でさらにフェーダーを上げ続けると、他のトラックとの音量バランスまで崩れます。

周波数が重なっている

複数の楽器が同じ帯域で強く重なると、互いをマスクして一つ一つの音が見えにくくなります。

この場合は音量を上げるだけでは解決しません。EQや音色、アレンジまで含めて重なりを整理します。

周波数マスキングの整理はこちら👇

音の立ち上がりや音量差が大きい

ピークだけ大きく、その後の音量が小さい素材は、フェーダーを上げるだけでは安定して前へ出ません。

その場合は、コンプレッサーやオートメーションで音量差を整えます。

パンや奥行きが重なっている

同じ位置に似た音が集中すると、音量だけでは分離しにくくなります。

左右へ配置を分ける、リバーブ量を調整するなど、音量以外の軸も使ってスペースを作ります。

パンの振り方と左右配置はこちら👇

ミックスの音量バランスに固定の正解はない

音量バランスには、すべての曲へそのまま使える固定値はありません。

曲調、アレンジ、音色、主役になる楽器が変われば、必要なバランスも変わります。

最初に主役を決め、フェーダーで相対的な音量を作る。そのうえで、音量だけでは解決しない部分にEQ、コンプ、パン、空間系を使います。

数値を正解として追うより、曲全体を鳴らした時に何を聴かせたいのかが伝わる位置を探すことが、音量バランスを決める基本です。

ミックス全体の流れと基本はこちら👇

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